無実の罪で永遠に謹慎する女 ――謹慎していたい令嬢は、何もしないことを選びました**

王太子妃候補だった公爵令嬢エレシアは、
ある日突然、証拠も動機も曖昧な罪を着せられ、
婚約破棄と無期限謹慎を命じられる。

弁明の機会は与えられず、
誰も彼女を信じようとしなかった。

――けれど。

前世の記憶が蘇った彼女は、
その命令書を読んで気づいてしまう。

「無期限って……永遠ってこと?」
「謹慎中は、何もしてはいけない?」
「……つまり、何もしなくていいってことね」

働かなくていい。
責任も果たさなくていい。
誰にも干渉されない。

それは罰ではなく、
彼女にとって理想の生活だった。

やがて真犯人が捕まり、
彼女の無実は明らかになる。
しかしエレシアは、動かない。

「解除条件、書いてありませんよ?」
「謹慎してはいけないとも、書いてありません」

制度の穴に座り込み、
合法的に、永遠の謹慎を続ける令嬢。

一方で、
無実の女を“永遠に謹慎させた王太子”として、
評価だけが積み上がっていくのは――彼の方だった。

これは、
声を上げず、戦わず、復讐もしない、
何もしないことで完成する、静かなざまぁの物語。

「働かないって、最高。」


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