桔梗

 柚子は売れない日本画家・高里季一と妻・葵枝の間に生まれ、二人の死後は叔母夫婦に育てられた。愛情いっぱいに育てられた柚子は、美しい少女に成長する。

 十六歳の冬、エリート軍人との縁談が持ち上がる。

 知覧で柚子を迎えに来たのは、予科練生の雪杜だった。
 二人は徐々に惹かれ合い、結ばれる。

 もう一人、柚子と似た境遇の少女・中本季世と出会い、二人は生涯の友達になる。
 季世の想い人である予科練生・藤岡智志もまた、雪杜と同じく幼き日に母を亡くしていた。
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