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36話

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 その後も私とアゼルは、魔将について話を聞いていた。
 
 魔道具を使ってこの世界と魔界と繋げ、強力なモンスターが侵攻を始めて人が住めなくなるらしい。

 そこまで聞いた私は、気になったことをシリューに尋ねる。

「あの……魔将衆は国を滅ぼして、何をするつもりなのでしょうか?」

「捕えた手下を尋問して目的を聞いたが……目的はなく、復讐心による破滅願望が強いようだ」

 どうやら破壊そのものが目的のようで、それ以外は考えていない集団のようだ。

 そしてシリューが、私を眺めて。

「俺達は色々と調査をしてきた……シャロン、アゼルは俺達のパーティに入るが、君も入ってくれないか?」

 それはアゼルから聞いていたことで、私は頷く。

 アゼルのためにも、魔将衆と呼ばれている集団は、なんとしてでも倒したかった。

「わかりました……これから、よろしくお願いします」

 魔道具による測定値から、シリューとリマは前衛として優秀のようだと聞いている。

 私とアゼルが後衛、シリューとリマが前衛を担当することが決まって、リマが私に微笑みながら呟く。

「決まりね。よろしくお願いするわ」

「よ、よろしくお願いします」

 私とアゼルはシリュー達のパーティメンバーになったようで、リマが手続きのために部屋を出る。

 その間に……シリューは、私達にこれからのことを話していた。

「俺達は今までこの国で調査をしていたが……聖域の力が強い魔力源が弱まっている。間違いなくこの場所に奴等が居るだろう」

 聖魔力の力が特に強い場所……聖域は幾つもあるけど、どうやらシリュー達はそこを調査していたようだ。

 確かに魔界と干渉させるのなら、魔力の多い場所で行うべきで……そこに敵が居る可能性は高い。

「よし、行くとしよう」

「はい」

 私は頷きながら、アゼルの力になりたいと決意する。

 そして――私達は冒険者パーティとなって、初の依頼が始まろうとしていた。
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