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33.私が帰る家
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しおりを挟む季節は流れて……ーー4月
ついに私は、高校3年生になった。
クラス替えがあったけど、奇跡的にひなちゃん・遥加ちゃん・カレンちゃんとは同じクラス。
「あたしとひなと心は、もう運命だと思う~っ!!
3年連続同クラだよぉ!?ちょーー嬉しいっ!!」
遥加ちゃんは全力で喜びを表現していたんだけど………ケイくんとも同じクラスなんだよね。
「そこには別に大きな喜びはないわぁ」って言い切った遥加ちゃんとケイくんの関係は、、、
「なんかもう熟年カップル?熟年夫婦?の域だよね」
「あー、トキメキがない感じ?ひな、ナイス例え」
ひなちゃんとカレンちゃんからイジられまくっているけど、、まぁ、そんな関係みたい。
誠くんとも同じクラスで……また1年生の頃と同じ、隣の席だった。
「また今年もよろしく!」
「こちらこそ、よろしくね」
進路相談をした日から、誠くんとは少しずつ、話す回数が増えた気がする。
きっと、誠くんにはかなり気を遣わせているだろうけど……私は今までに戻ったみたいで、嬉しいよ。
そして、私は………
4月から、生活が変わった。
あの日
私と家族のこれからの生活について話をした1月5日に、私がお母さんに言った言葉………
『お母さん、私ね………
私、お母さんと沙耶と暮らしたい。
けど
立花家での暮らしも続けたいの。
これは私のワガママ、なんだけど、、
どっちの家にも帰りたい。
だって、私はどっちの家族も大好きだから。
どっちかしか選べないのは、無理。
だから、私のワガママな提案、聞いてくれる?』
私の“どっちの家にも帰りたい”と“提案”にはお母さんがだいぶ面食らっていたけど
お母さんと充さんと美香さん。
三人で相談した結果、私の“提案”が叶ったんだ。
だから、4月から私の生活は変わったの。
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