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6 女狐をお仕置きしなきゃ (エヴァン殿下視点)
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私はこの国の第二王子で、エヴァン。まだ15歳だけれど、あと2年もすれば立派な大人だと自分では思っているし、最近は大好きな女性ができて毎日がとても楽しい。
私の婚約者は数年前に病で他界し、それ以来好きになれる女の子はいなかったんだ。でも、今は5歳年上のとても綺麗でしっかりした女性が大好きになって密かに母上にお願いしているのは、この女性を妻にすることだ。
なんとか、この女性に振り向いてほしいな。生徒としてではなく・・・・・・
薔薇の庭園を横切ると、彼女の屋敷の前で正座している門番と騎士達がいた。
「お前達は、いったいここでなにをしている?」
「はっ! アーブリー様の仰せのままに・・・・・・」
私は事の詳細を門番達から聞くと、怒りが腹の底からこみ上げてきた。
「愚か者め! 平和呆けもいいところだな! もし、これが他国のスパイや刺客であればどうするのだ? 父上にご報告するから厳しい処分を覚悟せよ! まさに無能の集まりではないか・・・・・・」
私は、多くの護衛騎士を集めてその屋敷を取り囲ませた。
なかに入ろうとすると傲慢な声がこう言うのが聞こえた。
「・・・・・・さぁ、そこに膝をついて、頭を床にこすりつけてお礼をいいなさい!」
誰だ? 私の敬愛する先生に無礼な言葉を吐く女は?
「お前こそ、そこに膝をつき、頭を床にこすりつけろ!」
私はこの娼婦のようなけばけばしい女に命令した。
「無礼な! 私は王女ですよ?」
「どこの?」
「えっと、砂漠の国ですわ」
「・・・・・・砂漠の国の王女がこの国に来ている? そんな話は聞いたことがないよ。父上だって知らないはずだ。あぁ、もしかして・・・・・・それは失礼しましたね。丁重におもてなししなければ、ぜひ王宮のほうにお越しくださいませんか?」
「まぁ、行ってあげないこともないけれど・・・・・・この女に土下座をさせてよ」
「アーブリ先生に土下座をさせる? だったら、代わりに私が土下座しましょう。王宮で私の父上や兄上の前でね。さぁ、王女殿下、ご一緒に参りましょうか? 護衛、この王女殿下を監視・・・・・・じゃない・・・・・・お守りするように」
「ふん! 話がよくわかってくれてなによりだわ! ところで、貴方とてもハンサムよね? まだ妻はいないのかしら? 年上はお好き? 私なんて良いと思わない?」
「あっははは! とても素晴らしい提案ですね? 年上の女性は大好きですとも! 私の妻になりないなんて身の程し・・・・・・ゲフン、ゴホン、光栄ですよ」
私は、首を傾げるアーブリー先生にウィンクして、この詐欺女の手をうやうやしくとったのだった。
「えぇーー。エヴァン殿下は、こんなのが趣味だったとは・・・・・・」
アーブリー先生のブツブツと文句を言う可愛い声が聞こえた。
「うっふふ。ほら、見なさい! このような若者でも、この私の魅力にはあらがえないのよぉ? おわかり? 女としての格が違うのよ! おーっほほほほ!」
ちょっとだけ、傷ついた眼差しを私に向けた先生は超可愛いかった。少しでも、ヤキモチを妬いてくれたら嬉しいのになぁ。
私の婚約者は数年前に病で他界し、それ以来好きになれる女の子はいなかったんだ。でも、今は5歳年上のとても綺麗でしっかりした女性が大好きになって密かに母上にお願いしているのは、この女性を妻にすることだ。
なんとか、この女性に振り向いてほしいな。生徒としてではなく・・・・・・
薔薇の庭園を横切ると、彼女の屋敷の前で正座している門番と騎士達がいた。
「お前達は、いったいここでなにをしている?」
「はっ! アーブリー様の仰せのままに・・・・・・」
私は事の詳細を門番達から聞くと、怒りが腹の底からこみ上げてきた。
「愚か者め! 平和呆けもいいところだな! もし、これが他国のスパイや刺客であればどうするのだ? 父上にご報告するから厳しい処分を覚悟せよ! まさに無能の集まりではないか・・・・・・」
私は、多くの護衛騎士を集めてその屋敷を取り囲ませた。
なかに入ろうとすると傲慢な声がこう言うのが聞こえた。
「・・・・・・さぁ、そこに膝をついて、頭を床にこすりつけてお礼をいいなさい!」
誰だ? 私の敬愛する先生に無礼な言葉を吐く女は?
「お前こそ、そこに膝をつき、頭を床にこすりつけろ!」
私はこの娼婦のようなけばけばしい女に命令した。
「無礼な! 私は王女ですよ?」
「どこの?」
「えっと、砂漠の国ですわ」
「・・・・・・砂漠の国の王女がこの国に来ている? そんな話は聞いたことがないよ。父上だって知らないはずだ。あぁ、もしかして・・・・・・それは失礼しましたね。丁重におもてなししなければ、ぜひ王宮のほうにお越しくださいませんか?」
「まぁ、行ってあげないこともないけれど・・・・・・この女に土下座をさせてよ」
「アーブリ先生に土下座をさせる? だったら、代わりに私が土下座しましょう。王宮で私の父上や兄上の前でね。さぁ、王女殿下、ご一緒に参りましょうか? 護衛、この王女殿下を監視・・・・・・じゃない・・・・・・お守りするように」
「ふん! 話がよくわかってくれてなによりだわ! ところで、貴方とてもハンサムよね? まだ妻はいないのかしら? 年上はお好き? 私なんて良いと思わない?」
「あっははは! とても素晴らしい提案ですね? 年上の女性は大好きですとも! 私の妻になりないなんて身の程し・・・・・・ゲフン、ゴホン、光栄ですよ」
私は、首を傾げるアーブリー先生にウィンクして、この詐欺女の手をうやうやしくとったのだった。
「えぇーー。エヴァン殿下は、こんなのが趣味だったとは・・・・・・」
アーブリー先生のブツブツと文句を言う可愛い声が聞こえた。
「うっふふ。ほら、見なさい! このような若者でも、この私の魅力にはあらがえないのよぉ? おわかり? 女としての格が違うのよ! おーっほほほほ!」
ちょっとだけ、傷ついた眼差しを私に向けた先生は超可愛いかった。少しでも、ヤキモチを妬いてくれたら嬉しいのになぁ。
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