アルセリア王朝記〜月の化身となる者〜
広がる異国の砂漠、その果てに佇む壮麗なる王宮。浅黒い肌に金髪と青い瞳を持つ人々が住む、アルセリア王朝と呼ばれる国がそこにはあった。燦々と降り注ぐ太陽の光と、神秘的な月の影が交錯するこの地で、人々は王を「太陽神の化身」として崇め、その王宮に君臨する皇后を「月の巫女」として敬う。
だが、そんな彼らの前に、ある日一人の異国の少女が姿を現す。
日本からエジプトへ旅行に訪れた彼女、ルナは、エジプトの市場でふと目にした不思議な宝石に心を奪われ、触れた瞬間、時空を超えてアルセリア王朝へと導かれてしまう。見知らぬ国で、不安と戸惑いの中、彼女が最初に出会ったのは王の行列。壮麗な王の輿に囚われ、王宮へと連れ去られる彼女の運命は、その瞬間に大きく動き出す。
これは、異世界に迷い込んだ一人の少女が、「太陽」と「月」が支配する国で織りなす運命の物語。果たしてルナは、異世界の王カリュゥムの抱く熱き愛情と、皇后ィレューネの冷たくも温かな視線の狭間で、自らの居場所を見つけることができるのか――。
異国の地で始まる、愛と葛藤、そして成長の物語が今、ここに幕を開ける。
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