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閑話・あの人へ報告
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グラディウス様は、転移結晶を使用し転移していかれた。
レジーナ様は、グラディウス様が転移していかれた場所を少しの間見つめた後、椅子に腰かける。
「戻っていったわね… リリー悪いけど、少しの間1人にして貰ってもいいかしら?」
そして、レジーナ様は私から顔を反らしながら、そう言われる。
「…畏まりました。すぐ外で控えておりますので、いつでもお呼び下さい。」
一礼してから、部屋を退室する。
扉を閉めると同時に、
「う… う…」
中からすすり泣く声が聞こえてきた。
私は扉から離れ、やることを手早く済ましてから戻ってくる。
そして、いつでもお声がかかってもいいように部屋の前で待機しておく。
暫くして、お声がかかる。
「リリー、入って来ていいわ。」
「畏まりました。では、失礼します。」
返事をし、部屋に入る。
「待たせて、ごめんなさい。それで、悪いんだけど、水で濡らした布と新しいお茶をお願いしていいかしら?」
「畏まりました。すぐお持ちしますので、少しお待ち下さい。」
再度部屋を出て、先程途中まで済ませていた事を終わらせてから戻ってくる。
◆
少しして、リリーが戻って来る。
戻ってくるのが早かったから、多分だが、私が泣いている間に、準備だけ済ませていたのだろう。
「レジーナ様、こちらをどうぞ。」
「ありがとう、リリー。」
濡らした布で、目元を冷やす。
その間に、リリーは、お茶を淹れてくれる。
それを飲みながら、軽食をつまみ、お腹を満たす。
目の腫れも少しは治った気がするので、
「じゃあマリクに、エルマーナの事を報告しにいきましょうか。」
「畏まりました。」
私はリリーを連れて、あの人の待つ部屋へと戻ってくる。
◆
あの人は、グラディウスが戻ってきた理由が気になっていたようで、ろくに仕事が進んでいなかった。
まぁ、それも仕方ないかと、とりあえずグラディウスが戻ってきた理由を説明した。
「それは、本当か!! 本当にエルマーナが目覚めたんだな!!」
あの人は、目を見開き驚愕しながら確認してくる。
「えぇ、本当よ。それに、この事で、そんな嘘を言う訳ないでしょ?」
「それもそうだな… でも、良かった。本当に良かった…」
あの人の目からも、涙が流れる。
「それで、エルマーナは、どうやって回復したんだ?」
「え?」
「ん? いやだから、エルマーナは、どうやって回復したんだ? エリクサーを見つけたのか?」
「あ、えっと… ごめんなさい。それを確認するのを忘れていたわ」
「そうなのか… まぁでも、それは帰ってきた時にでも確認すればいいか。それで、2人はいつ戻ってくるんだ?」
「あ、それなんだけど、どうやらすぐには戻って来ないみたいよ。」
私は、2人が戻ってこない事を話す。
レジーナ様は、グラディウス様が転移していかれた場所を少しの間見つめた後、椅子に腰かける。
「戻っていったわね… リリー悪いけど、少しの間1人にして貰ってもいいかしら?」
そして、レジーナ様は私から顔を反らしながら、そう言われる。
「…畏まりました。すぐ外で控えておりますので、いつでもお呼び下さい。」
一礼してから、部屋を退室する。
扉を閉めると同時に、
「う… う…」
中からすすり泣く声が聞こえてきた。
私は扉から離れ、やることを手早く済ましてから戻ってくる。
そして、いつでもお声がかかってもいいように部屋の前で待機しておく。
暫くして、お声がかかる。
「リリー、入って来ていいわ。」
「畏まりました。では、失礼します。」
返事をし、部屋に入る。
「待たせて、ごめんなさい。それで、悪いんだけど、水で濡らした布と新しいお茶をお願いしていいかしら?」
「畏まりました。すぐお持ちしますので、少しお待ち下さい。」
再度部屋を出て、先程途中まで済ませていた事を終わらせてから戻ってくる。
◆
少しして、リリーが戻って来る。
戻ってくるのが早かったから、多分だが、私が泣いている間に、準備だけ済ませていたのだろう。
「レジーナ様、こちらをどうぞ。」
「ありがとう、リリー。」
濡らした布で、目元を冷やす。
その間に、リリーは、お茶を淹れてくれる。
それを飲みながら、軽食をつまみ、お腹を満たす。
目の腫れも少しは治った気がするので、
「じゃあマリクに、エルマーナの事を報告しにいきましょうか。」
「畏まりました。」
私はリリーを連れて、あの人の待つ部屋へと戻ってくる。
◆
あの人は、グラディウスが戻ってきた理由が気になっていたようで、ろくに仕事が進んでいなかった。
まぁ、それも仕方ないかと、とりあえずグラディウスが戻ってきた理由を説明した。
「それは、本当か!! 本当にエルマーナが目覚めたんだな!!」
あの人は、目を見開き驚愕しながら確認してくる。
「えぇ、本当よ。それに、この事で、そんな嘘を言う訳ないでしょ?」
「それもそうだな… でも、良かった。本当に良かった…」
あの人の目からも、涙が流れる。
「それで、エルマーナは、どうやって回復したんだ?」
「え?」
「ん? いやだから、エルマーナは、どうやって回復したんだ? エリクサーを見つけたのか?」
「あ、えっと… ごめんなさい。それを確認するのを忘れていたわ」
「そうなのか… まぁでも、それは帰ってきた時にでも確認すればいいか。それで、2人はいつ戻ってくるんだ?」
「あ、それなんだけど、どうやらすぐには戻って来ないみたいよ。」
私は、2人が戻ってこない事を話す。
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