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第七話 新しい攻略対象
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「……ん」
あれ、何でベッドにいるんだろ……。
カーネルの顔を踏んで、そっからの記憶がない。
「……大丈夫ですか、リリー」
「!」
これは驚いた……。
ベッドの横の椅子に座っていたのは、王妃だった。
私の、スノーリリーの母だ。
王妃は私のことをリリーって呼ぶのか。
「お、お母様……」
「クロード伯爵家の騒動、大変ご苦労さまでした。見事です」
「こ、光栄にございます」
うっわぁぁ、王妃めっちゃ綺麗…、
若干強気な雰囲気あるけど、やっぱり雰囲気が違うよね。
もうお美しいですとしか言えん。
「……母として、あなたが心配です。
今回のことはよくやりましたが、根を詰めすぎでは?倒れては臣下に示しがつきませんよ」
「……おっしゃる通りです。」
確かにこちらが不利にならないようにすることばかり考えていたから、頭がパンクしちゃったのかも。
「それと、スカーレットのことは許してあげろとは言いません。あの子は王女とはいえ、次期女王の首をしめたのですから。処刑されて当然なのに、それをしないあなたは優しい。」
「次期女王なら、覚悟を決めて国に害をなす者を、妹を殺せという意味でしょうか」
「……そこはあなたの好きになさい。」
「じ、自分の娘ではありませんか。処刑に反対しないのですか?」
「我が娘であろうが、次の王に害をなすなら排除しますよ。」
「それを好きにしろって…、丸投げじゃないですか」
「……否定はしません。」
「いえ、親であるお母様にそんなことを聞くのは酷な話でした。申し訳ございません。」
「いいえ。」
「「……」」
2人とも黙ってしまった。スノーリリーのコミュ障な所は母親似だな。
「まぁ、ともかく……、よく頑張りましたね」
目を細めて、王妃が私の頭を撫でた。
それに、何だか泣きそうになった。
「あらまぁ珍しい。あなたがそんな顔をするなんて」
「そうでしょうか…」
多分今、泣くのを我慢するいじけた子供みたいな顔してるんだろな私…。
あー恥ずかし…。
「やっと初めて子供らしい顔を見せてくれましたね。母は嬉しく思いますよ。」
「な、泣いてません!」
「どうだか。じゃあ、体には気をつけて。失礼します」
「あっ、お母様……」
「何?」
「心配、してくれてありがとうございました」
「母が子を心配するのは当たり前なのです。お礼を言われることなんてありません」
「…では、スカーレットにも会ってあげて下さい。今1人だと思うから」
「まったく、お人好しにもほどがあるのでは?
言われなくてもそのつもりですよ。……でも、リリー。あなたがスカーレットがこの国の害にしかならないと言うのなら、迷わず排除しなさい。女ですから、結婚した相手に力があれば復讐、または王位が危機に晒されることもあります。」
「はい。」
「あの人の妻になった時から、子が殺される覚悟もして参りました。あなたの意思を尊重いたします。」
お人好し……では絶対ない。
ムカついてスカーレットに私本心で"どブス"って言ったし……。
お人好しでも優しくもないはずなんだけどな…。
てか、どうしてこんな賢そうな親達からあんなど阿呆が生まれるかな。……子が殺される覚悟、ね。そういえば、スカーレットも転生者なんだよね。後で話を聞きにいかないと。
「では失礼。……あら先生。」
「!」
「ごゆっくり。リリーを頼みますね」
「はい。失礼します、王女殿下」
「ど、どうぞ」
先生が入ってくる。
「お加減はいかがですか?」
「もう全然大丈夫です。疲れがたまっていたんですかね。」
「そのようですね。根を詰めすぎです」
うぅ、ちょっと怒られた。
「……首に少し、痣が残ってしまいましたね」
「え?」
首に、痣……?あぁ、スカーレットに首をしめられたときかな。
「それ、首をしめられた痕ですよね?何があったのですか。まさか、クロード公子に……」
「いえ。これは妹のスカーレットに」
「スカーレット様が!?何故っ……、仲が良かったではありませんか!」
ん……?私達が転生してくる前の話か?
というか、仲が良いとかではなく、スカーレットはスノーリリーにお願いを聞いてもらいたくて愛想良くしてただけだろな。
この人は、転生前の私達のことを知ってるんだ。
「昔の話ですわ。今は王座を巡って戦う敵ですもの。」
「……失礼しました。そうですよね」
「まぁそんな顔をなさらないで下さい。」
「はい。あの、痣の具合を見せていただけますか。」
「あ、はい…」
髪をリボンで結んだ。
「失礼しますね」
先生の指が、首筋に触れた。
その瞬間、無意識にひゃっという声を漏らしてしまった。
「す、すみません!痛かったですか」
「い、いえ。くすぐったくて、つい。変な声を漏らしてしまってすみません。」
「そ、そうでしたか」
「…うん、痣以外に問題はなさそうですね。痕が残る可能性も低いでしょう。
「ありがとうございます。」
何してるんだ私…!!
変な声なんてだして変態っておもわれたらどうすんの!!
「二度と、こんな危険なお仕事の仕方してはいけませんよ。
王族でも友人でもない私が王女殿下に申し上げられることではないですが、
思いつめすぎたりすると、本当に体を壊しますよ。
……すごく、心配です」
本当に心配しているという顔で、先生が私の手を握った。
それに、ボッと顔が赤くなった。
「ご、ご心配感謝いたします!で、ですけれど…、先生は距離が、近すぎるかと…。これでは患者の女性が皆勘違いしてしまいますわ。」
「え?」
「で、ですから……、手が、ですね」
「握りたいから握っただけですよ」
「じゃ、じゃあ、握りたければ誰の手でも握ると?」
「こんなに心配してるのは王女殿下だけです!」
おいおいおいおいぃっっ!!天然!?天然キラーなの!?
「誰にでもするわけでは、ありませんから」
「友人でもない私にですか?」
「あっ、それはっ……」
「ではとりあえず私と先生は友人ということにしましょう。」
「え!?そんな恐れ多いっ……」
「だめ、でしょうか?」
「ダメじゃないです!!」
「良かった。では、名前で呼んでもよろしいですか?」
「どどと、どうぞっ」
「……ありがとうコルゼ。」
この世界に来てから初めての友達か……。
でも、友達って何か違和感が…、あるようなないような。
「ではこれで失礼します。くれぐれも無茶しすぎないように!」
「はい。ありがとうございます。」
「あ、宰相。スノーリリー様にご用でしたか。」
「失礼しますよ、殿下」
今日はよく人が来るな。
今度は宰相か。
「どうぞ」
「失礼します。…今回のご活躍、お見事でした」
「光栄に存じます。……薬物の関係者はどうしたのですか?途中で倒れてしまい、すみません。」
「いいえ。とりあえず病院に搬送いたしました。
彼らも薬物中毒者のようですので。」
「治療は何とかなりそうですか?」
「はい。時間はかかりそうですが。治療が済み次第、罪を償ってもらう形となりますが、よろしいですか。」
「はい。申し訳ないけれど、このことは宰相に一任します」
「御意。……あの、殿下、大変申し上げにくいのですが」
「はい?」
「そろそろご結婚相手を決めた方がよろしいかと…。殿下はお美しくなられましたし、是非私がという男は大勢います。」
……この宰相、さらっと昔の私をディスってきてるな。まぁ別にいいけど。そりゃ一生の伴侶があの地味子じゃ誰でも嫌だよね。
王配だから側室も多分持てないし、浮気なんてしたら殺されそう……。
「そうですね…。そろそろ決めなくては」
「それに、ここだけの話……」
「え?」
「殿下が小児性愛者だという噂が…」
「はぁ!?なんでそんな噂がっ……!」
「ネア・セレーネとシャルド・ヴィターは殿下より年下の女児だからでしょう。専属侍女は年下を好んで求めているーなんていう噂が」
……はぁ!?
誰が小児性愛者よ!!私はバリバリ乙女ゲーム好きな2次元オタクよ!!
彼氏はスマホの中の痛々しいオタクの私が!!
小児性愛者ですって!?
「誤解にも程がありますね。」
「ええ。まあそんな噂もありますから、お早めのご決断を。」
「分かりました。」
「では失礼。」
……もう夜だけど、今まで寝てたみたいだし、
眠れないな。もうネアもシャルドも寝てるだろうし、散歩にでも行くか。
ストールを羽織って、庭園まで出た。
……警備の兵はいるし大丈夫、かな。
やっとこれでスカーレットとカーネルのことが片付いたな。スカーレットには話を聞かないとだし。
多分、スカーレットって、野崎、さんなのかな。
泣いてた感じが、何か似てた。
聞くまではわかんないけどね。
「これは王女殿下。こんばんは」
「え?」
サアッと、風がふいた。
「お美しすぎて妖精かと思いました」
攻略対象の、1人…、レオンハルト・アルティア!?
が、何でここに……。
レオンハルトはアルティア家の長男、コルゼのお兄さん…だよね。
何でここに……、まさかスカーレットに会いに?
「ごきげんよう、アルティア公子。スカーレットに会いに来たのですか?」
「第二王女殿下に?何故ですか?」
あれっ?違うの?
「失礼いたしました。」
「いえ。少し父の仕事を手伝っていた帰りでございます。」
「それはご苦労さまでございました。」
「……王女殿下。」
「はい?」
「私と、結婚していただけませんか?」
あれ、何でベッドにいるんだろ……。
カーネルの顔を踏んで、そっからの記憶がない。
「……大丈夫ですか、リリー」
「!」
これは驚いた……。
ベッドの横の椅子に座っていたのは、王妃だった。
私の、スノーリリーの母だ。
王妃は私のことをリリーって呼ぶのか。
「お、お母様……」
「クロード伯爵家の騒動、大変ご苦労さまでした。見事です」
「こ、光栄にございます」
うっわぁぁ、王妃めっちゃ綺麗…、
若干強気な雰囲気あるけど、やっぱり雰囲気が違うよね。
もうお美しいですとしか言えん。
「……母として、あなたが心配です。
今回のことはよくやりましたが、根を詰めすぎでは?倒れては臣下に示しがつきませんよ」
「……おっしゃる通りです。」
確かにこちらが不利にならないようにすることばかり考えていたから、頭がパンクしちゃったのかも。
「それと、スカーレットのことは許してあげろとは言いません。あの子は王女とはいえ、次期女王の首をしめたのですから。処刑されて当然なのに、それをしないあなたは優しい。」
「次期女王なら、覚悟を決めて国に害をなす者を、妹を殺せという意味でしょうか」
「……そこはあなたの好きになさい。」
「じ、自分の娘ではありませんか。処刑に反対しないのですか?」
「我が娘であろうが、次の王に害をなすなら排除しますよ。」
「それを好きにしろって…、丸投げじゃないですか」
「……否定はしません。」
「いえ、親であるお母様にそんなことを聞くのは酷な話でした。申し訳ございません。」
「いいえ。」
「「……」」
2人とも黙ってしまった。スノーリリーのコミュ障な所は母親似だな。
「まぁ、ともかく……、よく頑張りましたね」
目を細めて、王妃が私の頭を撫でた。
それに、何だか泣きそうになった。
「あらまぁ珍しい。あなたがそんな顔をするなんて」
「そうでしょうか…」
多分今、泣くのを我慢するいじけた子供みたいな顔してるんだろな私…。
あー恥ずかし…。
「やっと初めて子供らしい顔を見せてくれましたね。母は嬉しく思いますよ。」
「な、泣いてません!」
「どうだか。じゃあ、体には気をつけて。失礼します」
「あっ、お母様……」
「何?」
「心配、してくれてありがとうございました」
「母が子を心配するのは当たり前なのです。お礼を言われることなんてありません」
「…では、スカーレットにも会ってあげて下さい。今1人だと思うから」
「まったく、お人好しにもほどがあるのでは?
言われなくてもそのつもりですよ。……でも、リリー。あなたがスカーレットがこの国の害にしかならないと言うのなら、迷わず排除しなさい。女ですから、結婚した相手に力があれば復讐、または王位が危機に晒されることもあります。」
「はい。」
「あの人の妻になった時から、子が殺される覚悟もして参りました。あなたの意思を尊重いたします。」
お人好し……では絶対ない。
ムカついてスカーレットに私本心で"どブス"って言ったし……。
お人好しでも優しくもないはずなんだけどな…。
てか、どうしてこんな賢そうな親達からあんなど阿呆が生まれるかな。……子が殺される覚悟、ね。そういえば、スカーレットも転生者なんだよね。後で話を聞きにいかないと。
「では失礼。……あら先生。」
「!」
「ごゆっくり。リリーを頼みますね」
「はい。失礼します、王女殿下」
「ど、どうぞ」
先生が入ってくる。
「お加減はいかがですか?」
「もう全然大丈夫です。疲れがたまっていたんですかね。」
「そのようですね。根を詰めすぎです」
うぅ、ちょっと怒られた。
「……首に少し、痣が残ってしまいましたね」
「え?」
首に、痣……?あぁ、スカーレットに首をしめられたときかな。
「それ、首をしめられた痕ですよね?何があったのですか。まさか、クロード公子に……」
「いえ。これは妹のスカーレットに」
「スカーレット様が!?何故っ……、仲が良かったではありませんか!」
ん……?私達が転生してくる前の話か?
というか、仲が良いとかではなく、スカーレットはスノーリリーにお願いを聞いてもらいたくて愛想良くしてただけだろな。
この人は、転生前の私達のことを知ってるんだ。
「昔の話ですわ。今は王座を巡って戦う敵ですもの。」
「……失礼しました。そうですよね」
「まぁそんな顔をなさらないで下さい。」
「はい。あの、痣の具合を見せていただけますか。」
「あ、はい…」
髪をリボンで結んだ。
「失礼しますね」
先生の指が、首筋に触れた。
その瞬間、無意識にひゃっという声を漏らしてしまった。
「す、すみません!痛かったですか」
「い、いえ。くすぐったくて、つい。変な声を漏らしてしまってすみません。」
「そ、そうでしたか」
「…うん、痣以外に問題はなさそうですね。痕が残る可能性も低いでしょう。
「ありがとうございます。」
何してるんだ私…!!
変な声なんてだして変態っておもわれたらどうすんの!!
「二度と、こんな危険なお仕事の仕方してはいけませんよ。
王族でも友人でもない私が王女殿下に申し上げられることではないですが、
思いつめすぎたりすると、本当に体を壊しますよ。
……すごく、心配です」
本当に心配しているという顔で、先生が私の手を握った。
それに、ボッと顔が赤くなった。
「ご、ご心配感謝いたします!で、ですけれど…、先生は距離が、近すぎるかと…。これでは患者の女性が皆勘違いしてしまいますわ。」
「え?」
「で、ですから……、手が、ですね」
「握りたいから握っただけですよ」
「じゃ、じゃあ、握りたければ誰の手でも握ると?」
「こんなに心配してるのは王女殿下だけです!」
おいおいおいおいぃっっ!!天然!?天然キラーなの!?
「誰にでもするわけでは、ありませんから」
「友人でもない私にですか?」
「あっ、それはっ……」
「ではとりあえず私と先生は友人ということにしましょう。」
「え!?そんな恐れ多いっ……」
「だめ、でしょうか?」
「ダメじゃないです!!」
「良かった。では、名前で呼んでもよろしいですか?」
「どどと、どうぞっ」
「……ありがとうコルゼ。」
この世界に来てから初めての友達か……。
でも、友達って何か違和感が…、あるようなないような。
「ではこれで失礼します。くれぐれも無茶しすぎないように!」
「はい。ありがとうございます。」
「あ、宰相。スノーリリー様にご用でしたか。」
「失礼しますよ、殿下」
今日はよく人が来るな。
今度は宰相か。
「どうぞ」
「失礼します。…今回のご活躍、お見事でした」
「光栄に存じます。……薬物の関係者はどうしたのですか?途中で倒れてしまい、すみません。」
「いいえ。とりあえず病院に搬送いたしました。
彼らも薬物中毒者のようですので。」
「治療は何とかなりそうですか?」
「はい。時間はかかりそうですが。治療が済み次第、罪を償ってもらう形となりますが、よろしいですか。」
「はい。申し訳ないけれど、このことは宰相に一任します」
「御意。……あの、殿下、大変申し上げにくいのですが」
「はい?」
「そろそろご結婚相手を決めた方がよろしいかと…。殿下はお美しくなられましたし、是非私がという男は大勢います。」
……この宰相、さらっと昔の私をディスってきてるな。まぁ別にいいけど。そりゃ一生の伴侶があの地味子じゃ誰でも嫌だよね。
王配だから側室も多分持てないし、浮気なんてしたら殺されそう……。
「そうですね…。そろそろ決めなくては」
「それに、ここだけの話……」
「え?」
「殿下が小児性愛者だという噂が…」
「はぁ!?なんでそんな噂がっ……!」
「ネア・セレーネとシャルド・ヴィターは殿下より年下の女児だからでしょう。専属侍女は年下を好んで求めているーなんていう噂が」
……はぁ!?
誰が小児性愛者よ!!私はバリバリ乙女ゲーム好きな2次元オタクよ!!
彼氏はスマホの中の痛々しいオタクの私が!!
小児性愛者ですって!?
「誤解にも程がありますね。」
「ええ。まあそんな噂もありますから、お早めのご決断を。」
「分かりました。」
「では失礼。」
……もう夜だけど、今まで寝てたみたいだし、
眠れないな。もうネアもシャルドも寝てるだろうし、散歩にでも行くか。
ストールを羽織って、庭園まで出た。
……警備の兵はいるし大丈夫、かな。
やっとこれでスカーレットとカーネルのことが片付いたな。スカーレットには話を聞かないとだし。
多分、スカーレットって、野崎、さんなのかな。
泣いてた感じが、何か似てた。
聞くまではわかんないけどね。
「これは王女殿下。こんばんは」
「え?」
サアッと、風がふいた。
「お美しすぎて妖精かと思いました」
攻略対象の、1人…、レオンハルト・アルティア!?
が、何でここに……。
レオンハルトはアルティア家の長男、コルゼのお兄さん…だよね。
何でここに……、まさかスカーレットに会いに?
「ごきげんよう、アルティア公子。スカーレットに会いに来たのですか?」
「第二王女殿下に?何故ですか?」
あれっ?違うの?
「失礼いたしました。」
「いえ。少し父の仕事を手伝っていた帰りでございます。」
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「……王女殿下。」
「はい?」
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