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第11章~強くなるために~
第61話
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どうしたら上手く考えをリセットできるかな……などと悩みつつ、アクセルは軽く全身を洗った。
お湯を抜き、身体を拭いてリビングに戻る。
兄はちょうど温めたミルクをカップに注いでいるところだった。
「おや、早かったね。夜食にするかい?」
「ああ、ありがとう」
アクセルはテーブルに着き、兄が用意してくれたサンドイッチに手をつけた。卵やハムなど、動物性たんぱく質が多かった。兄らしいと言えば兄らしい。
「宴、楽しかったねぇ」
兄が朗らかにマグカップに口をつける。
「一対一の死合いもいいけど、たまにはああいう乱闘もいいな。死合いとは全然違う刺激を得られるよ」
「たまには、な。しょっちゅうだとこっちの身がもたない」
「確かに、毎日のように腕飛ばされても困っちゃうね」
そんな他愛のない会話をしつつ、夜食を味わう。
食事を終えて片付けをして、さて寝るかとベッドに行ったら、思った通り寝室が綺麗に整えられていた。
やる気がないわけではないが、いろんな話を聞いてしまった手前、ちょっと複雑……と思っていると、兄は自分のベッドにぼふ……とダイブしてそのまま布団を被り始めた。
「? 兄上、何してるんだ?」
「何って、寝るに決まってるじゃないか。それ以外に何があるの?」
「え、だって……あれ?」
てっきり誘われるものとばかり思っていたのに、どういう風の吹き回しだろう。
困惑しているアクセルに、兄は小さく言った。
「ジークとユーベルにまた何か言われたんでしょ。それで余計なことで悩んでるんだ。お前の顔を見ればわかる」
「あ、いや……それは……」
お湯を抜き、身体を拭いてリビングに戻る。
兄はちょうど温めたミルクをカップに注いでいるところだった。
「おや、早かったね。夜食にするかい?」
「ああ、ありがとう」
アクセルはテーブルに着き、兄が用意してくれたサンドイッチに手をつけた。卵やハムなど、動物性たんぱく質が多かった。兄らしいと言えば兄らしい。
「宴、楽しかったねぇ」
兄が朗らかにマグカップに口をつける。
「一対一の死合いもいいけど、たまにはああいう乱闘もいいな。死合いとは全然違う刺激を得られるよ」
「たまには、な。しょっちゅうだとこっちの身がもたない」
「確かに、毎日のように腕飛ばされても困っちゃうね」
そんな他愛のない会話をしつつ、夜食を味わう。
食事を終えて片付けをして、さて寝るかとベッドに行ったら、思った通り寝室が綺麗に整えられていた。
やる気がないわけではないが、いろんな話を聞いてしまった手前、ちょっと複雑……と思っていると、兄は自分のベッドにぼふ……とダイブしてそのまま布団を被り始めた。
「? 兄上、何してるんだ?」
「何って、寝るに決まってるじゃないか。それ以外に何があるの?」
「え、だって……あれ?」
てっきり誘われるものとばかり思っていたのに、どういう風の吹き回しだろう。
困惑しているアクセルに、兄は小さく言った。
「ジークとユーベルにまた何か言われたんでしょ。それで余計なことで悩んでるんだ。お前の顔を見ればわかる」
「あ、いや……それは……」
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