黒衣の姫は、奪えない。~初めて恋をした相手は、家族を魔族に奪われた青年だった~
「安心して。あなたの魂は、すぐには奪わないわ」
嵐の翌朝、黒砂の浜に倒れていた少女はそう言って——
漁師の青年・カイルの家に居座った。
名前はリリス。魔族の第三王女。
魂を糧とし、感情を持てば力を失う種族。
「魔力が戻ったら、あなたの魂をもらうわ」
「楽しみにしてる」
怖がらない。逃げない。
どんな挑発にも、静かに的確に返してくる。
魔族の姫が初めて出会った——攻略できない人間。
温かい食事に戸惑い、
名前を呼ばれるたびに心臓がうるさくなって、
気づけば奪えなくなっていた。
でも彼女は知らなかった。
魂を奪えるのは、愛していない相手だけだということを。
そして目の前の青年がかつて、
魔族に家族を奪われていたということを。
黒衣が白に染まるとき、
彼女が選ぶのは魂を奪うことか。
それとも——
嵐の翌朝、黒砂の浜に倒れていた少女はそう言って——
漁師の青年・カイルの家に居座った。
名前はリリス。魔族の第三王女。
魂を糧とし、感情を持てば力を失う種族。
「魔力が戻ったら、あなたの魂をもらうわ」
「楽しみにしてる」
怖がらない。逃げない。
どんな挑発にも、静かに的確に返してくる。
魔族の姫が初めて出会った——攻略できない人間。
温かい食事に戸惑い、
名前を呼ばれるたびに心臓がうるさくなって、
気づけば奪えなくなっていた。
でも彼女は知らなかった。
魂を奪えるのは、愛していない相手だけだということを。
そして目の前の青年がかつて、
魔族に家族を奪われていたということを。
黒衣が白に染まるとき、
彼女が選ぶのは魂を奪うことか。
それとも——
目次
感想
あなたにおすすめの小説
「あなたのことは、もう忘れました」
まさき
恋愛
試験前夜、親友が私の十年を盗んだ。
笑顔で。優しい言葉と共に。
私は泣かなかった。怒らなかった。ただ静かに王都を去って、一人で成り上がることにした。
やがて辺境から王都へ、私の噂が届き始める頃——かつての親友が、私の前に現れた。
後悔しても、もう遅い。
愛を選んだ夫と離縁しました。本物の聖女である私は娘と南国で暮らします
藤原遊
恋愛
夫である王太子は、愛する令嬢を「聖女」だと宣言しました。
世襲聖女として国を守り続けてきた私と、まだ幼い娘がいるにもかかわらず。
離縁を告げられた私は、静かに頷きます。
聖女の務めも、王妃の座も、もう十分です。
本物の聖女がいなくなった国がどうなるのか——
それは、私の知るところではありません。
娘を連れて南国へ移住した私は、二度と王都へ戻らないと決めました。
たとえ、今さら国が困り始めたとしても。
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
あなたが後悔しても、私の愛はもう戻りません
藤原遊
恋愛
婚約者のアルベルトは、優しい人だった。
ただ――いつも、私より優先する存在がいただけで。
「君は分かってくれると思っていた」
その一言で、リーシェは気づいてしまう。
私は、最初から選ばれていなかったのだと。
これは、奪われた恋を取り戻す物語ではない。
後悔する彼と、もう戻らないと決めた私、
そして“私を選ぶ人”に出会うまでの、静かな恋の終わりと始まりの物語。
忘れて幸せになってください。〜冷酷な妻として追い出せれましたが、貴方の呪いは私が肩代わりしていました〜
しょくぱん
恋愛
「君のような冷酷な女は知らない」――英雄と称えられる公爵夫人のエルゼは、魔王の呪いを受けた夫・アルフレートに離縁を突きつけられる。
しかし、夫が正気を保っているのは、エルゼが『代償魔導』で彼の呪いと苦痛をすべて肩代わりしていたからだった。
ボロボロの体で城を追われるエルゼ。記憶を失い、偽りの聖女と愛を囁く夫。
だが、彼女が離れた瞬間、夫に「真実の代償」が襲いかかる。
婚約破棄は予定通り、破滅だけが予定外でした
あめとおと
恋愛
王太子から「悪役令嬢」と断罪され、婚約破棄を告げられた侯爵令嬢リシェル。
――だが彼女は、すでにその未来を知っていた。
破滅を回避するため静かに準備していた彼女だったが、婚約破棄の瞬間、事態は予想外の方向へ転がり始める。
王家の秘密、入れ替わった“本当の悪役”、そして彼女を陰から支えていた人物の正体とは。
これは、悪役令嬢が「悪役」をやめた日から始まる逆転劇。
【全10話+α・完結済】
病弱を装って婚約者を呼びつけた従姉妹は、3回目で完全に見抜かれて切り捨てられました
柊
恋愛
伯爵令息レオネル・グランフェルには、病弱な従姉妹がいる。
ある日、その従姉妹が「会いたい」と病気を理由に呼び出してきた。
しかしそれは一度では終わらなかった。
婚約者カリーナ・ヴェルローズとの逢瀬の日を狙ったかのように、二度、三度と繰り返される“体調不良”。
さすがに不審に思ったレオネルは、ついに見舞いへ向かうが――
※複数のサイトに投稿しています。
悪役令嬢の涙
拓海のり
恋愛
公爵令嬢グレイスは婚約者である王太子エドマンドに卒業パーティで婚約破棄される。王子の側には、癒しの魔法を使え聖女ではないかと噂される子爵家に引き取られたメアリ―がいた。13000字の短編です。他サイトにも投稿します。