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5,魔王、無理矢理 苺を口に入れられ犯される。

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 夜が明けた。ぐっすりと眠れた。

…勇者は帰ったのだろうか?
魔王はベッドから出て身支度をし、部屋を出た。



「お早う御座います、魔王様」
魔王城で勇者に殺されず、生き残った数少ない魔族のオークキングのサムだ。彼はコック。
「お早う、サム」

「朝ご飯は何にします?」
「パンに何かスープにサラダとソーセージと目玉焼き、オレンジジュースを頼む」
「は!かしこまりました」
そう言うとオークキングのサムは朝ご飯を作り出した。

「…勇者は見なかったか?」
魔王はサムに尋ねた。食事を作る手はとめず「いや、見てませんね」と答えた。
「帰ったか…」
ホッと一息ついた。




バーン!食堂の扉が開いた!
「お早う!魔王、サム」
シャワーを浴びたばかりらしい勇者が肩にタオルを引っかけてやって来た。
「居たのか」
魔王はサムに淹れて貰った紅茶を優雅に飲みながら素っ気なく言った。


「魔王、昨日はごめんな…」
座っているすぐ近くまで来て顔を近づけ囁いた。
「何が“ごめん”だ?わからん」
プイッと顔を背ける。



ガチャリ…。
皆が扉を見ると、眼鏡をかけた男が入って来た。

「皆様、お早う御座います。私はレイモンド。この国の宰相ですが、今日から勇者様の下僕になりました。お見知りおきを」
ペコリと品の良いお辞儀をした。
すらりとした体躯に知性的な顔立ちに眼鏡。

魔王とコックのサムは『何故下僕に?』と思った。ポカンとしている二人をよそに勇者は下僕…、いや、レイモンドの方を向いて、
「じゃ、王の方はお前に任せた。上手くやってくれ」と言った。
「わたくしの得意分野です。ぬかりなく」
眼鏡をクイッとあげ綺麗な礼をして城から出て行った。


「まーおう?」
勇者はニコニコと魔王に近寄った。
魔王は変わらず紅茶を飲んで勇者を見ない。
「冷たいなぁ…昨日はあんなに…」
パチャ!魔王は勇者に紅茶をかけた。
「それ以上は言うな!」
勇者は固まり動かない。

「サム、悪いが食事は部屋にて食べる」
そう言い食堂から出て行った。
「しまった…」間違えた。またやってしまった。

「勇者カイト様。魔王様は冗談はあまり好きではありません。からかうのは程々になさって下さいませ」コックのサムが勇者にそう言った。
「…アドバイスありがとう」
「いえ…」
仲間は勇者にほぼ殺された。
しかしサムは魔王様が一番なので、私情を飲み込み敢えて勇者に進言した。


勇者はサムに作って貰った朝食を二人分ワゴンで運び、魔王の部屋へ持って行った。
コンコン。
「入れ」魔王が入室の許可をする。
勇者はしれっと魔王の部屋へ入っていった。

「なっ!?何故、勇者が来た!」
カラカラとワゴンをテーブルまで運んだ。
魔王は驚いている。
「一緒に朝食を食べようと思って」
にっこり笑った。

あの夜の凶悪な笑みでは無く、優しい笑顔だった。この男はこんな顔をするのか…。魔王はそう思った。

二人で朝ご飯を食べた。
食後デザートには苺。

「ああ、そうだ魔王。この魔王城と周辺地域は俺の物になったから」
「なっ…!」
ガタン!と魔王は椅子から立ち上がった。
「なぜ我の知らずに勝手にお前の物になる!?」

勇者は苺を一つ摘まんだ。

「とにかく俺の物になったから」
パクッと苺を口に放り込んだ。

「く!大人しくしていれば無理矢理色々と!!」
魔王は右手に魔力を込めた。
小さな魔力の玉がだんだん膨らみ大きくなって行く。
「ばっ…!魔王城を吹き飛ばすつもりか!!」

ハッ!と気が付けば、城全体を吹き飛ばず程の魔力の力。「あ…」魔王は焦りだした。カッとなり魔力の加減を忘れた。

「馬鹿野郎!!」

勇者は呪文を唱え、指で印を形作った。
「封印!」
風が起こり部屋の中の物がガタガタと動く。
勇者の指が、空中に“箱”の形を作り魔王の魔力の玉を入れる。そして、両手で魔力の玉が入った箱の側面をグシャリと潰した!

バン!
一瞬、眩しい光が部屋中輝き、強い風が起こった。目を開けられないほどの光。
魔王はとっさに目と身体を光と風から魔法で守った。



光は徐々に消えていった…。

「…助かった?」
そっと腕を離して辺りを見回した。

「う…」
勇者が血だらけで横たわっていた。
「ゆ、勇者!勇者!大丈夫か!」
魔王は駆け寄り勇者の頭を膝に乗せた。
グッタリとした勇者。血だらけだ。
「勇者!勇者!」
うっすら目を開け魔王を見た。
「うう…死にそうになった…」

「勇者!」
「ま、お、う…」
ユラリと身体を起こし魔王を睨んだ。
「ひっ…!」
部屋の中がカタカタ鳴り出した。
勇者の怒気が漏れ出し部屋を揺らす。

魔王は震える。
ニタリと血だらけの顔で笑う勇者。
「魔王城には魔族に必要な、魔力の湧き出る泉が地下にあるんだろう?それを吹き飛ばしたら、お前がどうなるか…分かっているのか!」
「あ…」

そうだ。
魔王城の地下には我々の命の源の“魔力の泉”がある。守る為に城を作ったのに…。

「う?」
ギリリと後ろ手に縄で縛られた。
「お仕置きが必要だな?」






ベッドにまた投げられた。
うつ伏せに後ろ手に縛られたので苦しい。
「普段着はシャツにズボンか。脱がせやすくていい」
ビリビリビリ…。襟辺りから引っ張りシャツを破った。
魔王は勇者を見た。

血だらけで怒気をはらみ、黒い笑みを浮かべている。魔王はゴクリとツバを飲み込んだ。

「そう言えば、デザートの苺を食べて無かったな」勇者はテーブルに行きデザートの苺を持って来た。
「口を開けて?」
魔王はカタカタと震え歯がカチカチ鳴り、口が開けられなかった。

「口を開けろ」
無表情で魔王の口を無理矢理開ける勇者。
「あ、ぐぅぅ…」
「甘くて美味しいぞ?」
そう言って一つ苺を口に入れた。

味わえないし、恐怖で噛めない。
「ほら、もう一つ…」
「はぐっ…」
うつ伏せに後ろ手を拘束されているので身体の体勢が苦しい。
「あと、一つ」
「う”う”う”」

苺を魔王の口にいっぱい入れた勇者は後ろにまわり、魔王の腰を持ち上げた。
「! 」
ズボンと下着を脱がし始めた。


さわさわと手のひらで魔王を撫でる。
しばらくしてペロリと舌が這った。
「う」
ペロペロと舐め回して、指がある場所を撫でる。
「うう…」
舌が動き、その場所に届く。

「ん”!」
グチャリ!
頬張った苺を思わず噛んだ。
「甘いだろう?」
魔王の口端から苺の果汁と唾液が垂れた。
はいやらしく光り、落ちていった。

ペチャリペチャリと勇者の舌が執拗に這う。
そこがほぐれ、指が入れられた。
クイッと指を曲げ場所をさぐられた。
「はう!」
魔王はのけ反る。

ぐちゃぐちゃと指を増やし中に深く入れて動かす。「お仕置きの時間だ」
ズン!と一気に入れた。
「ああああん!」

「これからだ」
勇者は口端を、あげた。
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