19 / 50
いとこたちと楽しんでます
夕食の後、私たち家族は、フィリップ殿下、エリザベス王女を囲んで色々話をした。
フィリップ殿下は剣の腕も凄いらしく、騎士希望の弟のリカルドは「朝に一緒に鍛錬しませんか?」と誘っていた。
エリザベス王女は明日は貴族街に行きたいと言っている。私は明日は特に予定がなかったのでおふたりと一緒に貴族街に行く約束をした。
「ヴィオレッタ様、お姉さまと呼んでもよろしくて?」
えっ? 王女にお姉さまって呼ばれるの?
お父さまはニコニコ笑っている。
「従姉妹なんだからいいんじゃないか? 年はヴィオの方が上なんだし」
「でもエリザベス様は王女殿下ではありませんか。私は伯爵家の人間。身分が違いますわ」
フィリップ殿下が難しい顔をしている。
「確かにライザは王女だし、私は王子だけれど、他国のことだ。この国の者ではない。それに今回はただ叔父上のところに遊びに来ているんだ。ヴィオレッタ嬢やリカルド殿とは従兄弟だし、もっとフランクにしてほしい」
「そうよ。お姉さま。私の事はライザと呼んでね」
可愛い。
「私のことはフィルと呼んで欲しい」
「では、私のことはリックと呼んで下さい。フィル兄様、ライザ姉様とお呼びしてもいいですか?」
社交的で人懐っこいリカルドはすぐにそんなことを言う。あれは絶対天性の人たらしだわ。
「きゃ~、嬉しい。私が姉様なんて。お姉さまと弟ができたわ」
エリザベス王女殿下……じゃなかった、ライザはきゃっきゃと喜んでいる。可愛いなぁ。
「それでは、私のことはヴィオとお呼び下さいませ。フィル様、ライザ様」
「もう、お姉さま~、ライザでよろしくてよ。様はいらないわ」
「私もフィルでいい、ヴィオとは同じ年だしね」
この王家の兄妹はなかなかの人たらしだわ。まぁ、従兄弟なんだし、いいか。
私たちはなんとなく仲良くなった。
次の日、ふたりと一緒に貴族街に出かけることになった。
ふたりにはもちろん侍女やら護衛やら影もついているのて心配はいらない。
なにより、今の我が国は危険分子が一掃されたばかりで安全だ。
私はライザとお揃いのドレスやアクセサリーを買ったり、リカルドはフィルと文房具や剣を見たり、今流行っているスイーツを食べたりして楽しんだ。
私は同じくらいの年の友達がクリス様しかいなかったので、やっぱり同世代っていいなぁと思った。
「ヴィオお姉さまがお兄さまの妃になってくれたらいいのになぁ」
突然ライザが怖い事を言う。
「王子妃なんて無理だわ。それに私には婚約者がいるし」
「大丈夫。お姉さまはちゃんと王子妃教育も済ませているんだし、王子妃になれるわ。婚約者も政略でしょ? 王命で覆せるわよ」
ライザは権力で黙らせるタイプなのか?
「ライザ、無理を言っちゃダメだ」
「でも、お兄さま……」
その時、一緒にいたリカルドがぼそっとつぶやいた。
「無理だよ。ユリウス様の執着は半端ないもん」
えっ? 執着? 誰に?
そういえば昨日、不機嫌なまま屋敷に戻り、後で文を書いて謝ろうと思っていたのに、それすらすっかり忘れて、放置したまんまのユリウス様のことを今頃思い出した。
フィリップ殿下は剣の腕も凄いらしく、騎士希望の弟のリカルドは「朝に一緒に鍛錬しませんか?」と誘っていた。
エリザベス王女は明日は貴族街に行きたいと言っている。私は明日は特に予定がなかったのでおふたりと一緒に貴族街に行く約束をした。
「ヴィオレッタ様、お姉さまと呼んでもよろしくて?」
えっ? 王女にお姉さまって呼ばれるの?
お父さまはニコニコ笑っている。
「従姉妹なんだからいいんじゃないか? 年はヴィオの方が上なんだし」
「でもエリザベス様は王女殿下ではありませんか。私は伯爵家の人間。身分が違いますわ」
フィリップ殿下が難しい顔をしている。
「確かにライザは王女だし、私は王子だけれど、他国のことだ。この国の者ではない。それに今回はただ叔父上のところに遊びに来ているんだ。ヴィオレッタ嬢やリカルド殿とは従兄弟だし、もっとフランクにしてほしい」
「そうよ。お姉さま。私の事はライザと呼んでね」
可愛い。
「私のことはフィルと呼んで欲しい」
「では、私のことはリックと呼んで下さい。フィル兄様、ライザ姉様とお呼びしてもいいですか?」
社交的で人懐っこいリカルドはすぐにそんなことを言う。あれは絶対天性の人たらしだわ。
「きゃ~、嬉しい。私が姉様なんて。お姉さまと弟ができたわ」
エリザベス王女殿下……じゃなかった、ライザはきゃっきゃと喜んでいる。可愛いなぁ。
「それでは、私のことはヴィオとお呼び下さいませ。フィル様、ライザ様」
「もう、お姉さま~、ライザでよろしくてよ。様はいらないわ」
「私もフィルでいい、ヴィオとは同じ年だしね」
この王家の兄妹はなかなかの人たらしだわ。まぁ、従兄弟なんだし、いいか。
私たちはなんとなく仲良くなった。
次の日、ふたりと一緒に貴族街に出かけることになった。
ふたりにはもちろん侍女やら護衛やら影もついているのて心配はいらない。
なにより、今の我が国は危険分子が一掃されたばかりで安全だ。
私はライザとお揃いのドレスやアクセサリーを買ったり、リカルドはフィルと文房具や剣を見たり、今流行っているスイーツを食べたりして楽しんだ。
私は同じくらいの年の友達がクリス様しかいなかったので、やっぱり同世代っていいなぁと思った。
「ヴィオお姉さまがお兄さまの妃になってくれたらいいのになぁ」
突然ライザが怖い事を言う。
「王子妃なんて無理だわ。それに私には婚約者がいるし」
「大丈夫。お姉さまはちゃんと王子妃教育も済ませているんだし、王子妃になれるわ。婚約者も政略でしょ? 王命で覆せるわよ」
ライザは権力で黙らせるタイプなのか?
「ライザ、無理を言っちゃダメだ」
「でも、お兄さま……」
その時、一緒にいたリカルドがぼそっとつぶやいた。
「無理だよ。ユリウス様の執着は半端ないもん」
えっ? 執着? 誰に?
そういえば昨日、不機嫌なまま屋敷に戻り、後で文を書いて謝ろうと思っていたのに、それすらすっかり忘れて、放置したまんまのユリウス様のことを今頃思い出した。
あなたにおすすめの小説
死ぬまでに叶えたい十の願い
木風
恋愛
「あなたを妻として、愛することはない。おそらく、生涯抱くこともないだろう」
三年間の白い結婚——捨て置かれた王太子妃エリアーナに、側妃が『死の呪い』をかけ余命一年を宣告する。
離縁を願うも拒否され、代わりに「死ぬまでに十の願いを叶えて」と契約する——
二人きりの外出、星空、海…ささやかな願いが王太子の心をほどいていく。
不実なあなたに感謝を
黒木メイ
恋愛
王太子妃であるベアトリーチェと踊るのは最初のダンスのみ。落ち人のアンナとは望まれるまま何度も踊るのに。王太子であるマルコが誰に好意を寄せているかははたから見れば一目瞭然だ。けれど、マルコが心から愛しているのはベアトリーチェだけだった。そのことに気づいていながらも受け入れられないベアトリーチェ。そんな時、マルコとアンナがとうとう一線を越えたことを知る。――――不実なあなたを恨んだ回数は数知れず。けれど、今では感謝すらしている。愚かなあなたのおかげで『幸せ』を取り戻すことができたのだから。
※異世界転移をしている登場人物がいますが主人公ではないためタグを外しています。
※曖昧設定。
※一旦完結。
※性描写は匂わせ程度。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載予定。
親切なミザリー
みるみる
恋愛
第一王子アポロの婚約者ミザリーは、「親切なミザリー」としてまわりから慕われていました。
ところが、子爵家令嬢のアリスと偶然出会ってしまったアポロはアリスを好きになってしまい、ミザリーを蔑ろにするようになりました。アポロだけでなく、アポロのまわりの友人達もアリスを慕うようになりました。
ミザリーはアリスに嫉妬し、様々な嫌がらせをアリスにする様になりました。
こうしてミザリーは、いつしか親切なミザリーから悪女ミザリーへと変貌したのでした。
‥ですが、ミザリーの突然の死後、何故か再びミザリーの評価は上がり、「親切なミザリー」として人々に慕われるようになり、ミザリーが死後海に投げ落とされたという崖の上には沢山の花が、毎日絶やされる事なく人々により捧げられ続けるのでした。
※不定期更新です。
【完結】真実の愛とやらに目覚めてしまった王太子のその後
綾森れん
恋愛
レオノーラ・ドゥランテ侯爵令嬢は夜会にて婚約者の王太子から、
「真実の愛に目覚めた」
と衝撃の告白をされる。
王太子の愛のお相手は男爵令嬢パミーナ。
婚約は破棄され、レオノーラは王太子の弟である公爵との婚約が決まる。
一方、今まで男爵令嬢としての教育しか受けていなかったパミーナには急遽、王妃教育がほどこされるが全く進まない。
文句ばかり言うわがままなパミーナに、王宮の人々は愛想を尽かす。
そんな中「真実の愛」で結ばれた王太子だけが愛する妃パミーナの面倒を見るが、それは不幸の始まりだった。
周囲の忠告を聞かず「真実の愛」とやらを貫いた王太子の末路とは?
【完結】私の事は気にせずに、そのままイチャイチャお続け下さいませ ~私も婚約解消を目指して頑張りますから~
山葵
恋愛
ガルス侯爵家の令嬢である わたくしミモルザには、婚約者がいる。
この国の宰相である父を持つ、リブルート侯爵家嫡男レイライン様。
父同様、優秀…と期待されたが、顔は良いが頭はイマイチだった。
顔が良いから、女性にモテる。
わたくしはと言えば、頭は、まぁ優秀な方になるけれど、顔は中の上位!?
自分に釣り合わないと思っているレイラインは、ミモルザの見ているのを知っていて今日も美しい顔の令嬢とイチャイチャする。
*沢山の方に読んで頂き、ありがとうございます。m(_ _)m
【完結】旦那は堂々と不倫行為をするようになったのですが離婚もさせてくれないので、王子とお父様を味方につけました
よどら文鳥
恋愛
ルーンブレイス国の国家予算に匹敵するほどの資産を持つハイマーネ家のソフィア令嬢は、サーヴィン=アウトロ男爵と恋愛結婚をした。
ソフィアは幸せな人生を送っていけると思っていたのだが、とある日サーヴィンの不倫行為が発覚した。それも一度や二度ではなかった。
ソフィアの気持ちは既に冷めていたため離婚を切り出すも、サーヴィンは立場を理由に認めようとしない。
更にサーヴィンは第二夫妻候補としてラランカという愛人を連れてくる。
再度離婚を申し立てようとするが、ソフィアの財閥と金だけを理由にして一向に離婚を認めようとしなかった。
ソフィアは家から飛び出しピンチになるが、救世主が現れる。
後に全ての成り行きを話し、ロミオ=ルーンブレイス第一王子を味方につけ、更にソフィアの父をも味方につけた。
ソフィアが想定していなかったほどの制裁が始まる。
やっぱりあなたは無理でした
あや乃
恋愛
愛する婚約者とその恋人に嵌められ、断罪された挙句惨めに捨てられた侯爵令嬢フローリア・コーラル。
修道院に向かう途中で不遇の死を遂げた彼女は願った、もう一度人生をやり直したいと―― 目覚めた時彼女の時間は半年前に巻き戻っていた。
今度こそ第一王子ジュリアンの心を取り戻し「愛する人から愛される」というささやかな願いを叶えたいと奮闘するフローリアだが、半年後フローリアが断罪されたあの日が再び訪れてしまう。
同じ光景、同じ台詞、何もかもが同じ……でもたった一つだけ違っていることがあって!?
※「小説家になろう」さまにも掲載中
【完結】仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──