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3 届かなかった声【唯冬】
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彼女―――雪元千愛とはピアノコンクールで何度か一緒になった。
同じ年代の子なら、嫌でも顔を覚えるようになる。
顔ぶれはだいたい同じメンバーだからだ。
けれど、彼女は誰のことも記憶に残っていないだろう。
自分の音かそれ以外の音しかないのだ。
彼女には。
きっと今もそうだ。
「おーい。唯冬。お前、まさか、このコンクールを聴くためだけにわざわざ留学先から帰国したわけ?」
「俺まで巻き込まれた」
俺の隣には友人のバイオリニスト陣川知久とその横にはチェリスト深月逢生が座っていた。
二人とも同じ菱水音大附属高校からの付き合いだ。
今は同じ音楽事務所に所属している。
俺の帰国に合わせて二人の仕事も入れられて、三人で留学先から一時的に帰ってきた。
「そうだけど?」
知久にそう答えると苦笑された。
寡黙な逢生は眠そうにしながら、『意外と純情』と小さくふっと笑った。
声は聴こえているんだよ、小さくてもな。
逢生は俺がにらんだことに気づいたのか、すいっと目をそらした。
まあ、ほどんど目は前髪に隠れて見えないが。
逢生の前髪が長いのは眠っていてもばれないようにするためらしい。
そんなことを気にする前にまだ他に気にすることがあるだろ?
その社交性の低さをまずはどうにかしろよと思いながら、もう一人の友人、知久のほうを見るとこっちをチラチラ見る女の子達ににこやかに手を振り返している。
なんだ、こいつら。
これが俺の友人かと思うと本当に頭が痛い。
社交性がありすぎるのも困り者なんだよ。
ほどほどという言葉を知らない奴らめ。
結局のところ俺が一番マトモだってことだな。
「唯冬は本当に一途だよな」
にやにやと知久が笑っている。
「うるさい」
目立たないように後ろの席に座ったが―――
「ねえねえ!あれってもしかして、菱水の三人じゃない?」
「音楽の名門校、菱水音大附属?」
「そうそう!握手してほしーい!」
「卒業してもお変わりなく素敵ねー!」
「三人とも海外の音楽院に留学しているのよね」
「一時帰国かしら。見れてラッキー!」
「三人が共演してるCD持ってくればよかった。サインしてもらうのに」
「作曲の仕事も受けてるってきたわよ」
「もう学生というよりプロよね」
ざわざわと騒がしくなり、恩師の隈井先生が苦い顔をして審査員席からこっちを見ている。
『なにしにきた』という顔だ。
にこっと微笑み返した俺にたいして、知久はやっほーといいながら手を振った。
逢生は完全に無視。
舞台じゃないあさってのほうを見ながら退屈そうに演奏をきいている。
お前は興味なさすぎだろ。
せめて、前を向けよ……
「離れて座るべきだったな」
「はあ?なんでだよ。俺達が不仲だとか、噂されると仕事が減るぞ?」
知久はビジネス、ビジネスと言いながら、ひらひらと手を振っていた。
さすがにそこまではしないが―――
「収入が減るのは困るな」
音楽をやっている以上は自立していないと親がうるさい。
それは俺だけじゃなく、二人も同じで音楽で食べていける人間は一握りだけ。
今のうちに将来の道を作っておかなくてはならない。
親に口出しされないうちに。
「あ、次かな」
逢生が目をぱちっと開けた、
「唯冬。次は雪本さんだね」
「よく覚えているな」
ただ眠っているだけの男かと思っていたが、違うらしい。
「ちゃんと聴いてる」
「えっ!?逢生、聴いてたのか?」
知久が驚くと逢生は得意顔でうなずいた。
「よく眠れる曲と眠れない曲にわけて聴いてた」
「おーい。それコンクールの出場者に言うなよ?イメージダウン間違いないからな?」
「純粋に聴いているだけなのに」
「それで、その感想かよ!お前が眠ったら、まぶたに目を描くからな。油性ペンで!」
知久に注意され、逢生はわかったと真面目な顔で返事をしていた。
うるさい二人を無視して、プログラムを眺めた。
本選に残ったメンバーの中には雪元千愛の名がある。
彼女はきっと俺のようにこのコンクールに優勝し、来年には同じ音楽院に留学するはずだ。
「知久の妹の演奏は終わった?」
「かなり前にな!逢生!ちゃんと俺の妹の演奏を聴けよ!」
「妹?」
「おい、唯冬。俺の妹の結朱がこのコンクールに出場しているって言わなかったか?」
「そうだったか」
「結朱はお前の婚約者だろ?」
「親が決めた形だけのね」
じろりと知久をにらんだ。
「わかってるから、そんな怖い顔するなよ」
俺の気持ちは完全に無視で、両親は婚約者を決めた。
同じ趣味のほうがいいだろうと言われ、ピアノが上手なお嬢さんを選んでやったと両親から結朱を紹介された。
相手はまだ高校生で俺は大学生。
留学を認めるかわりに婚約者を決められた。
こちらから拒否できずに陣川の家に相談すると、形だけの婚約者でいいと言われてそのままになっている。
「あーあ……結朱の演奏はお前の心に響かなかったかー」
「なんだそれ」
「べっつにー」
にやにやと笑いながら、知久は前の席にもたれて目を細めた。
「唯冬と雪元さんは真逆だよな」
「知久はわかってないな。同類だから、彼女のことが好きなんじゃない」
「はあ?同類じゃないなら、天才は天才を知るってやつ?」
「そうじゃない」
違う。
ただ純粋に彼女が好きだというだけだ。
音もその空気も。
彼女は冷たくとっつきにくい子だっていうけど違う。
知久は俺を見て『恋の病だな』と言いながら、椅子に深く腰かけた。
「曲はラ・カンパネラか。コンクールで弾くかね……」
「彼女なら弾く。小学生の頃からリストを弾いていたから余裕だろう」
「楽しみだね」
さっきまで眠そうにしていた逢生がしっかりと目を開けた
彼女の名がアナウンスが流れ、場内が水を打ったように静かになる。
舞台に出てきた雪元千愛は赤いノースリーブのロングドレスを着て、物おじせずピアノまで背筋をすっと伸ばして真っ直ぐ歩く。
その堂々とした立ち姿は女王のようだった。
まあ、間違いなく彼女は女王だ。
この場で彼女に勝てる者はいないのだから。
おじぎをし、座る椅子を調整してから座ると彼女はピアノを見おろす。
絶対的な支配者、服従させるがごとく指を高くあげ、振り下ろした。
―――最初の音を鳴らす。
それだけで、場は彼女のものとなる。
「すごいな……」
おしゃべりな知久でさえ、黙った。
早い鐘の音、まるで戦いの鐘の音を打ち鳴らすがごとく指が鍵盤を走り、瞬きもせずに彼女は難なく弾く。
流れる指の動きは彼女がどれだけ弾きこんでいるのかわかる。
けれど―――いつもと違う?
俺だけが気づいているのか?
曲の途中で激しい熱が消え、音が機械のように淡々としていて感情のこもらぬ正確なだけの音。
呆然としてその変化を眺めていると曲が終わり、課題曲に移ろうとしている時だった。
「優勝は彼女だろうな」
「完璧だった」
二人はそう言ったが、感動にはほど遠い顔をしていた。
俺と同じように気づいている。
『優勝は決定した』客席からはそんな囁く声が聴こえる中で、彼女はガタンッと突然椅子から立ち上がった。
なにをするのだろうと全員が彼女に注目していた。
彼女はこともあろうか、次の曲を弾かずに舞台から降りた。
慌てたのは彼女の先生だ。
「雪元さん!何をしているんだ!?戻りなさい!」
その声が届いているのかいないのか、なんの感情もない顔でスタスタと客席を横切って会場から出て行ってしまった。
俺の横を通り過ぎる時、その目にはなにも映っていなかった。
まるで、なにかを失ってそれを探す亡霊のようでーーー彼女自身もなにが起きたかわからず、呆然としていた。
彼女が自分の音を失くしたと気づいたのはきっと俺だけだ。
あの機械のような音がそれを教えていた。
「お、おい」
「唯冬……」
立ち上がり、彼女の後を追った。
「雪元さん!」
俺の呼びかけにも返事はない。
自分の世界の中にいて俺の声は届かない。
彼女は楽屋のある通路に入り、上着をはおると荷物を手にし、タクシーに一人乗って去って行った。
その姿はまるで観客と同じ。
何度、名前を呼んでも俺は彼女の目に入らない。
諦めきれず会いに行ったけれど、その時の彼女はもはや奏者ではなかった―――なにもできず、俺は留学先に戻るしかなかった。
彼女がピアノをやめたと聞いたのはすぐ後のことだった。
そして、俺は留学先から帰国しても彼女の名は音楽界にはなく、忘れ去られて俺だけがずっと彼女を待っている。
そんな数年を過ごした。
今の今まで。
ポーンッと彼女が触れた音にもう一度触れた。
一音だけだったけれど、あのコンクールから再び聴くことができた彼女の音だ。
「唯冬。うまくいったの?」
奥に隠れていたカフェの店主は心配そうに俺に聞いた。
「うん」
「本当に?彼女の演奏は聴こえてこなかったけど」
「大丈夫。きっと彼女はまたここに来るよ」
ピアノをここに置いて正解だったな。
早く彼女と一緒に弾きたい。
そして、俺の名を呼んでほしい。
千愛―――
同じ年代の子なら、嫌でも顔を覚えるようになる。
顔ぶれはだいたい同じメンバーだからだ。
けれど、彼女は誰のことも記憶に残っていないだろう。
自分の音かそれ以外の音しかないのだ。
彼女には。
きっと今もそうだ。
「おーい。唯冬。お前、まさか、このコンクールを聴くためだけにわざわざ留学先から帰国したわけ?」
「俺まで巻き込まれた」
俺の隣には友人のバイオリニスト陣川知久とその横にはチェリスト深月逢生が座っていた。
二人とも同じ菱水音大附属高校からの付き合いだ。
今は同じ音楽事務所に所属している。
俺の帰国に合わせて二人の仕事も入れられて、三人で留学先から一時的に帰ってきた。
「そうだけど?」
知久にそう答えると苦笑された。
寡黙な逢生は眠そうにしながら、『意外と純情』と小さくふっと笑った。
声は聴こえているんだよ、小さくてもな。
逢生は俺がにらんだことに気づいたのか、すいっと目をそらした。
まあ、ほどんど目は前髪に隠れて見えないが。
逢生の前髪が長いのは眠っていてもばれないようにするためらしい。
そんなことを気にする前にまだ他に気にすることがあるだろ?
その社交性の低さをまずはどうにかしろよと思いながら、もう一人の友人、知久のほうを見るとこっちをチラチラ見る女の子達ににこやかに手を振り返している。
なんだ、こいつら。
これが俺の友人かと思うと本当に頭が痛い。
社交性がありすぎるのも困り者なんだよ。
ほどほどという言葉を知らない奴らめ。
結局のところ俺が一番マトモだってことだな。
「唯冬は本当に一途だよな」
にやにやと知久が笑っている。
「うるさい」
目立たないように後ろの席に座ったが―――
「ねえねえ!あれってもしかして、菱水の三人じゃない?」
「音楽の名門校、菱水音大附属?」
「そうそう!握手してほしーい!」
「卒業してもお変わりなく素敵ねー!」
「三人とも海外の音楽院に留学しているのよね」
「一時帰国かしら。見れてラッキー!」
「三人が共演してるCD持ってくればよかった。サインしてもらうのに」
「作曲の仕事も受けてるってきたわよ」
「もう学生というよりプロよね」
ざわざわと騒がしくなり、恩師の隈井先生が苦い顔をして審査員席からこっちを見ている。
『なにしにきた』という顔だ。
にこっと微笑み返した俺にたいして、知久はやっほーといいながら手を振った。
逢生は完全に無視。
舞台じゃないあさってのほうを見ながら退屈そうに演奏をきいている。
お前は興味なさすぎだろ。
せめて、前を向けよ……
「離れて座るべきだったな」
「はあ?なんでだよ。俺達が不仲だとか、噂されると仕事が減るぞ?」
知久はビジネス、ビジネスと言いながら、ひらひらと手を振っていた。
さすがにそこまではしないが―――
「収入が減るのは困るな」
音楽をやっている以上は自立していないと親がうるさい。
それは俺だけじゃなく、二人も同じで音楽で食べていける人間は一握りだけ。
今のうちに将来の道を作っておかなくてはならない。
親に口出しされないうちに。
「あ、次かな」
逢生が目をぱちっと開けた、
「唯冬。次は雪本さんだね」
「よく覚えているな」
ただ眠っているだけの男かと思っていたが、違うらしい。
「ちゃんと聴いてる」
「えっ!?逢生、聴いてたのか?」
知久が驚くと逢生は得意顔でうなずいた。
「よく眠れる曲と眠れない曲にわけて聴いてた」
「おーい。それコンクールの出場者に言うなよ?イメージダウン間違いないからな?」
「純粋に聴いているだけなのに」
「それで、その感想かよ!お前が眠ったら、まぶたに目を描くからな。油性ペンで!」
知久に注意され、逢生はわかったと真面目な顔で返事をしていた。
うるさい二人を無視して、プログラムを眺めた。
本選に残ったメンバーの中には雪元千愛の名がある。
彼女はきっと俺のようにこのコンクールに優勝し、来年には同じ音楽院に留学するはずだ。
「知久の妹の演奏は終わった?」
「かなり前にな!逢生!ちゃんと俺の妹の演奏を聴けよ!」
「妹?」
「おい、唯冬。俺の妹の結朱がこのコンクールに出場しているって言わなかったか?」
「そうだったか」
「結朱はお前の婚約者だろ?」
「親が決めた形だけのね」
じろりと知久をにらんだ。
「わかってるから、そんな怖い顔するなよ」
俺の気持ちは完全に無視で、両親は婚約者を決めた。
同じ趣味のほうがいいだろうと言われ、ピアノが上手なお嬢さんを選んでやったと両親から結朱を紹介された。
相手はまだ高校生で俺は大学生。
留学を認めるかわりに婚約者を決められた。
こちらから拒否できずに陣川の家に相談すると、形だけの婚約者でいいと言われてそのままになっている。
「あーあ……結朱の演奏はお前の心に響かなかったかー」
「なんだそれ」
「べっつにー」
にやにやと笑いながら、知久は前の席にもたれて目を細めた。
「唯冬と雪元さんは真逆だよな」
「知久はわかってないな。同類だから、彼女のことが好きなんじゃない」
「はあ?同類じゃないなら、天才は天才を知るってやつ?」
「そうじゃない」
違う。
ただ純粋に彼女が好きだというだけだ。
音もその空気も。
彼女は冷たくとっつきにくい子だっていうけど違う。
知久は俺を見て『恋の病だな』と言いながら、椅子に深く腰かけた。
「曲はラ・カンパネラか。コンクールで弾くかね……」
「彼女なら弾く。小学生の頃からリストを弾いていたから余裕だろう」
「楽しみだね」
さっきまで眠そうにしていた逢生がしっかりと目を開けた
彼女の名がアナウンスが流れ、場内が水を打ったように静かになる。
舞台に出てきた雪元千愛は赤いノースリーブのロングドレスを着て、物おじせずピアノまで背筋をすっと伸ばして真っ直ぐ歩く。
その堂々とした立ち姿は女王のようだった。
まあ、間違いなく彼女は女王だ。
この場で彼女に勝てる者はいないのだから。
おじぎをし、座る椅子を調整してから座ると彼女はピアノを見おろす。
絶対的な支配者、服従させるがごとく指を高くあげ、振り下ろした。
―――最初の音を鳴らす。
それだけで、場は彼女のものとなる。
「すごいな……」
おしゃべりな知久でさえ、黙った。
早い鐘の音、まるで戦いの鐘の音を打ち鳴らすがごとく指が鍵盤を走り、瞬きもせずに彼女は難なく弾く。
流れる指の動きは彼女がどれだけ弾きこんでいるのかわかる。
けれど―――いつもと違う?
俺だけが気づいているのか?
曲の途中で激しい熱が消え、音が機械のように淡々としていて感情のこもらぬ正確なだけの音。
呆然としてその変化を眺めていると曲が終わり、課題曲に移ろうとしている時だった。
「優勝は彼女だろうな」
「完璧だった」
二人はそう言ったが、感動にはほど遠い顔をしていた。
俺と同じように気づいている。
『優勝は決定した』客席からはそんな囁く声が聴こえる中で、彼女はガタンッと突然椅子から立ち上がった。
なにをするのだろうと全員が彼女に注目していた。
彼女はこともあろうか、次の曲を弾かずに舞台から降りた。
慌てたのは彼女の先生だ。
「雪元さん!何をしているんだ!?戻りなさい!」
その声が届いているのかいないのか、なんの感情もない顔でスタスタと客席を横切って会場から出て行ってしまった。
俺の横を通り過ぎる時、その目にはなにも映っていなかった。
まるで、なにかを失ってそれを探す亡霊のようでーーー彼女自身もなにが起きたかわからず、呆然としていた。
彼女が自分の音を失くしたと気づいたのはきっと俺だけだ。
あの機械のような音がそれを教えていた。
「お、おい」
「唯冬……」
立ち上がり、彼女の後を追った。
「雪元さん!」
俺の呼びかけにも返事はない。
自分の世界の中にいて俺の声は届かない。
彼女は楽屋のある通路に入り、上着をはおると荷物を手にし、タクシーに一人乗って去って行った。
その姿はまるで観客と同じ。
何度、名前を呼んでも俺は彼女の目に入らない。
諦めきれず会いに行ったけれど、その時の彼女はもはや奏者ではなかった―――なにもできず、俺は留学先に戻るしかなかった。
彼女がピアノをやめたと聞いたのはすぐ後のことだった。
そして、俺は留学先から帰国しても彼女の名は音楽界にはなく、忘れ去られて俺だけがずっと彼女を待っている。
そんな数年を過ごした。
今の今まで。
ポーンッと彼女が触れた音にもう一度触れた。
一音だけだったけれど、あのコンクールから再び聴くことができた彼女の音だ。
「唯冬。うまくいったの?」
奥に隠れていたカフェの店主は心配そうに俺に聞いた。
「うん」
「本当に?彼女の演奏は聴こえてこなかったけど」
「大丈夫。きっと彼女はまたここに来るよ」
ピアノをここに置いて正解だったな。
早く彼女と一緒に弾きたい。
そして、俺の名を呼んでほしい。
千愛―――
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