わけありな婚約者は癒しの花を愛しむ
モズワール大陸は四つの国に分けられており、その中でもアルモド王国では昔から半獣と人間が共存し、特に争いもなく暮らしていた。
数ある貴族の中でも、色々な意味で注目されているタンティーニ侯爵家の次男エヴァ・アレグリアは銀狼の半獣と人間の混血であり、自身に流れる獣の血は極僅かで耳も尻尾も生えていなかった。
だが、慈悲の心を込めて流す涙が〝癒しの花〟に変わるという希少な異能を持って生まれたせいで子供の頃は誘拐されることが多く、その度にラズハルト公爵家がエヴァを救出していた――。
あまりにも誘拐に遭うため、このままでは危険だと考えた両家の祖父同士は無条件でエヴァの救出に乗り出せるようにするため、ラズハルト家の子息であるロベリオ・グランデとエヴァを婚約させた。
半獣の混血であるなら性別は特に意味を持たないこともあり、すんなり婚約が受理されたが、ただ、強制的に婚約を結ぶことになったせいで、仲が良かった子供の頃とは違い、歳を重ねるごとにロベリオはエヴァを避けるようになった。
本来ならば十八歳を迎えると同時に結婚する予定だったが、毎年、理由を付けてはロベリオから結婚の延期を提示され続け、ついに今年二十歳を迎えるエヴァは、堪忍袋の緒が切れた祖父から「婚約を破棄しろ」と命令を受けてロベリオへ破談状を送ったが事態は一変する――。
※こちらの作品は花番も花食みも存在しておりません。
数ある貴族の中でも、色々な意味で注目されているタンティーニ侯爵家の次男エヴァ・アレグリアは銀狼の半獣と人間の混血であり、自身に流れる獣の血は極僅かで耳も尻尾も生えていなかった。
だが、慈悲の心を込めて流す涙が〝癒しの花〟に変わるという希少な異能を持って生まれたせいで子供の頃は誘拐されることが多く、その度にラズハルト公爵家がエヴァを救出していた――。
あまりにも誘拐に遭うため、このままでは危険だと考えた両家の祖父同士は無条件でエヴァの救出に乗り出せるようにするため、ラズハルト家の子息であるロベリオ・グランデとエヴァを婚約させた。
半獣の混血であるなら性別は特に意味を持たないこともあり、すんなり婚約が受理されたが、ただ、強制的に婚約を結ぶことになったせいで、仲が良かった子供の頃とは違い、歳を重ねるごとにロベリオはエヴァを避けるようになった。
本来ならば十八歳を迎えると同時に結婚する予定だったが、毎年、理由を付けてはロベリオから結婚の延期を提示され続け、ついに今年二十歳を迎えるエヴァは、堪忍袋の緒が切れた祖父から「婚約を破棄しろ」と命令を受けてロベリオへ破談状を送ったが事態は一変する――。
※こちらの作品は花番も花食みも存在しておりません。
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