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第2章 蜜月
第9話 蜜月の甘い落とし穴(中編)3※
しおりを挟む「まだ……デュランダル様のこと、よく知らないから……嫌ったりはしない、です」
彼女の言葉に、デュランダルの紫色の瞳が揺れた。
「――ああ、まあ、それもそうか……あ、いや、俺がお前との距離感をよく分かってねぇんだな……」
彼は彼女の視線から目を一瞬だけそらす。
(また私、伝え方を間違えた……?)
戸惑いながらも、フィオーレは続けた。
「あと、嫌がることは、そんなにされてなくて……むしろ、デュランダル様に触れられるのは、私――」
彼女が答えている最中、デュランダルは視線を戻す。
「だったら――」
そうして彼は、彼女の両脇に手を差し入れると、ふわりと持ち上げた。彼女の身体を、胡座をかいた彼の脚の上にのせる。
淡いエメラルドグリーンのスカートがふんわりと拡がり、彼と彼女の下半身を覆った。
「こういうことはしても良いのか――?」
フィオーレの唇は、デュランダルの唇に覆われてしまう。
「んっ――む――あ――」
彼の舌が、彼女の桜色の唇を割る。そのまま舌は、彼女の舌と口腔内の粘膜を優しく愛撫し始める。
「っあっ、んっ、は、あ――」
フィオーレが息継ぎをするが、またすぐに彼の舌に口の中を好きにされてしまう。ぞくぞくとした感覚が彼女の身体を支配する。
彼の舌から解放された後も口が半開きになったままの彼女に向かって、デュランダルが告げる。
「その顔、そそるな――」
デュランダルの艶めいた声に、フィオーレの身体は一気に熱を帯びる。
「その……夫婦だから、やらないといけないんですよね?」
緊張しながら、彼女は彼に問いかけた。
そんな彼女を見ながら、デュランダルは眉をひそめた。
「ああ? なんか義務的な言い方だな……間違っちゃいねえが……俺が昨日、『妻の努め』だとか、そんなこと言ったんだったか……」
「えと……義務だけど、義務じゃないというか……」
デュランダルは嘆息した。
「まあ良い――」
彼の答えにフィオーレは安堵した――。
――はずだったのだが――。
「膝立てろ――」
(え――?)
「ど、どうして――? ひゃんっ――!」
彼女のスカートの中――。
下着の上から彼女の割れ目に、デュランダルの長い指が伸びて来た。そのまま割れ目の上をすりすりと指がなぞる。
「お前が膝立てないと、俺が触りづらいだろ?」
「ここ、外で――ひゃうっ、んっ――」
彼の指が優しく触れてくるので、フィオーレは思わず声をあげる。
「んっ、うっ、んんっ、ん――」
彼女は口に手を当てる。
彼の指が割れ目をなぞるたびに、じわじわと彼女の下着が濡れていく。
「ドレスで隠れて、周りには俺たちが何やってるかなんて、分からねえよ――」
気持ちよくてふわふわする頭で、フィオーレは周囲を見回す。早朝でもあるため、近くに人気はなかった。
(確かに、人はいない――)
彼女は顎をデュランダルの指に掴まれた。
「お前に俺がどういうやつか教えてやるよ――」
また口を塞がれ、彼が彼女の口の中を蹂躙していく。
彼の指は、彼女の秘部の愛撫を続けたままだ――。
「ん、んあっ、ん――」
上と下の口、両方がくちゅくちゅと音を立てる。
朝のひんやりとした静かな空気の中に、彼女の喘ぎ声が響き始めたのだった――。
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