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3 お姉様の子供を見つけたわ!/ 大好きなお母様の為に医院長になるよ!
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ꕤ୭*アメリア視点ꕤ୭*
「アメリア様、残念なお知らせがあります。エディス様とその旦那様はすでに亡くなっておりました」
執事は、言いにくそうに私にそう告げた。
――なんてこと! まさか、亡くなっていたなんて・・・・・・もっと早く探してあげれば良かった・・・・・・
「がっかりなさることはありません。お二人にはお子様がおりまして、男の子と女の子です。今、あの平民の旦那様の姉に引き取られていますが・・・・・・あまり良い環境にはおりません・・・・・・」
「まぁ、その子供達はこの私が引き取りますわ! こうしてはいられないわ。早速その場所に案内してちょうだい!」
私は悲しみと喜びの両方の気持ちを今、味わっている。お姉様が駆け落ちするまでは、とても気が合う大好きな姉だった。美しくて聡明なはずのお姉様が恋に落ちて駆け落ちをしたことも腹を立てていたけれど、私はそれを一切相談もされていなかったことのほうにムカついていた。
あんなに仲良しの私に一言の相談もなく突然いなくなってしまうなんてショックだったし、信頼されていなかったのかな、と思うと悲しかったのだ。
「こんなところに住んでいるの?」
馬車は貧困層の平民街へとすすんでいく。かなり老朽化した集合住宅の敷地は、粗大ゴミが散乱していた。破れた安物のソファに壊れた食器棚やボロボロになった寝具。衛生的にかなり問題があるこの地帯は、綺麗に整備しなければいけないわ。
「え? 誰だい? あんたは?」
私がその一室の呼び鈴をならすと、出てきた女は仰天して私を見つめた。髪を振り乱し下品な紫のドレスは胸があきすぎている。真っ赤な口紅は下品でまともな仕事をしている女には到底見えない。
「ここに、エディスという女性の子供がいるはずですね?」
「はぁ? いるにはいるけれど、何の用だい?」
「おばさん? どうしたの?」
「うるさい! 子守をしてな!」
いきなりその女は10歳ぐらいの薄汚れた女の子を叩いた。その子をよく見れば、姉の面影があり平民ではありえないプラチナブロンドの髪だった。私とお姉様も同じプラチナブロンドだったので、私は思わずにっこりした。
奥から出てきた男の子は、黒髪だったけれど姉のエメラルド色の瞳にそっくりだ。間違いない。この二人はお姉様の子だわ!
「貴女は、子供の虐待罪で訴えられますよ! 嫌なら、この子達を私に渡しなさい」
「はぁ? 嫌だね! こいつらは、よく働いてくれるんだ。子守もするし、道ばたで物乞いもするんだよ。ちょっと怪我させて足でも不自由にさせりゃ、お涙ちょうだいでもっと儲かる。あぁ、それよりもこの貴族のような容姿は高く売れるかも・・・・・・あぁ、あんたも貴族様だよねぇ? この子らが欲しいなら買っておくれよ!」
私はその女の横っ面を張り倒したい思いをグッとこらえた。
「この不埒な女には相応しい場所に行ってもらいましょうか!」
私は同行していた執事にこの女の処分を任せると、子供達を連れてイシド伯爵家の別邸に向かった。
ここは湖畔にある別荘で本邸からはかなり離れていた。護衛騎士と信用できる侍女だけを配置したこの屋敷は、私の憩いの場所だった。
ここに別邸があることをイアンは知らない。もともと入り婿のイアンには、このイシド伯爵家の大事なことは一切知らせていない。ただ本人が病院の院長になったことで、全てを掌握できていると勘違いしているだけだ。
「えっと。貴女は誰ですか?」
男の子が少し警戒して、私に聞いてくる。
「綺麗なお姉さん、ママに似てるね!」
女の子は可愛い笑顔で、私の頬をそっとさわった。
「ふふふっ。私はね、貴女達のママの妹よ。今日から私が貴女達のママになるわ!」
「え? あのぅ・・・・・・僕たちは食事をさせてもらえますか?」
「ほんとに? もう鞭で私達の背中をぶたれない?」
「なんですって?」
この子供達をよく見れば傷だらけで、服をめくらせると痣が無数にあった。お腹にも背中にも傷があって、鞭を打った跡まであるではないか!
「これは誰にやられたの?」
「伯母さんと伯父さんです。パパとママが事故で死んだらいきなりやって来たの。それで、いままで住んでいた綺麗な家もなくなって、学校にも行かせてくれなくなったの」
私は夫のイアンに向けていた静かな怒りより、もっと激しい憤りを感じていた。
「私のお姉様の子供をこんな目に遭わせるなんて・・・・・・許さないわよ」
ꕤ୭*カーティス視点(エディスの長男)
パパは建築士の仕事を頑張っていて、ママはいつも家を綺麗にして庭には花をいっぱい植えていた。ママは貴族だったらしいけれど、パパが好きだから駆け落ちしたって聞かされたよ。そんな場合は勘当されて、二度と貴族籍には戻れないらしい。でも、僕たちは貴族じゃなくっても充分幸せだったんだ。
けれど、ママとパパが事故死してからすべてが変わった。パパの絶縁していた姉夫婦というのがやって来て、僕たちの家に居座って好き勝手しだしたんだ。
「あらぁ、しけた遺産しかなかったからもうないよ。この家を売って金にするか。それにしても、遊び歩いていると金ってなんでこんなにもすぐになくなるんだろうねぇーー」
伯母さんはそう言って、赤ちゃんをあやす。この人達には双子の赤ちゃんがいるけれど、いつも僕たちに世話を押しつけて遊びまくっていた。
子供の僕らにはなんにもできない。一度、ママに聞いたイシド伯爵家に行こうとしたんだ。でも歩いていけるほど近くなくて途中で伯父さんに捕まって殴られた。
学校にも行かせてくれない。食べ物もわずかな残飯で僕らは、ぎりぎりの生活をおくっていた。
そんな時、すごい綺麗なドレスを着たママに似た女の人がやって来て・・・・・・僕らの叔母さんだって言うんだよ。しかも、ママになってくれるって。
もう、鞭でうたれなくていいなんて嬉しい! 清潔な衣服と美味しい料理、家庭教師がついて、僕たちはとても毎日が幸せになった。
この女の人に「お母様」って呼ぶと、すごく喜んでくれて抱きしめてくれるんだ。
「今まで辛かったね。もう、大丈夫よ」
その言葉は、心に染みた。
僕と妹はこのアメリアお母様が大好きになった。だから、誓ったんだ。絶対、大きくなったらお母様を守るよ!
僕達はまだ子供だけれど、大好きなお母様の為になにをしたらいいのかな?
ある日、執事という人がお母様と話をしているのが聞こえた。
「あのバカは、キャサリンを屋敷に連れ込みましたよ。キャサリンは、あろうことかアメリア様のお部屋を使っています! 叩き出していいですか?」
「へ? あっはははは! 当主の私の部屋を使っているの? 面白いわねぇーー」
「面白がっている場合ではありません! ここにどれほどいらっしゃるおつもりですか?」
「そうねぇーー。あの女が子供を妊娠して大きなお腹を抱えているときに帰ってやろうかしら? あの病院の帳簿やお金の動きは把握できるようにしておきましょう」
「はい。全く、医院長というだけであそこまでの勘違い! もっと、まともな医院長がほしいですな・・・・・・優秀な・・・・・・」
ーー医院長? 優秀な医院長がほしいんだ。だったら僕がなってあげよう!
「お母様! 僕は優秀な医院長になるよ!」
その日の夕食を食べながら僕はそう宣言したよ。
「まぁ、本当に? 嬉しいわ。お医者様というのは、病気の人を救うとても尊いお仕事なのよ。医院長はわがイシド伯爵家の当主が代々なってきたのよ」
「当主? 僕はよくわからないけれど、お母様の役にたちたいんだ!」
「あ、ずるいわ、お兄様! お母様、私もお母様を助けたいです! お医者様って女の子でもなれますか? 医院長も私がなります!」
「あらあら、可愛い優秀な医院長候補が二人も! お母様は嬉しいわ! ますますあの病院を発展させなくてはね!もう一つ、病院があってもいいし・・・・・・これはお母様も頑張りがいがでてきたわ! ふっ。余計ないらないおじさんはどこかに捨ててこないとねぇ」
「お母様、いらないおじさんって誰のことですか?」
僕が聞くとお母様は言ったんだよ。
「あぁ、イシド伯爵家とはなんの関係もない赤の他人です」
「アメリア様、残念なお知らせがあります。エディス様とその旦那様はすでに亡くなっておりました」
執事は、言いにくそうに私にそう告げた。
――なんてこと! まさか、亡くなっていたなんて・・・・・・もっと早く探してあげれば良かった・・・・・・
「がっかりなさることはありません。お二人にはお子様がおりまして、男の子と女の子です。今、あの平民の旦那様の姉に引き取られていますが・・・・・・あまり良い環境にはおりません・・・・・・」
「まぁ、その子供達はこの私が引き取りますわ! こうしてはいられないわ。早速その場所に案内してちょうだい!」
私は悲しみと喜びの両方の気持ちを今、味わっている。お姉様が駆け落ちするまでは、とても気が合う大好きな姉だった。美しくて聡明なはずのお姉様が恋に落ちて駆け落ちをしたことも腹を立てていたけれど、私はそれを一切相談もされていなかったことのほうにムカついていた。
あんなに仲良しの私に一言の相談もなく突然いなくなってしまうなんてショックだったし、信頼されていなかったのかな、と思うと悲しかったのだ。
「こんなところに住んでいるの?」
馬車は貧困層の平民街へとすすんでいく。かなり老朽化した集合住宅の敷地は、粗大ゴミが散乱していた。破れた安物のソファに壊れた食器棚やボロボロになった寝具。衛生的にかなり問題があるこの地帯は、綺麗に整備しなければいけないわ。
「え? 誰だい? あんたは?」
私がその一室の呼び鈴をならすと、出てきた女は仰天して私を見つめた。髪を振り乱し下品な紫のドレスは胸があきすぎている。真っ赤な口紅は下品でまともな仕事をしている女には到底見えない。
「ここに、エディスという女性の子供がいるはずですね?」
「はぁ? いるにはいるけれど、何の用だい?」
「おばさん? どうしたの?」
「うるさい! 子守をしてな!」
いきなりその女は10歳ぐらいの薄汚れた女の子を叩いた。その子をよく見れば、姉の面影があり平民ではありえないプラチナブロンドの髪だった。私とお姉様も同じプラチナブロンドだったので、私は思わずにっこりした。
奥から出てきた男の子は、黒髪だったけれど姉のエメラルド色の瞳にそっくりだ。間違いない。この二人はお姉様の子だわ!
「貴女は、子供の虐待罪で訴えられますよ! 嫌なら、この子達を私に渡しなさい」
「はぁ? 嫌だね! こいつらは、よく働いてくれるんだ。子守もするし、道ばたで物乞いもするんだよ。ちょっと怪我させて足でも不自由にさせりゃ、お涙ちょうだいでもっと儲かる。あぁ、それよりもこの貴族のような容姿は高く売れるかも・・・・・・あぁ、あんたも貴族様だよねぇ? この子らが欲しいなら買っておくれよ!」
私はその女の横っ面を張り倒したい思いをグッとこらえた。
「この不埒な女には相応しい場所に行ってもらいましょうか!」
私は同行していた執事にこの女の処分を任せると、子供達を連れてイシド伯爵家の別邸に向かった。
ここは湖畔にある別荘で本邸からはかなり離れていた。護衛騎士と信用できる侍女だけを配置したこの屋敷は、私の憩いの場所だった。
ここに別邸があることをイアンは知らない。もともと入り婿のイアンには、このイシド伯爵家の大事なことは一切知らせていない。ただ本人が病院の院長になったことで、全てを掌握できていると勘違いしているだけだ。
「えっと。貴女は誰ですか?」
男の子が少し警戒して、私に聞いてくる。
「綺麗なお姉さん、ママに似てるね!」
女の子は可愛い笑顔で、私の頬をそっとさわった。
「ふふふっ。私はね、貴女達のママの妹よ。今日から私が貴女達のママになるわ!」
「え? あのぅ・・・・・・僕たちは食事をさせてもらえますか?」
「ほんとに? もう鞭で私達の背中をぶたれない?」
「なんですって?」
この子供達をよく見れば傷だらけで、服をめくらせると痣が無数にあった。お腹にも背中にも傷があって、鞭を打った跡まであるではないか!
「これは誰にやられたの?」
「伯母さんと伯父さんです。パパとママが事故で死んだらいきなりやって来たの。それで、いままで住んでいた綺麗な家もなくなって、学校にも行かせてくれなくなったの」
私は夫のイアンに向けていた静かな怒りより、もっと激しい憤りを感じていた。
「私のお姉様の子供をこんな目に遭わせるなんて・・・・・・許さないわよ」
ꕤ୭*カーティス視点(エディスの長男)
パパは建築士の仕事を頑張っていて、ママはいつも家を綺麗にして庭には花をいっぱい植えていた。ママは貴族だったらしいけれど、パパが好きだから駆け落ちしたって聞かされたよ。そんな場合は勘当されて、二度と貴族籍には戻れないらしい。でも、僕たちは貴族じゃなくっても充分幸せだったんだ。
けれど、ママとパパが事故死してからすべてが変わった。パパの絶縁していた姉夫婦というのがやって来て、僕たちの家に居座って好き勝手しだしたんだ。
「あらぁ、しけた遺産しかなかったからもうないよ。この家を売って金にするか。それにしても、遊び歩いていると金ってなんでこんなにもすぐになくなるんだろうねぇーー」
伯母さんはそう言って、赤ちゃんをあやす。この人達には双子の赤ちゃんがいるけれど、いつも僕たちに世話を押しつけて遊びまくっていた。
子供の僕らにはなんにもできない。一度、ママに聞いたイシド伯爵家に行こうとしたんだ。でも歩いていけるほど近くなくて途中で伯父さんに捕まって殴られた。
学校にも行かせてくれない。食べ物もわずかな残飯で僕らは、ぎりぎりの生活をおくっていた。
そんな時、すごい綺麗なドレスを着たママに似た女の人がやって来て・・・・・・僕らの叔母さんだって言うんだよ。しかも、ママになってくれるって。
もう、鞭でうたれなくていいなんて嬉しい! 清潔な衣服と美味しい料理、家庭教師がついて、僕たちはとても毎日が幸せになった。
この女の人に「お母様」って呼ぶと、すごく喜んでくれて抱きしめてくれるんだ。
「今まで辛かったね。もう、大丈夫よ」
その言葉は、心に染みた。
僕と妹はこのアメリアお母様が大好きになった。だから、誓ったんだ。絶対、大きくなったらお母様を守るよ!
僕達はまだ子供だけれど、大好きなお母様の為になにをしたらいいのかな?
ある日、執事という人がお母様と話をしているのが聞こえた。
「あのバカは、キャサリンを屋敷に連れ込みましたよ。キャサリンは、あろうことかアメリア様のお部屋を使っています! 叩き出していいですか?」
「へ? あっはははは! 当主の私の部屋を使っているの? 面白いわねぇーー」
「面白がっている場合ではありません! ここにどれほどいらっしゃるおつもりですか?」
「そうねぇーー。あの女が子供を妊娠して大きなお腹を抱えているときに帰ってやろうかしら? あの病院の帳簿やお金の動きは把握できるようにしておきましょう」
「はい。全く、医院長というだけであそこまでの勘違い! もっと、まともな医院長がほしいですな・・・・・・優秀な・・・・・・」
ーー医院長? 優秀な医院長がほしいんだ。だったら僕がなってあげよう!
「お母様! 僕は優秀な医院長になるよ!」
その日の夕食を食べながら僕はそう宣言したよ。
「まぁ、本当に? 嬉しいわ。お医者様というのは、病気の人を救うとても尊いお仕事なのよ。医院長はわがイシド伯爵家の当主が代々なってきたのよ」
「当主? 僕はよくわからないけれど、お母様の役にたちたいんだ!」
「あ、ずるいわ、お兄様! お母様、私もお母様を助けたいです! お医者様って女の子でもなれますか? 医院長も私がなります!」
「あらあら、可愛い優秀な医院長候補が二人も! お母様は嬉しいわ! ますますあの病院を発展させなくてはね!もう一つ、病院があってもいいし・・・・・・これはお母様も頑張りがいがでてきたわ! ふっ。余計ないらないおじさんはどこかに捨ててこないとねぇ」
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