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ストリートピアノ2。
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ユウトside・・・
ピアノが必要な曲目のときに来るかざねちゃん。
小さい身体なのに迫力のある演奏に俺は惚れた。
ユウト(なんとかしてデートにこぎつけたいけど・・・邪魔が入ってなかなか誘えなかった。)
やっと誘えた『おでかけ』。
それも彼女が得意とするピアノ関連だ。
喜ぶに違いない。
ーーーーーーーーー
ユウト(『怒らない?』『呆れない?』って聞いてきたけど・・・何を弾くつもりなんだ?)
疑問に思いながら彼女を見ていた。
ユウト(この光景なら・・・ゆったりとした曲がいいよなー・・寒いけど。)
溢れる自然・・・
優雅なお茶の時間。
季節が『春』もしくは『初夏』ならマーチテンポの曲も合いそうだ。
そんなことを考えてると、彼女が両手を鍵盤の上に置いた。
ユウト(始まる・・・。)
何を弾くのかわくわくしながらかざねちゃんを見た。
彼女が弾いた曲は・・・俺の予想をはるかに上回るものだった。
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ユウト「・・・へ!?」
彼女が弾き始めたのはクラシック。
・・・誰もが一度は聞いたことのあるような代表曲だ。
ユウト「・・・・はっ・・・すげぇ・・・。」
かざねちゃんは・・・代表曲のなかでも特に有名なところだけを何曲も何曲も繋げて弾いた。
メドレーといえばメドレーなんだろうけど、頭のなかで構築しながら弾くのは結構難しいハズ・・・。
そう思ってかざねちゃんの表情を見た。
ユウト「・・・笑ってる。」
楽しそうに弾き、曲を重ねていく。
いつものコンサートの表情とは全然違うものを見せてくれた。
ユウト「あんなかわいい顔して笑うんだ・・・。」
見たことない表情に見惚れていると
楽しそうに奏でる音に引き寄せられるようにして人が集まってくる。
「えー・・なになに?ピアノ?」
「この曲知ってるー!」
「あ、また変わった・・・これも知ってる。」
周りの人たちも楽しそうにかざねちゃんの曲を聞き入ってる。
ユウト「これは・・・うちの音楽団じゃ・・くすぶらせてるだけだな。」
彼女の才能を埋もれさせてるのは自分。
そんなことを思い知らされながら・・・俺はかざねちゃんの演奏を聞いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
千秋side・・・
午前の診察が押し気味に終わって、俺は医局に戻ってきた。
コーヒーを飲みながらカルテの整理をしてると、何人かがテレビに釘付けになっている。
「すげー・・・。」
「これ、どこの公園?」
「『やらせ』じゃないの?」
次々に出てくる言葉。
俺も気になってテレビを覗きにいった。
千秋「・・・・ピアノ?」
テレビに映っていたのはピアノ。
誰かがコートを着て演奏してるところだった。
リポーターの人が遠巻きに見ながらしゃべってる。
リポーター「この公園では期間限定で『ストリートピアノ』が設置されています。『誰でも、自由に、どんな曲でも弾ける』・・・それがコンセプトの設置。ちょうど誰かが弾いてるようですね。」
カメラがピアノを演奏してる子のところに近づいていく。
どんどんクリアに見えてくるその子は・・・
千秋「・・・かざね!?」
「え?」
「南条先生、お知り合いですか?」
千秋「あ・・・幼馴染といいますか・・・。」
「すごーい・・・。」
紛れもなくかざねだった。
千秋「この曲・・・前に聞いたことあるな。」
楽譜屋で聞いた曲の一部だ。
あの時には聞いてない曲が何曲が入り混じってる。
千秋「何してんだ?あんなとこで・・・。」
ただピアノを弾きに行ったとは思えない。
じーっとテレビを見てると、かざねはピアノを弾き終わった。
リポーターが撮影を締めくくる。
リポーター「さっきの人はすごい演奏をされてましたけど、指一本での演奏でも全然大丈夫ですからねー?みなさん、是非、公園に遊びに来てくださーい。」
そう言ってるリポーターの後ろをかざねが歩くのが見えた。
かざねが向かった先に・・・男がいる。
千秋「・・・・デート・・か?」
顔は見えなかったけど、服装から考えて若そうだ。
二人で公園に行ったことが簡単に想像できる。
千秋「かざねが・・・俺から離れていく・・・?」
ピアノが必要な曲目のときに来るかざねちゃん。
小さい身体なのに迫力のある演奏に俺は惚れた。
ユウト(なんとかしてデートにこぎつけたいけど・・・邪魔が入ってなかなか誘えなかった。)
やっと誘えた『おでかけ』。
それも彼女が得意とするピアノ関連だ。
喜ぶに違いない。
ーーーーーーーーー
ユウト(『怒らない?』『呆れない?』って聞いてきたけど・・・何を弾くつもりなんだ?)
疑問に思いながら彼女を見ていた。
ユウト(この光景なら・・・ゆったりとした曲がいいよなー・・寒いけど。)
溢れる自然・・・
優雅なお茶の時間。
季節が『春』もしくは『初夏』ならマーチテンポの曲も合いそうだ。
そんなことを考えてると、彼女が両手を鍵盤の上に置いた。
ユウト(始まる・・・。)
何を弾くのかわくわくしながらかざねちゃんを見た。
彼女が弾いた曲は・・・俺の予想をはるかに上回るものだった。
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ユウト「・・・へ!?」
彼女が弾き始めたのはクラシック。
・・・誰もが一度は聞いたことのあるような代表曲だ。
ユウト「・・・・はっ・・・すげぇ・・・。」
かざねちゃんは・・・代表曲のなかでも特に有名なところだけを何曲も何曲も繋げて弾いた。
メドレーといえばメドレーなんだろうけど、頭のなかで構築しながら弾くのは結構難しいハズ・・・。
そう思ってかざねちゃんの表情を見た。
ユウト「・・・笑ってる。」
楽しそうに弾き、曲を重ねていく。
いつものコンサートの表情とは全然違うものを見せてくれた。
ユウト「あんなかわいい顔して笑うんだ・・・。」
見たことない表情に見惚れていると
楽しそうに奏でる音に引き寄せられるようにして人が集まってくる。
「えー・・なになに?ピアノ?」
「この曲知ってるー!」
「あ、また変わった・・・これも知ってる。」
周りの人たちも楽しそうにかざねちゃんの曲を聞き入ってる。
ユウト「これは・・・うちの音楽団じゃ・・くすぶらせてるだけだな。」
彼女の才能を埋もれさせてるのは自分。
そんなことを思い知らされながら・・・俺はかざねちゃんの演奏を聞いた。
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千秋side・・・
午前の診察が押し気味に終わって、俺は医局に戻ってきた。
コーヒーを飲みながらカルテの整理をしてると、何人かがテレビに釘付けになっている。
「すげー・・・。」
「これ、どこの公園?」
「『やらせ』じゃないの?」
次々に出てくる言葉。
俺も気になってテレビを覗きにいった。
千秋「・・・・ピアノ?」
テレビに映っていたのはピアノ。
誰かがコートを着て演奏してるところだった。
リポーターの人が遠巻きに見ながらしゃべってる。
リポーター「この公園では期間限定で『ストリートピアノ』が設置されています。『誰でも、自由に、どんな曲でも弾ける』・・・それがコンセプトの設置。ちょうど誰かが弾いてるようですね。」
カメラがピアノを演奏してる子のところに近づいていく。
どんどんクリアに見えてくるその子は・・・
千秋「・・・かざね!?」
「え?」
「南条先生、お知り合いですか?」
千秋「あ・・・幼馴染といいますか・・・。」
「すごーい・・・。」
紛れもなくかざねだった。
千秋「この曲・・・前に聞いたことあるな。」
楽譜屋で聞いた曲の一部だ。
あの時には聞いてない曲が何曲が入り混じってる。
千秋「何してんだ?あんなとこで・・・。」
ただピアノを弾きに行ったとは思えない。
じーっとテレビを見てると、かざねはピアノを弾き終わった。
リポーターが撮影を締めくくる。
リポーター「さっきの人はすごい演奏をされてましたけど、指一本での演奏でも全然大丈夫ですからねー?みなさん、是非、公園に遊びに来てくださーい。」
そう言ってるリポーターの後ろをかざねが歩くのが見えた。
かざねが向かった先に・・・男がいる。
千秋「・・・・デート・・か?」
顔は見えなかったけど、服装から考えて若そうだ。
二人で公園に行ったことが簡単に想像できる。
千秋「かざねが・・・俺から離れていく・・・?」
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