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6.魂の回収に来ました
街に着いた後は直行で宿に戻った。
今日の食堂はすいていた。
「あら、おかえり。今日はどうするんだい?」
「オススメを人数分お願いします」
「オススメね、少し待っとくれよ」
食堂にはあまり人がいないみたいだった。
「明日はダンジョンに入ります」
「ダンジョン?」
「はい。魂の回収になります」
「いよいよですか」
「はい。続きは部屋へ戻ってからにしましょう」
そう言った少し後に料理が運ばれてきた。
「本日のオススメ、ケロアヌラのフライだよ!」
「お!大量発生してたやつ?」
「そうなんだよ。おかげで安く手に入って嬉しい限りさね」
「普段は森の奥にいるから倒しにくいもんね」
「そうそう。どうしても高くなるから出しにくいのさ。それじゃごゆっくり」
おかわり!その言葉が各テーブルで聞こえた。
「しばらくすれば他の冒険者が来るでしょう。その前に食べてしまいましょう」
はーい。3人は元気よく返事した。
鶏のもも肉に近い弾力があった。
衣のなかに閉じ込められている旨みと一緒にご飯をかきこんだ。
えも言われぬ美味しさに夢中になり食べていた。
ごちそうさまでした。そう唱えて食事を終えた。
お風呂を済ませ部屋でのんびりと過ごしていた。
コンコンと扉を叩く音がして、ルートが入ってきた。
「あれ、リクスは一緒ではないのですか?」
「寝たので置いてきました」
「そうですか」
「はい。先程話した通り、明日はダンジョンになります。朝から街を出てしばらく歩きます。ご飯は抜きで向かいます。道中でお面をはずし、死神体でダンジョンに入ることになります」
「ご飯抜きはリクスがうるさくないですか?」
「黙らせます。ではまた明日。おやすみなさい」
「はい。お疲れ様です」
「お疲れ様です」
足音が遠ざかった。
「あの道具をいよいよ使う時が来たんだな」
「そうだね。うまくできるかな?」
「レイならできるさ」
「だね。頑張ろうね」
「ああ。さ、寝ようぜ」
「そうだね。おやすみ」
「おやすみ。いい夢を」
「いい夢を」
目が覚めた。
まだ明るくなり始めた時間帯だった。
レイはまだ寝ていた。
起こすのもかわいそうかとそっとしておいた。
自分達が死んでからそこまで経っていないのに、ずっとこの世界にいたかのような感覚だった。
レイが隣にいたからかもしれないなと思い、ふっと笑ってしまった。
「あれ、もう起きてる」
「今日は俺の方が早かったな」
「別に競走じゃないからよくない?」
「それもそうだな」
支度を済ませ、時間が過ぎるのを待った。
コンコン、ガチャと扉が開いた。
「あれ、珍しい。起きてるね」
「はい。僕よりも早起きでしたよ」
「槍でも降るのかな?」
酷い言われようだったが今まで起きなかった事は事実なので言い返せなかった。
「人が少ないうちに向かいましょう」
「そうだね。さ、行こう」
鍵を返し、街を出た。
辺りを警戒しながら、ダンジョンが遠くに見える場所まで歩いてきた。
「ルート、人がいる音も匂いもしないよ」
「わかりました。では実体化を解きましょうか」
「はい」
そう言われお面を外した。
死んだあの日以来の四足歩行だった。
「これどうやって死神道具持てばいいの?」
「口で持つとか?」
「レイに魔力を送ってもらえば二足歩行もできるよ」
ぽわんと光に包まれたかと思うと、二足歩行になっていた。
「よし、大丈夫みたいだね。さぁお仕事開始だよ!」
ダンジョンに着いた。
周りには複数の人影があった。
ダンジョンに挑もうとする者、怪我をしている者、色々な種族や目的で集まっていた。
自分達の姿が見えている者はいなかった。
門をくぐり抜けダンジョンに入った。
ダンジョン内にあったのは4つの扉がある部屋だった。
4つの扉には模様があった。
右端にある扉は木の扉で、猿が木に登り月を眺めている様子が彫られていた。
左端にある扉も木の扉で、こちらには猿がカニに向かって何かを投げつけている様子が彫られていた。
左右の扉の中心に大きな扉があり、その隣に人が1人通るかどうかといった扉があった。
その2つの扉はよくわからない材質で、大きな扉は魔法陣と周りを囲む猿と彼岸花が、小さな扉は1匹の猿が彼岸花に囲まれている様子が描かれていた。
妖しく輝く大きな扉の絵にヨウ達は目が離せなかった。
「初めてみるとやっぱそうなるよね~」
「ええ、ここまでの装飾はダンジョンならではですね」
「さ、早くお仕事終わらせてじっくりみよう!」
「そうですね。では回収に向かいましょう」
そう言って小さな扉をくぐった。
扉の奥は通路になっていて4人で並んで歩いても余裕がある程の広さがあった。
進むと部屋があり、2匹の猿が待ち構えていた。
「お待ちしておりました。管理室の鍵はこちらです。いつもの場所にお願いします」
ルートが鍵を受け取ると猿はぺこりとおじぎをしてどこかへ消えていった。
部屋へ入るとそこには球体が浮いていた。
ルートが球体にふれた。
「レイ、ヨウ、この球体にふれてください」
そう言われ、球体にふれた。
ぶわっという効果音でもつきそうな勢いで頭に情報が流れてきた。
それは魂がある場所がわかる地図の様なものだった。
「さて、地図が頭に入ったところで向かうとしましょう」
来た道を戻った。
魂は扉の先と思われる部屋にあった。
扉はそれぞれに難易度が設定されているらしい。
月と猿の扉は街の人がクリアできる難易度。
猿とカニの扉は魔物が出現し、冒険者ギルドで一人前と認められた者がクリアできる難易度。
猿と彼岸花の扉は戦闘慣れしているベテランでもクリアできるかわからない難易度だった。
難易度はダンジョンごとに違うので注意が必要らしい。
そんな話をしていたら野球ボールぐらいの玉が並んでいる場所に来ていた。
「着きました。ここが保管室と呼ばれる場所です。ここにはダンジョン内で死んだ魂を保管しています。この球体が魂を包む殻の様なものです。この状態をマタミと読んでいます」
リクスは本とピコピコハンマーを出現させた。
ピコピコハンマーは先の部分が猫の肉球の様な形をしていた。
リクスはマタミに向かってピコピコハンマーを振り下ろした。
割れたマタミから煙みたいなものと、ろうそくに似ている出てきた。
「このモヤモヤしているのが魂、この棒みたいなのが命の長さとか魔力量とかわかるやつでローソクって呼んでる」
リクスが見せてくれたものは五百円玉程しかないローソクで色は赤かった。
「ローソクの長さは自然に死ぬ時に全部燃えるんだ。だからダンジョンで死ぬとか誰かに殺されるとかはローソクが残る。あと色は得意な魔法系統って考えたらわかりやすいかな」
自然に死ぬとはどこまでの範囲なんだろうか?
もし、自分にローソクがあったならまだ残っていたのだろうか?
聞きたいことはあったがぐっとこらえた。
「赤は火属性、青が水、緑は風、茶色は土、黄は強化系、紫は弱体系、白は光、黒は影、ぐらいかな?」
「補助で虹色の方がいましたね」
「そういえば昔いたみたいだね」
色と属性はゲームでよく見た配色であってるみたいだった。
「リクス、回収してください」
「おっけい」
パラパラと本がめくられる。
魂が本に近づいてきたかと思うと、吸い込まれて言った。
その光景には目を疑った。
次にローソクを本の上に置き、ピコピコハンマーを振り下ろした。
水が砂に吸い込まれるように、ローソクが本に溶けていった。
「これが回収方法になるよ。さ、実際にやってみよう!」
「リクス、デコレーションは教えますか?」
「まだ!慣れてからの方がいいと思う」
「わかりました」
ヨウはリクスに、レイはルートに教わった。
パキッとマタミを割る、魂を本に吸い込み、ローソクを魂が吸い込まれたページの上で壊す。
その繰り返しだった。
いくつか魂を処理した後はそれぞれでの作業になった。
どれくらいの時間が経っただろうか。
保管室の棚をうめ尽くすぐらいにあったマタミは全てなくなっていた。
「はぁ~やっと終わったぁ」
「そうですね。確かに疲れました」
「ヨウもレイもお疲れ様。初めての仕事はどうだった?」
「お疲れ様です。とても疲れました。あとお肉をガッツリ食べたい気分です」
「お疲れ様です。そうですね、疲れました。僕は食べ物をみると吐くかもしれないです」
リクスはヨウの言葉に頷いた。
ルートはレイの言葉に頷いた。
やはり役割で違うものかなと話していたが、結局はリクスとヨウが食いしん坊なだけという結論に落ち着いた。
2人は否定していたが、聞き入れることはなかった。
「さ、鍵を返して宿に帰ろう!」
「暗い中で街まで帰るのは危険では?」
「死神体で街の近くまで行って、隠れて実体化したらいいんじゃない?」
「はぁ、わかりました。それでいきましょう」
「おっけい。それじゃ私が鍵返してくるから先に扉のとこで待ってて!」
ビューンとでもいいそうな速さで走っていった。
あの様子ではすぐ帰ってきそうだとなり、移動した。
「さて、今日は初めての魂の回収お疲れ様でした。説明したことで聞き逃したことはありませんか?説明外の事でもわかる範囲でならお教えできますよ」
「あ、それじゃあさっき言ってたデコレーションって何ですか?」
「デコレーションはシヅチとメモリーブックを自分好みに変えることですね。まぁこれは慣れてからの方がいいのでしばらく先になりますね」
「シヅチとメモリーブックってこれのこと?」
「ええ、正式名称はそうですね」
「ルートもデコレーションしてるの?」
「シヅチの方を少しですがしています。全体的な色を黒にして、柄の部分に蛇がいます」
こんな感じです、と見せてもらった。
確かに黒かった。蛇は白と黒がいた。
あと蛇は柄の部分と上の部分とどっちもいた。
2匹の蛇が柄を覆い、叩く部分の上にシャチホコのようにのびていた。
少しどころじゃねえと思ったが心の中にしまっておいた。
「ただいま!なんの話してるの?」
「シヅチのデコレーションについてです」
「ふーん。さ、宿に戻ろう!」
外に出るとあたりは暗かった。
入る前までいた冒険者達は野宿をするらしかった。
「とりあえず人気のない所まで進もう」
たたたたっと街の方まで走った。
「止まってください」
その声で走るのをやめた。
「なんかあった?」
「街の周りに人が多くいます。何らかのトラブルで入場が遅れているようです」
「わかった。じゃあ今日は野宿だね」
「ええ、その方が良さそうです」
「それじゃ道からそれよう」
道から離れた場所にある岩陰で野宿することになった。
今日の食堂はすいていた。
「あら、おかえり。今日はどうするんだい?」
「オススメを人数分お願いします」
「オススメね、少し待っとくれよ」
食堂にはあまり人がいないみたいだった。
「明日はダンジョンに入ります」
「ダンジョン?」
「はい。魂の回収になります」
「いよいよですか」
「はい。続きは部屋へ戻ってからにしましょう」
そう言った少し後に料理が運ばれてきた。
「本日のオススメ、ケロアヌラのフライだよ!」
「お!大量発生してたやつ?」
「そうなんだよ。おかげで安く手に入って嬉しい限りさね」
「普段は森の奥にいるから倒しにくいもんね」
「そうそう。どうしても高くなるから出しにくいのさ。それじゃごゆっくり」
おかわり!その言葉が各テーブルで聞こえた。
「しばらくすれば他の冒険者が来るでしょう。その前に食べてしまいましょう」
はーい。3人は元気よく返事した。
鶏のもも肉に近い弾力があった。
衣のなかに閉じ込められている旨みと一緒にご飯をかきこんだ。
えも言われぬ美味しさに夢中になり食べていた。
ごちそうさまでした。そう唱えて食事を終えた。
お風呂を済ませ部屋でのんびりと過ごしていた。
コンコンと扉を叩く音がして、ルートが入ってきた。
「あれ、リクスは一緒ではないのですか?」
「寝たので置いてきました」
「そうですか」
「はい。先程話した通り、明日はダンジョンになります。朝から街を出てしばらく歩きます。ご飯は抜きで向かいます。道中でお面をはずし、死神体でダンジョンに入ることになります」
「ご飯抜きはリクスがうるさくないですか?」
「黙らせます。ではまた明日。おやすみなさい」
「はい。お疲れ様です」
「お疲れ様です」
足音が遠ざかった。
「あの道具をいよいよ使う時が来たんだな」
「そうだね。うまくできるかな?」
「レイならできるさ」
「だね。頑張ろうね」
「ああ。さ、寝ようぜ」
「そうだね。おやすみ」
「おやすみ。いい夢を」
「いい夢を」
目が覚めた。
まだ明るくなり始めた時間帯だった。
レイはまだ寝ていた。
起こすのもかわいそうかとそっとしておいた。
自分達が死んでからそこまで経っていないのに、ずっとこの世界にいたかのような感覚だった。
レイが隣にいたからかもしれないなと思い、ふっと笑ってしまった。
「あれ、もう起きてる」
「今日は俺の方が早かったな」
「別に競走じゃないからよくない?」
「それもそうだな」
支度を済ませ、時間が過ぎるのを待った。
コンコン、ガチャと扉が開いた。
「あれ、珍しい。起きてるね」
「はい。僕よりも早起きでしたよ」
「槍でも降るのかな?」
酷い言われようだったが今まで起きなかった事は事実なので言い返せなかった。
「人が少ないうちに向かいましょう」
「そうだね。さ、行こう」
鍵を返し、街を出た。
辺りを警戒しながら、ダンジョンが遠くに見える場所まで歩いてきた。
「ルート、人がいる音も匂いもしないよ」
「わかりました。では実体化を解きましょうか」
「はい」
そう言われお面を外した。
死んだあの日以来の四足歩行だった。
「これどうやって死神道具持てばいいの?」
「口で持つとか?」
「レイに魔力を送ってもらえば二足歩行もできるよ」
ぽわんと光に包まれたかと思うと、二足歩行になっていた。
「よし、大丈夫みたいだね。さぁお仕事開始だよ!」
ダンジョンに着いた。
周りには複数の人影があった。
ダンジョンに挑もうとする者、怪我をしている者、色々な種族や目的で集まっていた。
自分達の姿が見えている者はいなかった。
門をくぐり抜けダンジョンに入った。
ダンジョン内にあったのは4つの扉がある部屋だった。
4つの扉には模様があった。
右端にある扉は木の扉で、猿が木に登り月を眺めている様子が彫られていた。
左端にある扉も木の扉で、こちらには猿がカニに向かって何かを投げつけている様子が彫られていた。
左右の扉の中心に大きな扉があり、その隣に人が1人通るかどうかといった扉があった。
その2つの扉はよくわからない材質で、大きな扉は魔法陣と周りを囲む猿と彼岸花が、小さな扉は1匹の猿が彼岸花に囲まれている様子が描かれていた。
妖しく輝く大きな扉の絵にヨウ達は目が離せなかった。
「初めてみるとやっぱそうなるよね~」
「ええ、ここまでの装飾はダンジョンならではですね」
「さ、早くお仕事終わらせてじっくりみよう!」
「そうですね。では回収に向かいましょう」
そう言って小さな扉をくぐった。
扉の奥は通路になっていて4人で並んで歩いても余裕がある程の広さがあった。
進むと部屋があり、2匹の猿が待ち構えていた。
「お待ちしておりました。管理室の鍵はこちらです。いつもの場所にお願いします」
ルートが鍵を受け取ると猿はぺこりとおじぎをしてどこかへ消えていった。
部屋へ入るとそこには球体が浮いていた。
ルートが球体にふれた。
「レイ、ヨウ、この球体にふれてください」
そう言われ、球体にふれた。
ぶわっという効果音でもつきそうな勢いで頭に情報が流れてきた。
それは魂がある場所がわかる地図の様なものだった。
「さて、地図が頭に入ったところで向かうとしましょう」
来た道を戻った。
魂は扉の先と思われる部屋にあった。
扉はそれぞれに難易度が設定されているらしい。
月と猿の扉は街の人がクリアできる難易度。
猿とカニの扉は魔物が出現し、冒険者ギルドで一人前と認められた者がクリアできる難易度。
猿と彼岸花の扉は戦闘慣れしているベテランでもクリアできるかわからない難易度だった。
難易度はダンジョンごとに違うので注意が必要らしい。
そんな話をしていたら野球ボールぐらいの玉が並んでいる場所に来ていた。
「着きました。ここが保管室と呼ばれる場所です。ここにはダンジョン内で死んだ魂を保管しています。この球体が魂を包む殻の様なものです。この状態をマタミと読んでいます」
リクスは本とピコピコハンマーを出現させた。
ピコピコハンマーは先の部分が猫の肉球の様な形をしていた。
リクスはマタミに向かってピコピコハンマーを振り下ろした。
割れたマタミから煙みたいなものと、ろうそくに似ている出てきた。
「このモヤモヤしているのが魂、この棒みたいなのが命の長さとか魔力量とかわかるやつでローソクって呼んでる」
リクスが見せてくれたものは五百円玉程しかないローソクで色は赤かった。
「ローソクの長さは自然に死ぬ時に全部燃えるんだ。だからダンジョンで死ぬとか誰かに殺されるとかはローソクが残る。あと色は得意な魔法系統って考えたらわかりやすいかな」
自然に死ぬとはどこまでの範囲なんだろうか?
もし、自分にローソクがあったならまだ残っていたのだろうか?
聞きたいことはあったがぐっとこらえた。
「赤は火属性、青が水、緑は風、茶色は土、黄は強化系、紫は弱体系、白は光、黒は影、ぐらいかな?」
「補助で虹色の方がいましたね」
「そういえば昔いたみたいだね」
色と属性はゲームでよく見た配色であってるみたいだった。
「リクス、回収してください」
「おっけい」
パラパラと本がめくられる。
魂が本に近づいてきたかと思うと、吸い込まれて言った。
その光景には目を疑った。
次にローソクを本の上に置き、ピコピコハンマーを振り下ろした。
水が砂に吸い込まれるように、ローソクが本に溶けていった。
「これが回収方法になるよ。さ、実際にやってみよう!」
「リクス、デコレーションは教えますか?」
「まだ!慣れてからの方がいいと思う」
「わかりました」
ヨウはリクスに、レイはルートに教わった。
パキッとマタミを割る、魂を本に吸い込み、ローソクを魂が吸い込まれたページの上で壊す。
その繰り返しだった。
いくつか魂を処理した後はそれぞれでの作業になった。
どれくらいの時間が経っただろうか。
保管室の棚をうめ尽くすぐらいにあったマタミは全てなくなっていた。
「はぁ~やっと終わったぁ」
「そうですね。確かに疲れました」
「ヨウもレイもお疲れ様。初めての仕事はどうだった?」
「お疲れ様です。とても疲れました。あとお肉をガッツリ食べたい気分です」
「お疲れ様です。そうですね、疲れました。僕は食べ物をみると吐くかもしれないです」
リクスはヨウの言葉に頷いた。
ルートはレイの言葉に頷いた。
やはり役割で違うものかなと話していたが、結局はリクスとヨウが食いしん坊なだけという結論に落ち着いた。
2人は否定していたが、聞き入れることはなかった。
「さ、鍵を返して宿に帰ろう!」
「暗い中で街まで帰るのは危険では?」
「死神体で街の近くまで行って、隠れて実体化したらいいんじゃない?」
「はぁ、わかりました。それでいきましょう」
「おっけい。それじゃ私が鍵返してくるから先に扉のとこで待ってて!」
ビューンとでもいいそうな速さで走っていった。
あの様子ではすぐ帰ってきそうだとなり、移動した。
「さて、今日は初めての魂の回収お疲れ様でした。説明したことで聞き逃したことはありませんか?説明外の事でもわかる範囲でならお教えできますよ」
「あ、それじゃあさっき言ってたデコレーションって何ですか?」
「デコレーションはシヅチとメモリーブックを自分好みに変えることですね。まぁこれは慣れてからの方がいいのでしばらく先になりますね」
「シヅチとメモリーブックってこれのこと?」
「ええ、正式名称はそうですね」
「ルートもデコレーションしてるの?」
「シヅチの方を少しですがしています。全体的な色を黒にして、柄の部分に蛇がいます」
こんな感じです、と見せてもらった。
確かに黒かった。蛇は白と黒がいた。
あと蛇は柄の部分と上の部分とどっちもいた。
2匹の蛇が柄を覆い、叩く部分の上にシャチホコのようにのびていた。
少しどころじゃねえと思ったが心の中にしまっておいた。
「ただいま!なんの話してるの?」
「シヅチのデコレーションについてです」
「ふーん。さ、宿に戻ろう!」
外に出るとあたりは暗かった。
入る前までいた冒険者達は野宿をするらしかった。
「とりあえず人気のない所まで進もう」
たたたたっと街の方まで走った。
「止まってください」
その声で走るのをやめた。
「なんかあった?」
「街の周りに人が多くいます。何らかのトラブルで入場が遅れているようです」
「わかった。じゃあ今日は野宿だね」
「ええ、その方が良さそうです」
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・この物語には短編の「1」が存在します。できればそちらを先に読んでいただき、作風が大丈夫そうでしたらこちらへ来ていただければ幸いです。もちろん、本作から読み始めてもストーリー上の不都合はございません。
・所々、作中のイメージを補う挿し絵画像が入ります。大丈夫な方は、そのまま先へお進みください。
ゴミの山から拾ったのはバグった物だった。バグった物と従魔とのんびりダンジョンを巡る旅をします
瑠璃垣玲緒
常設依頼でダンジョン内のゴミの山のゴミ拾いで生計を立てていた少女は、自衛のため少年の様な姿に偽っていた。
ゴミの山の中で拾ったぼろぼろの鞄はアイテム鞄で、所有者制限付きで処分出来ない物だった。
他の者が手に取った時はただのボロ鞄だったが、適合者が手にした時に真価を発揮する古のアーティファクトで、しかもダンジョンに取り込まれ再編された時にバグって特殊機能が付加していた。
それは有機物は入らないはずのマジックバックなのに、ダンジョン内の魔物や魔獣が入ってしまうというとんでもないバグだった。
バグった内容を知らずに普通のバックとして使用していたが、ある条件を満たしたため更にとんでもないバグ機能が発動した。
そしてその事が新たなバグった物を見つける様になった。
瀕死の魔獣を鞄に入れてから生活が一変する。テイマーとして生きていけるようになり、それでも死骸の解体は出来ても戦闘は出来ない少女は、拾い集めた物で生計を立てて生きていく。
前半説明多めです
女性向けに従魔もデフォルメしたり、オリジナル魔物や魔獣が出る?
ストック分までは1日置きの投稿です
※従魔の種族アイデアや設定の一部をGoogleAI生成を使用