【R18】BL短編集

戌依 寝子 (旧いろあす)

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【完結】ロングアイランド・アイスティー【誘い受/甘め】

5*

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 ぬぷん、と指が入ってくる。
 思ったほど抵抗はなかった。身体的にも精神的にも。
 そのまま指が小刻みに前後しながら奥へと進んでくる。
「あ、ふ…」
 言いようのない違和感と痺れに腰が小さく跳ねる。
「横になってくれ。触りにくい」
 マスターの口淫を止めようと起き上がったままだった身体を、言われた通りゆっくりと横たえる。
 その頭の横に肘をついて、マスターの体が身体を添わせてきた。
 シャツ越しの体温が心地いい。
「キツかったら言えよ?」
 ぬくっ、と深い所まで指が入り込んできた。掌が会陰に当たっているのを感じる辺り、指が根元まで入ったんだろう。
「あふ…っ」
 キツくはない。ただ、妙な痺れが腰骨を走り回るのが擽ったい。
 中をくるくると掻き回すように指が蠢くのを感じる。押し付けられた掌で会陰を揉み込まれて、萎えた性器に血が集まっていく。
「だいじょ、ぶ…、きもちい…です…っ 」
 マスターは耳やこめかみにキスをしながら、じれったいほどゆっくりとそこを解してくれた。
 ふわふわと脳が痺れて、下腹がきゅんきゅんする。
「あ、あぅ…!!」
 ぬるりと抜き去られた指が1点を引っかいた時、強烈な痺れが走って腰が跳ねた。 
「悪い、痛かったか?」
 指を抜き去りながらマスターが言う。
 違う。痛くない。逆だ。
 あの痺れは気持ちいいやつだ。
「ちが、…もっと、してください…」
 思わず強請ってしまって、カァっと頬に血が集まる。
 マスターがクスッと笑って再び指を差し込んできた。先程より少し圧迫感がある。多分、指が増やされたんだろう。
 水仕事で荒れた指のささくれが少し引っかかる。
「…ココか?」
 先程痺れが走った場所を押されると、腰骨にゾワッと痺れが走って太ももがひくんと跳ねた。
「あ、あ…っ、ソコ…っ」
 急速に血が巡るのを感じる。こめかみがカッと熱くなって、性器もジンジンと痺れる。
 身体が勝手に縮こまって、受け入れやすいように腰が浮いた。
 その意図を察したのか、マスターの指が少しだけ激しさを増して中を引っ掻く。
 くちゅくちゅ、とか、ぬちぬち、とか、色んな音が聞こえて、その音を自分が出しているのかと思うと目眩がした。
「また、勃ってきた」
 マスターの声が熱を孕んで耳を擽る。
 言われた通り、性器はすっかり熱くなっていた。
 もどかしい。もう少し強くしてくれたらイけるのに…。
 腹の上にとろとろと先走りが垂れ始めた頃、3本目の指が潜り込んできた。
「ぅン…っ」
 くぱ、と拡げられて声が漏れる。中が外気に触れるのがわかった。
 今度は「痛かったか?」と聞かれない。
 閉じたり、開いたり、捻ったり、擦ったり。マスターの指が段々と激しさを増してくる。
「あ、アッ、きもちい…っ、もっと…!!」
 もう強請るのに躊躇いはなかった。
 早くイきたくて、早く欲しくて、熱を享受しながら身体をくねらせる。
「マスタぁ、も、欲しぃ…」
 横目でマスターの目を見ながら囁くと、目尻に優しいキスが落ちてきた。
「…はいよ」
 一瞬息を詰めたマスターが、身体を起こして服を脱ぐ。俺はその様子をもどかしい熱に侵されながら見ていた。
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