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21~30話
28c、あ、この色……
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「リヴのイメージで選んだんだ」
「私の……」
じっとハンカチを見つめる。
こんなに暖かく、こんなに可愛らしく、グレニスの目には映っているのだろうか。
「……ありがとうございます。気に入りました、すっごく」
「そうか」
ハンカチを胸に抱いてお礼を告げれば、グレニスは満足そうに頷いた。
一緒にレジへ行き、お互いの分の会計を済ませる。
サービスでイニシャルを刺繍してくれるというのでお願いすることにして、提示された色見本から刺繍糸を選ぶ。
「うーんと……」
どの色も綺麗で目移りしてしまう。
「このハンカチにはこの群青を、彼女の選んだハンカチにはこの黄緑を使ってくれ」
「かしこまりました」
「えっ」
グレニスは私が貰う予定のハンカチに群青、グレニスに贈るハンカチには黄緑を、勝手に指定した。
少し待てば出来るというので一旦レジを離れ、店内を眺めながらひそひそと抗議する。
「ちょっと、どういうつもりですか……!? あの糸の色!」
「お互いの瞳の色だ。贈り主がわかっていいだろう?」
そういう問題だろうか?
瞳の色をあしらった物を贈り合うだなんて、変に意識してしまうのは自分だけなのだろうか!?
一人で意識していることがバレないよう、それ以上は口をつぐんだ。
「私の……」
じっとハンカチを見つめる。
こんなに暖かく、こんなに可愛らしく、グレニスの目には映っているのだろうか。
「……ありがとうございます。気に入りました、すっごく」
「そうか」
ハンカチを胸に抱いてお礼を告げれば、グレニスは満足そうに頷いた。
一緒にレジへ行き、お互いの分の会計を済ませる。
サービスでイニシャルを刺繍してくれるというのでお願いすることにして、提示された色見本から刺繍糸を選ぶ。
「うーんと……」
どの色も綺麗で目移りしてしまう。
「このハンカチにはこの群青を、彼女の選んだハンカチにはこの黄緑を使ってくれ」
「かしこまりました」
「えっ」
グレニスは私が貰う予定のハンカチに群青、グレニスに贈るハンカチには黄緑を、勝手に指定した。
少し待てば出来るというので一旦レジを離れ、店内を眺めながらひそひそと抗議する。
「ちょっと、どういうつもりですか……!? あの糸の色!」
「お互いの瞳の色だ。贈り主がわかっていいだろう?」
そういう問題だろうか?
瞳の色をあしらった物を贈り合うだなんて、変に意識してしまうのは自分だけなのだろうか!?
一人で意識していることがバレないよう、それ以上は口をつぐんだ。
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