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第二章
二人でスローライフ
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「ふがっ」
自分の鼻息がうるさくて起きてしまった。しかし、時計を見たらすでに午後。慌てて外に出ると、一人と一匹が仲良く昼食を食べ終えたところだった。
「箱にある食べ物頂きました。ごちそうさまです」
「おそまつさまです。ごめんなさい、肉料理出さなくて」
「いえ、とんでもない。野菜だけでも、王都のお肉料理を超える十分な美味しさです」
そこまで言われるとさすがに恐縮する。野菜が肉に勝つ日が来るとは。
──しかも、野菜の方が栄養バランス良いし。最高な食材たちだ。
ちょこちょこ新しい野菜を見つけては元父の野菜から頂いているので、リルの畑も随分賑やかになった。
寝起きであまりお腹が空いていないので、リルも野菜中心の昼食にした。午後は魔法陣で相手国の動きを確認したり、魔法の開発をした。ちなみに家の結界は取り、アミルが自由に行き来できるようにした。ルッツがいないため必要が無くなったのだ。
それから二日経ち、料理を二人でするようになった。彼女からの申し出で、少しでも世話になっているお返しがしたいとのことだった。
「あ」
「わああ」
しかしこのアミル、料理をすること自体初めてであった。包丁を持たせれば両手で振りかぶったため没収、野菜を洗ってほしいと言ったら洗剤を入れて洗っていた。野菜が洗える洗剤というものが存在するらしいが、この世界の洗剤が平気かどうかは分からない。
結局、アミルは水が沸騰しないかの見張りと試食係に落ち着いた。暇にしている時は袋に入っている野菜を渡す係も追加だ。もう少し慣れたら野菜を洗うミッションに挑戦しようと考えている。
横では試食係が増えたことで慌てているチョコがリルにアピールをしている。リルがふわふわの背中を撫で、最近手に入れた林檎を丸ごとあげた。
「料理は工程が多くて大変なのですね」
「慣れたら簡単です。難しい料理は私もできませんが」
今日はコウ肉の味噌焼きだ。ロンズにもらったものが味噌という名前なのか未だに分かっていないが、味が味噌なので味噌と呼んでいる。
王都と同じ調味料を使っていてもリルの味付けが薄味なのか、味噌を使った時も濃いと感じたことはない。きっと王都の流行の味付けが濃いということなのだろう。
「健康的でこちらの味付けの方が好みです」
「有難う御座います」
社交辞令か本音かは分からないが、褒めてくれるのは嬉しい。ルッツ程存在感が爆発していないので、日中二人暮らしのようになっても息苦しさはなかった。寝る場所が違うというのが大きいのだろう。
リルにばかり懐いてルッツにも戦闘態勢だったチョコも、アミルには友好的だった。きっと、無駄に騒いだりせず、リルに対して協力的だからだろう。リルに害を及ぼさないと判断したのだ。
「ギャオ」
「乗せてくださるの?」
チョコが羽を広げて伏せた。アミルが少し戸惑いながら、そっと背中に乗り、もふもふに抱き着いた。ゆっくり浮き上がる。
「わぁ!」
相手が素人だと理解しているのか、二メートル程浮いたところでのんびり散歩するように飛び回った。アミルが大喜びで声を上げる。
「楽しい! こんなこと王宮では誰もさせてくれませんでした!」
「楽しくて何よりです」
皇子ならまだしも皇女を魔物に乗せるなど、王宮の人間が知ったら卒倒してしまうかもしれない。実際、リルも万が一落ちてきても平気なように、飛んでいる真下に魔法陣を描いておいた。転ばぬ先の杖だ。
自分の鼻息がうるさくて起きてしまった。しかし、時計を見たらすでに午後。慌てて外に出ると、一人と一匹が仲良く昼食を食べ終えたところだった。
「箱にある食べ物頂きました。ごちそうさまです」
「おそまつさまです。ごめんなさい、肉料理出さなくて」
「いえ、とんでもない。野菜だけでも、王都のお肉料理を超える十分な美味しさです」
そこまで言われるとさすがに恐縮する。野菜が肉に勝つ日が来るとは。
──しかも、野菜の方が栄養バランス良いし。最高な食材たちだ。
ちょこちょこ新しい野菜を見つけては元父の野菜から頂いているので、リルの畑も随分賑やかになった。
寝起きであまりお腹が空いていないので、リルも野菜中心の昼食にした。午後は魔法陣で相手国の動きを確認したり、魔法の開発をした。ちなみに家の結界は取り、アミルが自由に行き来できるようにした。ルッツがいないため必要が無くなったのだ。
それから二日経ち、料理を二人でするようになった。彼女からの申し出で、少しでも世話になっているお返しがしたいとのことだった。
「あ」
「わああ」
しかしこのアミル、料理をすること自体初めてであった。包丁を持たせれば両手で振りかぶったため没収、野菜を洗ってほしいと言ったら洗剤を入れて洗っていた。野菜が洗える洗剤というものが存在するらしいが、この世界の洗剤が平気かどうかは分からない。
結局、アミルは水が沸騰しないかの見張りと試食係に落ち着いた。暇にしている時は袋に入っている野菜を渡す係も追加だ。もう少し慣れたら野菜を洗うミッションに挑戦しようと考えている。
横では試食係が増えたことで慌てているチョコがリルにアピールをしている。リルがふわふわの背中を撫で、最近手に入れた林檎を丸ごとあげた。
「料理は工程が多くて大変なのですね」
「慣れたら簡単です。難しい料理は私もできませんが」
今日はコウ肉の味噌焼きだ。ロンズにもらったものが味噌という名前なのか未だに分かっていないが、味が味噌なので味噌と呼んでいる。
王都と同じ調味料を使っていてもリルの味付けが薄味なのか、味噌を使った時も濃いと感じたことはない。きっと王都の流行の味付けが濃いということなのだろう。
「健康的でこちらの味付けの方が好みです」
「有難う御座います」
社交辞令か本音かは分からないが、褒めてくれるのは嬉しい。ルッツ程存在感が爆発していないので、日中二人暮らしのようになっても息苦しさはなかった。寝る場所が違うというのが大きいのだろう。
リルにばかり懐いてルッツにも戦闘態勢だったチョコも、アミルには友好的だった。きっと、無駄に騒いだりせず、リルに対して協力的だからだろう。リルに害を及ぼさないと判断したのだ。
「ギャオ」
「乗せてくださるの?」
チョコが羽を広げて伏せた。アミルが少し戸惑いながら、そっと背中に乗り、もふもふに抱き着いた。ゆっくり浮き上がる。
「わぁ!」
相手が素人だと理解しているのか、二メートル程浮いたところでのんびり散歩するように飛び回った。アミルが大喜びで声を上げる。
「楽しい! こんなこと王宮では誰もさせてくれませんでした!」
「楽しくて何よりです」
皇子ならまだしも皇女を魔物に乗せるなど、王宮の人間が知ったら卒倒してしまうかもしれない。実際、リルも万が一落ちてきても平気なように、飛んでいる真下に魔法陣を描いておいた。転ばぬ先の杖だ。
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