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第6章~ラグナロクの始まり~
第72話
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山の入口はよくある茂みになっていて、人が歩けそうな道はなかった。道らしい道と言ったら獣道くらいか。もちろん、看板の類いも立っていない。
――これじゃ、どの方向が正解かわからないんだが……。
同じ方角にずっと歩いて行けば、いつかは……というのには賛成する。けれど、その方角が間違っていて、また違う世界に辿り着いてしまったら元も子もない。
何とかヴァルハラの方角だけでもわからないものだろうか……。
「ほら、何ボーッとしてるの? 行くよ」
入口であれこれ迷っていると、兄は一人でスタスタと山に入っていってしまった。
アクセルは慌てて兄を追いかけた。
「ちょ、兄上待ってくれ、そんな闇雲に歩いても……」
「大丈夫だよ。ヴァルハラはアース神族の世界の一部だもん。ならきっと東側にあるはずだ。東に向かって歩いていけば、アース神族の世界には辿り着ける」
「東……? それもヴァルハラの図書館にあった本の情報か?」
「うん、そう。アース神族の世界は太陽が昇る方角にある、って書いてあったんだ。暇つぶしのつもりだったけど、読んでおいてよかったよ」
「そ、そうか……」
個人的には、兄が本の内容を事細かに覚えていることの方が驚きなのだが。
――これじゃ、どの方向が正解かわからないんだが……。
同じ方角にずっと歩いて行けば、いつかは……というのには賛成する。けれど、その方角が間違っていて、また違う世界に辿り着いてしまったら元も子もない。
何とかヴァルハラの方角だけでもわからないものだろうか……。
「ほら、何ボーッとしてるの? 行くよ」
入口であれこれ迷っていると、兄は一人でスタスタと山に入っていってしまった。
アクセルは慌てて兄を追いかけた。
「ちょ、兄上待ってくれ、そんな闇雲に歩いても……」
「大丈夫だよ。ヴァルハラはアース神族の世界の一部だもん。ならきっと東側にあるはずだ。東に向かって歩いていけば、アース神族の世界には辿り着ける」
「東……? それもヴァルハラの図書館にあった本の情報か?」
「うん、そう。アース神族の世界は太陽が昇る方角にある、って書いてあったんだ。暇つぶしのつもりだったけど、読んでおいてよかったよ」
「そ、そうか……」
個人的には、兄が本の内容を事細かに覚えていることの方が驚きなのだが。
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