悪役令嬢に転生しましたがどうでもいいです。

幼少期

1話

 私が前世の記憶を整理していると、ノックの音と共に侍女が1人入ってきた。侍女は私を見るなり、びっくりしたようでそのまま、「旦那様～！！！」と叫びながら、物凄い勢いで出て行った。

 私は突然の出来事にびっくりしていると、誰かが突然部屋に飛び込んできた。これまた水色の髪を後ろで1つに結んだ美丈夫で、瞳は金色だった。ほんとに異世界なんだなあ～と実感する容姿のこの人は、カリーナの父親のバルトである。

 「カリーナ！！よかった………、あれから3日も目を覚まさないから、心配したんだよ！？」

 「父上、カリーナがびっくりしていますよ？少し、落ち着いてください。」

 そう言って私からお父様を引き剥がしたこの人は、私のお兄様のノイルである。お父様と同じ水色の髪を肩より少し上の方で切りそろえており、瞳は銀色の美少年だ。歳は私より5つ上の10歳である。

 「お父様とお兄様、邪魔です！私の可愛いカリーナが見えないじゃないですか！」

 そう言って目の前に現れたのは私より3つ年上のお姉様のヒリアだ。ピンクの髪に金色の瞳の美少女である。

  「カリーナを困らせるんじゃありません！！この子は目覚めたばかりなのですよ！？」

 この方はお母様のアリア。ピンクの髪に銀色の瞳の可愛らしい人だ。とても子供3人を産んだようには見えない程の若々しさだ。

 ちなみに私の容姿は、髪は黒で瞳も黒のお父様に似た顔立ちの美少女である。

 なんで私だけ髪と瞳が違うのかって？それは、お祖母様の黒髪とお爺様の黒い瞳が受け継がれたからだそうだ。所謂隔世遺伝？というやつである。