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6章 ライゼン・獣人連合編
276話 不穏な空気
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──カチャ……ガチャン!
「ふぅ……さて、と」
訓練用の鎧を身に着けた男は、手にした長剣を右肩にかけ、そのまま建物内の通路を歩く。
カツ、カツ──。
その歩みに淀みは無く、まるで打楽器の演奏のように正確にリズムを打つ足音からは、まさかその当人が、表情を曇らせ、不愉快そうに口元を歪める様など想像できないだろう。
「──ちっ、なにが悲しくてこんな時期に臨戦訓練なんかしなきゃならねえんだよ。寒いったらありゃしねえぜ、ったく」
そう愚痴りながら男──ゲンマは、薄暗い通路を抜けて建物の外へ出る。
ギィン──! キンッ! ガッ!!
ゲンマの眼前には、一〇〇メートル四方の広さを持つ訓練場で、真剣さながらに剣を振るう集団。彼等はライゼンの軍人であり、ここ『コウエン』の街に常駐する兵士の中でも主力部隊となる『剣士隊』である。
──一般に、戦争における主力部隊や花形と言えば、騎士や騎兵隊の名が上がる。しかし、ここライゼンにおいては、剣士こそが戦場の主役だ。
通常、戦場においては魔法やスキルなど、周囲を巻き込むような規模のものは、接的中はともかく、両軍が接触した時点で使えなくなる、使わなくなる。
しかし、ライゼン──ライゼンを含む、イズナバール迷宮周辺の四国家は違う。むしろ平然と使う。
乱戦の中にありながら、スポットのように友軍がいないエリアを発見すれば躊躇無く、また、いたとしても、相手によっては回避する事を前提でスキルも魔法も放ってくる。
だからこそ、馬上の敵など、よほど訓練された軍馬にでも乗っていない限り、体のいい的にしかならないからだ。
そんな命知らずの兵士達の訓練であるから当然、訓練用の剣には刃引もされず、勘を養うためか、隙あらば平然とスキルや魔法も打ち込んでくる。
そんな実践さながら、イヤ、並みの実践以上に危険な訓練をする彼等だから、当然生傷は絶えない。
しかし、それを可能にするのが、『戦巫女』であるシュナを筆頭に、神殿から派遣される治癒魔法専門の部隊。ライゼンを含めこの四カ国は、神殿仕えの者が諸外国よりも遥かに多く、また軍事との連携も取れている為、このような戦術を可能としていた。
現に、そこかしこで血飛沫や轟音が響く中、治療の為の神聖魔法の詠唱は絶え間なく行われ、的確に剣士達の傷を癒している。
そんな、いつもの訓練風景をゲンマは一瞥すると、口の端を意地悪そうに上げる。
「ダレてやがんな……いっちょ喝を入れてやるとするかね」
自分の事は棚に上げたゲンマは、いつも持ち歩く愛用の大剣『轟雷牙』とは違った片手持ちの長剣、しかも刃引きの得物を強く握ると──
「風烈斬!! オラオラ、腑抜けてんじゃねえぞぉ──!!」
轟風一閃、笑いながら人の渦に突っ込んで行った──。
………………………………………………
………………………………………………
「──ふう」
「お疲れ様……浮かない顔ね」
訓練を終え、立ち上る湯気のように全身の汗を蒸発させるゲンマに向かって、一人の女性が大きめの手拭いを差し出す。
「ありがとよ。っつーか、浮かない顔はお前の方だろ、シュナ」
受け取った手拭いで顔と頭を乱暴に拭ったゲンマは、礼の言葉と同時にそれを返しながら、眉を顰めながら自分以上に不機嫌そうな顔のシュナを気遣う。
二人とも、冬がすぐそこまで来ているこの季節、そこで臨戦訓練が行われる意味を知っている。
近い時期に戦が起きる──いつ、誰が、誰に対して?
「ったく──どこのバカが獣人連合に喧嘩を仕掛けようなんて考えたんだか……」
「ビスタリアとの国境沿い、マニエル湿原に住む種族はどちらも爬虫類系だもの。侵攻しようとすれば冬場を狙うのは当然よ」
「そんな事が聞きてえんじゃねえよ!」
「私だって判ってるわよ! だいいち、今あそこにはあの方がいらっしゃるのよ!」
声を荒げるゲンマに、さらに大声で返すシュナの顔は、ゲンマの表情よりもっと深刻だ。
無理も無い、彼女にとってあの方──シンは、雲上人以外の何者でもない。
今回の件、対応を誤ればライゼンは、シンと敵対する事になるかも知れないのだ。
「もしもシン様と敵対する事になったら……」
さらに不幸なのは、二人は僅かなりとはいえ、あの男の人となり、そしてそのやり口を知っている事だった。
「だからって、もう俺達に出来ることはねえぞ? 帰国して、王様にゃあいの一番にシンの事は話してんだ。どうにもなんねって」
ゲンマはそう言って落ち込むシュナを諭すが、シュナの悩みどころはそれだけではない。
──もし、シンが『使徒』としての名乗りを上げ、シュナ達にライゼンからの離反を呼びかければ、それだけでライゼンは滅びる。
なぜなら、使途の宣言に逆らう事は、自らの信仰を捨てる事と同義であるからだ。代行者たる使徒の言葉に従わず、何をもって神に仕える神官を名乗るというのか。
(あのシン様がそのような事を言ったりはしない。だけど……)
だからと言って、不安にならない訳が無い。
ポン──。
不意に、シュナの頭にゲンマの掌が乗せられる。
彼女が顔を上げるとそこには、ゲンマの力強い笑顔があった。
「なぁに、心配すんな。全部が悪い方向に行くとは限らねえ。もしかしたら、全て上手い方向に動くかもしれねえしよ。それに……」
「それに?」
「最悪の事態になったらなったで、俺も一度くらい、シンと本気で仕合ってみてえしな!」
そう言って笑うゲンマの顔が、やせ我慢などではなく全くの本心であると理解したシュナは、自分もやっと心の底から笑顔になる。
そして、照れ隠しなのか、ゲンマの頬を軽く抓るとグニグニと捻る。
「イテ、イテテ……なんだよ、俺いい事言っただろ?」
「どこがいい事なのよ、アンタがシン様と戦って、万に一つも勝てる訳無いでしょ!」
「そんなの、やってみねえと分かんねえだろ!」
「分かるわよ。バカゲンマ一人じゃシン様には絶対に勝てない! ……だから、もしシン様と戦う事になったら、私も一緒に戦ってあげる。二人がかりなら、何とかなるかもしれないからね」
ゲンマにそう告げるシュナの顔には、晴れやかな笑顔とそして──愛する男の為に棄教も覚悟した強い意思が、その目には宿っていた。
……とはいえ、そんな想いも伝わるかどうかは相手次第であり──
「おう、そん時は頼むぜ!」
バカゲンマに届くはずも無かった。
「………………………………」
「イデッ! イデデデ……痛てえって!!」
「うるさい! 一度その頭、シン様の棒で思いっきり殴られでもすればいいのよ!!」
途端に不機嫌になったシュナの仕打ちに、ゲンマは意味も解らず、ただ頬を抓られ続けた。
そんなやりとりがコウエンでされている一方──
「あ、その位まで煮詰まったら俺を呼んで下さいね、交代しますから。ええと、アッチは……そうそう、そうやって素早く切り分けた後は、風通しの良い所に並べておいて下さいね」
蜥蜴人のご婦人方に指示を出しながら、寒露飴の大量生産の真っ最中だった。
ご婦人方と談笑しながら忙しく動き回るシンを見ながら、『ヘタクソ』の烙印を押されて作業からハブられたルフト達四人は、その場で寛ぎながら、
「よくもまあ、それだけ口と身体を動かしながら正確に作業が出来るものだな」
「本当に……しかも、みんなの機嫌を取るのも上手いもんだぜ」
「ガリュウさん、財政を握ってるのはどこの家庭も奥様ですよ。彼女達に愛想良くするのは商売の基本です」
「……俺らは別に商人じゃねえからいいんだよ」
「ダメですねえ。そんなんじゃあ家に帰っても、奥さんを抱きしめたり、耳元で愛を囁いたり、そんな事して無いんでしょう? ……ルフトさんを除いて」
「ちょ、シン──」
ドッ──!!
いきなり話を振られて慌てるルフトも、近所の奥様衆に笑われたり、訳知り顔で眺められては、それ以上何も言えず、所在なさげに身じろぎする。
そんな針の筵のような状況でも、彼等がその場を離れないのは、彼等には彼等の役割があったからである。
──効果を確認するための被検体として。
「さて、出来上がりましたけど、最初に試したいのはどちらさま?」
バッ──!!
その場を一秒でも離れたいのか、四人が一斉に手を上げると、それを見た奥様方がまた笑う。
そんな中、シンはルフトに一粒それを渡し、
「はい、どうぞ」
「おい、シン、俺らは!?」
「同じ工程で出来たヤツを食べても仕方ないでしょう? 次が出来上がるまでそこで待ってて下さい」
リーヴァルの抗議を尻目に、ルフトはそれを急いで口に含むと──
「──ウム、来たぞ、この感触だ!」
そう言うが早いか、ルフトは魔槍──所有権については、ひとまず族長と交代制になったらしい──を手にすると、そのまま走って行った。
その姿を見送りながらシンは、
「大丈夫そうですねえ……グミタイプとかも試しに作ってみましょうか」
「「「アレンジするのは俺達が食べてからにしてくれ!!」」」
そこには戦争のせの字も感じられず、楽しそうだった──表向きは。
「ふぅ……さて、と」
訓練用の鎧を身に着けた男は、手にした長剣を右肩にかけ、そのまま建物内の通路を歩く。
カツ、カツ──。
その歩みに淀みは無く、まるで打楽器の演奏のように正確にリズムを打つ足音からは、まさかその当人が、表情を曇らせ、不愉快そうに口元を歪める様など想像できないだろう。
「──ちっ、なにが悲しくてこんな時期に臨戦訓練なんかしなきゃならねえんだよ。寒いったらありゃしねえぜ、ったく」
そう愚痴りながら男──ゲンマは、薄暗い通路を抜けて建物の外へ出る。
ギィン──! キンッ! ガッ!!
ゲンマの眼前には、一〇〇メートル四方の広さを持つ訓練場で、真剣さながらに剣を振るう集団。彼等はライゼンの軍人であり、ここ『コウエン』の街に常駐する兵士の中でも主力部隊となる『剣士隊』である。
──一般に、戦争における主力部隊や花形と言えば、騎士や騎兵隊の名が上がる。しかし、ここライゼンにおいては、剣士こそが戦場の主役だ。
通常、戦場においては魔法やスキルなど、周囲を巻き込むような規模のものは、接的中はともかく、両軍が接触した時点で使えなくなる、使わなくなる。
しかし、ライゼン──ライゼンを含む、イズナバール迷宮周辺の四国家は違う。むしろ平然と使う。
乱戦の中にありながら、スポットのように友軍がいないエリアを発見すれば躊躇無く、また、いたとしても、相手によっては回避する事を前提でスキルも魔法も放ってくる。
だからこそ、馬上の敵など、よほど訓練された軍馬にでも乗っていない限り、体のいい的にしかならないからだ。
そんな命知らずの兵士達の訓練であるから当然、訓練用の剣には刃引もされず、勘を養うためか、隙あらば平然とスキルや魔法も打ち込んでくる。
そんな実践さながら、イヤ、並みの実践以上に危険な訓練をする彼等だから、当然生傷は絶えない。
しかし、それを可能にするのが、『戦巫女』であるシュナを筆頭に、神殿から派遣される治癒魔法専門の部隊。ライゼンを含めこの四カ国は、神殿仕えの者が諸外国よりも遥かに多く、また軍事との連携も取れている為、このような戦術を可能としていた。
現に、そこかしこで血飛沫や轟音が響く中、治療の為の神聖魔法の詠唱は絶え間なく行われ、的確に剣士達の傷を癒している。
そんな、いつもの訓練風景をゲンマは一瞥すると、口の端を意地悪そうに上げる。
「ダレてやがんな……いっちょ喝を入れてやるとするかね」
自分の事は棚に上げたゲンマは、いつも持ち歩く愛用の大剣『轟雷牙』とは違った片手持ちの長剣、しかも刃引きの得物を強く握ると──
「風烈斬!! オラオラ、腑抜けてんじゃねえぞぉ──!!」
轟風一閃、笑いながら人の渦に突っ込んで行った──。
………………………………………………
………………………………………………
「──ふう」
「お疲れ様……浮かない顔ね」
訓練を終え、立ち上る湯気のように全身の汗を蒸発させるゲンマに向かって、一人の女性が大きめの手拭いを差し出す。
「ありがとよ。っつーか、浮かない顔はお前の方だろ、シュナ」
受け取った手拭いで顔と頭を乱暴に拭ったゲンマは、礼の言葉と同時にそれを返しながら、眉を顰めながら自分以上に不機嫌そうな顔のシュナを気遣う。
二人とも、冬がすぐそこまで来ているこの季節、そこで臨戦訓練が行われる意味を知っている。
近い時期に戦が起きる──いつ、誰が、誰に対して?
「ったく──どこのバカが獣人連合に喧嘩を仕掛けようなんて考えたんだか……」
「ビスタリアとの国境沿い、マニエル湿原に住む種族はどちらも爬虫類系だもの。侵攻しようとすれば冬場を狙うのは当然よ」
「そんな事が聞きてえんじゃねえよ!」
「私だって判ってるわよ! だいいち、今あそこにはあの方がいらっしゃるのよ!」
声を荒げるゲンマに、さらに大声で返すシュナの顔は、ゲンマの表情よりもっと深刻だ。
無理も無い、彼女にとってあの方──シンは、雲上人以外の何者でもない。
今回の件、対応を誤ればライゼンは、シンと敵対する事になるかも知れないのだ。
「もしもシン様と敵対する事になったら……」
さらに不幸なのは、二人は僅かなりとはいえ、あの男の人となり、そしてそのやり口を知っている事だった。
「だからって、もう俺達に出来ることはねえぞ? 帰国して、王様にゃあいの一番にシンの事は話してんだ。どうにもなんねって」
ゲンマはそう言って落ち込むシュナを諭すが、シュナの悩みどころはそれだけではない。
──もし、シンが『使徒』としての名乗りを上げ、シュナ達にライゼンからの離反を呼びかければ、それだけでライゼンは滅びる。
なぜなら、使途の宣言に逆らう事は、自らの信仰を捨てる事と同義であるからだ。代行者たる使徒の言葉に従わず、何をもって神に仕える神官を名乗るというのか。
(あのシン様がそのような事を言ったりはしない。だけど……)
だからと言って、不安にならない訳が無い。
ポン──。
不意に、シュナの頭にゲンマの掌が乗せられる。
彼女が顔を上げるとそこには、ゲンマの力強い笑顔があった。
「なぁに、心配すんな。全部が悪い方向に行くとは限らねえ。もしかしたら、全て上手い方向に動くかもしれねえしよ。それに……」
「それに?」
「最悪の事態になったらなったで、俺も一度くらい、シンと本気で仕合ってみてえしな!」
そう言って笑うゲンマの顔が、やせ我慢などではなく全くの本心であると理解したシュナは、自分もやっと心の底から笑顔になる。
そして、照れ隠しなのか、ゲンマの頬を軽く抓るとグニグニと捻る。
「イテ、イテテ……なんだよ、俺いい事言っただろ?」
「どこがいい事なのよ、アンタがシン様と戦って、万に一つも勝てる訳無いでしょ!」
「そんなの、やってみねえと分かんねえだろ!」
「分かるわよ。バカゲンマ一人じゃシン様には絶対に勝てない! ……だから、もしシン様と戦う事になったら、私も一緒に戦ってあげる。二人がかりなら、何とかなるかもしれないからね」
ゲンマにそう告げるシュナの顔には、晴れやかな笑顔とそして──愛する男の為に棄教も覚悟した強い意思が、その目には宿っていた。
……とはいえ、そんな想いも伝わるかどうかは相手次第であり──
「おう、そん時は頼むぜ!」
バカゲンマに届くはずも無かった。
「………………………………」
「イデッ! イデデデ……痛てえって!!」
「うるさい! 一度その頭、シン様の棒で思いっきり殴られでもすればいいのよ!!」
途端に不機嫌になったシュナの仕打ちに、ゲンマは意味も解らず、ただ頬を抓られ続けた。
そんなやりとりがコウエンでされている一方──
「あ、その位まで煮詰まったら俺を呼んで下さいね、交代しますから。ええと、アッチは……そうそう、そうやって素早く切り分けた後は、風通しの良い所に並べておいて下さいね」
蜥蜴人のご婦人方に指示を出しながら、寒露飴の大量生産の真っ最中だった。
ご婦人方と談笑しながら忙しく動き回るシンを見ながら、『ヘタクソ』の烙印を押されて作業からハブられたルフト達四人は、その場で寛ぎながら、
「よくもまあ、それだけ口と身体を動かしながら正確に作業が出来るものだな」
「本当に……しかも、みんなの機嫌を取るのも上手いもんだぜ」
「ガリュウさん、財政を握ってるのはどこの家庭も奥様ですよ。彼女達に愛想良くするのは商売の基本です」
「……俺らは別に商人じゃねえからいいんだよ」
「ダメですねえ。そんなんじゃあ家に帰っても、奥さんを抱きしめたり、耳元で愛を囁いたり、そんな事して無いんでしょう? ……ルフトさんを除いて」
「ちょ、シン──」
ドッ──!!
いきなり話を振られて慌てるルフトも、近所の奥様衆に笑われたり、訳知り顔で眺められては、それ以上何も言えず、所在なさげに身じろぎする。
そんな針の筵のような状況でも、彼等がその場を離れないのは、彼等には彼等の役割があったからである。
──効果を確認するための被検体として。
「さて、出来上がりましたけど、最初に試したいのはどちらさま?」
バッ──!!
その場を一秒でも離れたいのか、四人が一斉に手を上げると、それを見た奥様方がまた笑う。
そんな中、シンはルフトに一粒それを渡し、
「はい、どうぞ」
「おい、シン、俺らは!?」
「同じ工程で出来たヤツを食べても仕方ないでしょう? 次が出来上がるまでそこで待ってて下さい」
リーヴァルの抗議を尻目に、ルフトはそれを急いで口に含むと──
「──ウム、来たぞ、この感触だ!」
そう言うが早いか、ルフトは魔槍──所有権については、ひとまず族長と交代制になったらしい──を手にすると、そのまま走って行った。
その姿を見送りながらシンは、
「大丈夫そうですねえ……グミタイプとかも試しに作ってみましょうか」
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