万年時計の歯車


キュル キュル キュル キュル。

どこからか歯車の音が聞こえる。

それは恨んでいるようにも聞こえて、
また必死に訴えているようにも聞こえた。

視線の遠くには万年時計。

命を吸うことで動き続ける大きな時計だ。

今日も僕達は、機械人形の命を犠牲にしながら、
この世界を生きていく。


キュル キュル キュル キュル。


歪み時計の音が聞こえる。

苦しそうな音が聞こえる。

自分で終われないのなら、
僕が壊してあげよう。
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