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王族達
32. いざ!王都へ‼︎
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ヒガンザタンサラスに王都からの迎えが来たのは、それから1週間後でした。
この世界は地球と同じく1週間は7日。でも曜日の名が違う。
週の始まりはお日様の日。
そして風の日、火の日、水の日、大地の日、闇の日、月の日となってる。
で、1ヶ月が30日。閏年もだけど31日の月も無い。1年は12ヶ月。何かビミョー。
4聖神獣が元の?ペット時の大きさになって一緒に馬車へ乗り込む。
さぁ、いざ行かん!王都‼︎
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
宿場町で泊まって。
なんか、王都に近付いていく度に街の規模と人通りが大きくなっていくみたいで。
シャトナー伯爵の領都エルトプライムバーグも凄い大きく思ったのだけど、コレって、そんなモンじゃない!
地方の大都市だったんだ。
2週間後。
王都の繁華街に私は圧倒されてしまった。
いや、外壁の大きさも正門も本当に圧倒されたんだよ。
これが、この国の王都なんだー。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
王宮。
護衛たる私が長に呼ばれたのは、10日前の事。
「久しいなぁ、スミス」
あまりにも一般的故に、身元不明遺体と名付けられた私は、長に育てられ今日まできた。
「サイモン公爵家の非嫡出子の事は聞いているな」
「『聖獣使い』とか噂のですか?そんな者本当にいるのでしょうか」
「うむ。そう言いたいのも分かるがな。サイモン公爵家やダッカード侯爵家、シャトナー伯爵家等有力貴族が存在を確認しておるのだ。現にシャトナー伯爵領は稀に見る大豊作となりつつあると聞く。スミス、君に伯爵領まで行って来て欲しいんだよ。彼女を王都までお連れせよ。またシャトナー領の豊作振りもその目で確かめて来るがいい」
半信半疑だった。
だが、シャトナー伯爵領へ、ヒガンザタンサラスへ着いて我が目を疑った。
稀に見る大豊作。
誇張ではない、まだ控え目な表現であったとは。
そして、私の目の前の少女は。
白狼と紅小鳥、碧亀を連れて…。
いや、このモノ達の魔力は?
私の才能は暗殺者。そして相手をよく知る為か。『鑑定』の才をも持ち合わせている。その目で見ても、そばにいる動物達の力が読めぬ。
いや、動物ではあるまい。
4聖神獣…。そのウチの3頭。その擬態。
「よろしくお願いします」
馬車に乗り込む時、少女は頭を下げた。
公爵家令嬢が?そう言えば妾腹の娘だったな。それに、この地で1人で暮らしていると、冒険者として生計を立てていると聞いている。
服は清潔だが決して高価な物では無さそうだ。
それに、この様な長距離の旅は初めてか?
車窓を楽し気に見ている姿は、田舎の子供にしか見えないが。でも所作や受け応え、雰囲気は淑女のソレだ。高い教養を身に付けているのが鑑定せずとも判ろうというもの。また宿や食事にも不服を言う事も無い。道々土地の逸話等を興味深げに目を輝かせて聴く姿を見れば、此方の口も軽くなる。
気が付けば、私も彼女との旅を楽しんでいた。
そう、王都迄の2週間の旅を。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
繁華街を抜けて、街の真ん中、噴水のある広場を通って。見えてきた大きなお城。
いよいよ王宮なんだね。
周りのお堀。まるで飲用水かと思えるくらいの澄んだ水が流れてる。
クヮアー『うん、ヒガンザタンサラスは兎も角、その回りの村の井戸なんかよりずっと綺麗な水だよ、アレは』
シャトナー伯爵のトコではないけど、辺境とか小さな村とか、泥水しかないトコだってあるって聞いてる。それに叔父様の領も水の手に苦労してるって。
ピィー『アタイ達を呼ぼうとしたんだもん。よっぽどだと思うわ』
ガォオオーン『それな』
お城を護る為だけに、こんなに水を使うの?
と、お堀の近く。男の子がいる。
「はじめまして、だね。ようこそ」
え?誰?
この世界は地球と同じく1週間は7日。でも曜日の名が違う。
週の始まりはお日様の日。
そして風の日、火の日、水の日、大地の日、闇の日、月の日となってる。
で、1ヶ月が30日。閏年もだけど31日の月も無い。1年は12ヶ月。何かビミョー。
4聖神獣が元の?ペット時の大きさになって一緒に馬車へ乗り込む。
さぁ、いざ行かん!王都‼︎
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
宿場町で泊まって。
なんか、王都に近付いていく度に街の規模と人通りが大きくなっていくみたいで。
シャトナー伯爵の領都エルトプライムバーグも凄い大きく思ったのだけど、コレって、そんなモンじゃない!
地方の大都市だったんだ。
2週間後。
王都の繁華街に私は圧倒されてしまった。
いや、外壁の大きさも正門も本当に圧倒されたんだよ。
これが、この国の王都なんだー。
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王宮。
護衛たる私が長に呼ばれたのは、10日前の事。
「久しいなぁ、スミス」
あまりにも一般的故に、身元不明遺体と名付けられた私は、長に育てられ今日まできた。
「サイモン公爵家の非嫡出子の事は聞いているな」
「『聖獣使い』とか噂のですか?そんな者本当にいるのでしょうか」
「うむ。そう言いたいのも分かるがな。サイモン公爵家やダッカード侯爵家、シャトナー伯爵家等有力貴族が存在を確認しておるのだ。現にシャトナー伯爵領は稀に見る大豊作となりつつあると聞く。スミス、君に伯爵領まで行って来て欲しいんだよ。彼女を王都までお連れせよ。またシャトナー領の豊作振りもその目で確かめて来るがいい」
半信半疑だった。
だが、シャトナー伯爵領へ、ヒガンザタンサラスへ着いて我が目を疑った。
稀に見る大豊作。
誇張ではない、まだ控え目な表現であったとは。
そして、私の目の前の少女は。
白狼と紅小鳥、碧亀を連れて…。
いや、このモノ達の魔力は?
私の才能は暗殺者。そして相手をよく知る為か。『鑑定』の才をも持ち合わせている。その目で見ても、そばにいる動物達の力が読めぬ。
いや、動物ではあるまい。
4聖神獣…。そのウチの3頭。その擬態。
「よろしくお願いします」
馬車に乗り込む時、少女は頭を下げた。
公爵家令嬢が?そう言えば妾腹の娘だったな。それに、この地で1人で暮らしていると、冒険者として生計を立てていると聞いている。
服は清潔だが決して高価な物では無さそうだ。
それに、この様な長距離の旅は初めてか?
車窓を楽し気に見ている姿は、田舎の子供にしか見えないが。でも所作や受け応え、雰囲気は淑女のソレだ。高い教養を身に付けているのが鑑定せずとも判ろうというもの。また宿や食事にも不服を言う事も無い。道々土地の逸話等を興味深げに目を輝かせて聴く姿を見れば、此方の口も軽くなる。
気が付けば、私も彼女との旅を楽しんでいた。
そう、王都迄の2週間の旅を。
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繁華街を抜けて、街の真ん中、噴水のある広場を通って。見えてきた大きなお城。
いよいよ王宮なんだね。
周りのお堀。まるで飲用水かと思えるくらいの澄んだ水が流れてる。
クヮアー『うん、ヒガンザタンサラスは兎も角、その回りの村の井戸なんかよりずっと綺麗な水だよ、アレは』
シャトナー伯爵のトコではないけど、辺境とか小さな村とか、泥水しかないトコだってあるって聞いてる。それに叔父様の領も水の手に苦労してるって。
ピィー『アタイ達を呼ぼうとしたんだもん。よっぽどだと思うわ』
ガォオオーン『それな』
お城を護る為だけに、こんなに水を使うの?
と、お堀の近く。男の子がいる。
「はじめまして、だね。ようこそ」
え?誰?
応援ありがとうございます!
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