あなたを想うと、くるしかった。
疲れているのだ、と思った。自分たちの生活は棚に上げ、結婚しろとうるさいおじさん、おばさんに。好きも嫌いもなくなり、ただヤることしか考えていない彼氏に。協力しようとしない職場に。コミュ障の新人に。すべてに疲れていた。
だから、仕方がない。行きつけのバーで、許容量以上のアルコールを摂取し、起きた時にはホテルで、知らない男が裸で隣に寝ていても仕方がないのだ。
「花村さんは悪趣味ですね。こんな風に部下をからかって何がしたいんですか?」
「…何がしたい、か。そうだな、暇つぶしかな」
悪びれる様子もなく潤也が言った。
「あなたみたいな人に軽い人、大嫌いです」
※小説家になろうサイト様でも掲載しています。
だから、仕方がない。行きつけのバーで、許容量以上のアルコールを摂取し、起きた時にはホテルで、知らない男が裸で隣に寝ていても仕方がないのだ。
「花村さんは悪趣味ですね。こんな風に部下をからかって何がしたいんですか?」
「…何がしたい、か。そうだな、暇つぶしかな」
悪びれる様子もなく潤也が言った。
「あなたみたいな人に軽い人、大嫌いです」
※小説家になろうサイト様でも掲載しています。
あなたにおすすめの小説
嵐の夜にインテリ上司とスーツの下
主人公である柚季は、嵐の夜に同棲していた彼に捨てられ、家を追い出されてしまった。絶望の縁のまま、公園で雨に打たれていると、上司である小野に遭遇。そのまま小野の家へ連れていかれた柚季。
風呂上がり、スーツで隠された小野の体を見た柚季は衝撃を受けた。柚季は俗に言う所の筋肉フェチ。
そんな理想的な体と失恋のショックに、思わず手が伸びる。ひょんなことから一夜を共にしてしまった二人。
次の日、小野にこの部屋を使えと鍵を渡されたがそれを拒否。だが、どちらも頑固者で一歩も譲らない。
売り言葉に買い言葉で、自分の性癖を暴露してしまった柚季。
小野は柚季が体目当てだったと知って…
新入社員の私、実は課長の妻です 〜会社では冷たい上司、家では私に甘える旦那様〜
新入社員として配属された初日。
私、高瀬小春は、直属の上司を見て固まった。
「高瀬さん。今日からよろしくお願いします」
黒いスーツを完璧に着こなし、冷静沈着。
仕事には厳しく、若くして課長になった有能な上司――黒沢誠司。
でも私は知っている。
この人、昨夜まで私の膝に頭を乗せて甘えていた人です。
――だって、私の旦那様だから。
会社では「高瀬さん」と「黒沢課長」。
家に帰れば、新婚夫婦。
しかも会社でこの秘密を知っているのは、たった一人。
社長。
……ちなみに、その社長は私の叔父です。
「課長の妻だから」
「社長の姪だから」
そんな理由で評価されたくない。
私は一人の新入社員として、自分の力で認められたい。
だから結婚指輪も外し、夫婦であることを隠して働くことにしたのだけれど――。
優しい男性社員に話しかけられれば、課長のペンが止まり。
仕事で失敗すれば、会社では容赦なく叱られ。
家に帰れば、
「小春、よく頑張った」
と、誰よりも甘く抱きしめてくる。
会社では冷たい上司。
家では私にだけ甘える旦那様。
絶対に秘密にしたい新婚夫婦の、
甘くてちょっと危険なオフィスラブコメディ。
6年分の遠回り~いまなら好きって言えるかも~
私の身体を揺らす彼を、下から見ていた。
まさかあの彼と、こんな関係になるなんて思いもしない。
今日は同期飲み会だった。
後輩のミスで行けたのは本当に最後。
飲み足りないという私に彼は付き合ってくれた。
彼とは入社当時、部署は違ったが同じ仕事に携わっていた。
きっとあの頃のわたしは、彼が好きだったんだと思う。
けれど仕事で負けたくないなんて私のちっぽけなプライドのせいで、その一線は越えられなかった。
でも、あれから変わった私なら……。
******
2021/05/29 公開
******
表紙 いもこは妹pixivID:11163077
甘い束縛
今日こそは言う。そう心に決め、伊達優菜は拳を握りしめた。私には時間がないのだと。もう、気づけば、歳は27を数えるほどになっていた。人並みに結婚し、子どもを産みたい。それを思えば、「若い」なんて言葉はもうすぐ使えなくなる。このあたりが潮時だった。
※小説家なろうサイト様にも載せています。
「俺のこと子ども扱いするの、やめてもらえますか」
仕事一筋で恋愛は後回し。30歳、広告代理店のチームリーダー・凛のもとに配属されたのは、5歳年下の中途入社エリートだった。
爽やかな笑顔、完璧な敬語、誰にでも感じのいい好青年——のはずなのに、彼は凛だけに近い。コーヒーの好みも、疲れている時の癖も、全部知っている。
「俺のこと子ども扱いするの、やめてもらえますか」
敬語の仮面の下に隠された、静かで容赦のない執着。年下だから、後輩だから——そう言い聞かせて積み上げた壁が、彼の声と指先に溶かされていく。
逃げ場のない夜に囁かれた本気の告白。もう「年下だから」を言い訳にできなくなった。