婚約破棄された翌日、私は王宮の墓場に就職して定時退社を選んだ
やっと終わった。
婚約破棄を告げられた瞬間、私が抱いたのは絶望ではなく深い安堵でした。
王太子妃になるための過酷な教育。
終わらない残業。
すり減るだけの毎日。
すべてを捨てて私が選んだのは、誰も寄り付かない「王宮の墓場」と呼ばれる古びた図書室での管理人生活です。
やることは単純。
定時まで座っていること。
邪魔な埃を魔法で消すこと。
そして、紛れ込んだ書類をあるべき場所に片付けること。
それだけで十分幸せだったのに。
なぜか私の淹れたお茶を求めて、顔色の悪い騎士様が毎日通い詰めてきます。
私がサボるために作った目録が「賢者の偉業」だと崇められます。
捨てたつもりだった元婚約者が、血相を変えて追いかけてきます。
私はただ、ふかふかのベッドで二度寝がしたいだけ。
それなのに、どうして国中が私を放っておいてくれないのでしょうか。
婚約破棄を告げられた瞬間、私が抱いたのは絶望ではなく深い安堵でした。
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それだけで十分幸せだったのに。
なぜか私の淹れたお茶を求めて、顔色の悪い騎士様が毎日通い詰めてきます。
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