王命で冷徹非情と言われる英雄に嫁いだけれど、何だか違うようです
男女の恋情はなくとも、互いに思い合い穏やかに情愛を育める相手と結婚したい――
そんなささやかな願い虚しく、王命により冷徹非情と言われる救国の英雄・エーヴァウトに嫁ぐことになった公爵令嬢・ユリアナ。
婚儀の日まで一度も顔を合わせることなく、婚儀の最中も始終不機嫌そうなエーヴァウトと、会話も無く迎えた初夜。
「この匂いは」
「あ、あの、香油を少し……お気に召しませんでしたか……」
「いや、ユリアナ嬢らしい、爽やかながら甘さを含んだ――良い香りだ」
(か、嗅がれて……!?)
「鼻で、息をするんだ」
「慣れて、いなくて……」
「慣れていたら、相手の男を引き裂いてやるところだ」
「え……」
嫁いだ英雄様は、何だか思っていたのと大分違うようで――?
そんなささやかな願い虚しく、王命により冷徹非情と言われる救国の英雄・エーヴァウトに嫁ぐことになった公爵令嬢・ユリアナ。
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「この匂いは」
「あ、あの、香油を少し……お気に召しませんでしたか……」
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(か、嗅がれて……!?)
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