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Ⅲ 人殺しの竜人皇子と孤独な竜人貴族の絆愛
キリヤの罪
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<キリヤ・リンの罪>
フラフラと丘の上の桜の木に歩み寄る。昔、兄さんと桜の花びらを、地面に落ちる前にどれだけとれるか勝負した。懐かしい。小さい頃から一緒だった。双子の兄。なんで忘れていたのか。
俺と、血の絆を結んでいたのに。
俺が殺してしまった、兄さん。
兄さん、ごめんなさい。
俺だけ生きていて、ごめんなさい。
「キリヤ、俺がいつも守るから。俺たちはいつも一緒だよ。約束だよ」
太陽のように明るく笑うフェイ。身体が大きく逞しいフェイ。「俺が大きいのは、キリヤを守るためだ」と毎日言っていた。
小さいころから、血の絆を結ぼうと約束していた。
スキンシップが好きなフェイ。後ろから抱きしめて、耳もとで「大好き、愛している。可愛いキリヤ」とささやく。くすぐったくていつも笑ってしまっていた。両親も、二人がいいなら伴侶になりなさい、と許可していた。
フェイは女の子に人気だったのに、俺でいいのか疑問だった。俺はフェイが嫌いじゃないし、これまで一緒に楽しく過ごしていたから、この先ずっと一緒でも別にいいか、と思っていた。
十三歳のころには寄りかかると俺の頭がフェイの顎でがっちりホールドされてしまう体格差だった。なんだか、しっくりして安心もする。そして、いつも幸せそうに笑顔になるフェイを見たら、それで満足だった。
竜体で飛行するのは楽しかった。俺の二倍サイズのオレンジの目立つフェイとじゃれ合いながら飛ぶ。オレンジの巨大な竜と黒い竜。目立つ二人だと笑われた。フェイは優雅に飛ぶ。まっすぐに堂々と。俺は、そんなフェイをからかいたくて、周囲をちょこまか飛ぶ。急に腹部に接近したり、周囲をぐるっと回ってみたり。驚かせても、絶対にぐらつかないフェイの上手な飛行。前を見ながら、目線だけこちらを見ている。力の差が明白で、俺が幼いことをしていて、ちょっぴり恥ずかしかった。晴れた空が気持ちよかった。
こんな毎日が続くなら、これも幸せだと思っていた。
十六歳の誕生日。フェイが指を少し切って、俺に差し出してきた。じっと俺を見るフェイ。「愛している。誰かにキリヤをとられたくない」
「成人まで待てって言われてたじゃん。いいのかなぁ」
「キリヤは俺が嫌か?」
「嫌いなわけないよ。双子の兄弟だよ?」
ふふふ、と笑う。フェイは黙って血の滴る指を俺に向ける。仕方ないか。指をぱくりとくわえる。途端に全身をゾクリと震えが駆け抜ける。
「……ナニ、これ?」
全身の毛穴が開いたままだ。ブルリと身震いする。
「痛いっ」
フェイが俺の指を少しナイフで切る。びっくりしている間に、フェイが俺の指を舐める。
「これで血の絆ができた。もうキリヤは俺のだよ。伴侶なんだ。本当に一生一緒なんだ」
顔を赤らめて俺を抱きしめながらフェイが言う。泣いている。
「うん。分かったよ、フェイ。痛いよ~~」
ギュウギュウ抱きしめるから、ちょっと苦しい。笑っていると、すっと力が弱まる。解放された。フェイを見上げると、頬をなでられ、そのままキスされた。びっくりして、フェイの胸を押し返す。すぐに唇を離す。
「なに?」
「伴侶なんだ。毎日だってキスしていいんだ」
「え? キスをするの? そんなの変だよ。兄弟だよ? いつもと同じでいいじゃん」
笑って答えると、微妙な顔のフェイ。
「もう寝ようよ」
血の絆、こんな簡単なのだと思った。
次の日に両親にフェイが報告した。二人して勝手をして、とたっぷり怒られた。俺はイタズラがばれた時のように、「ごめんなさい」と謝っておいた。フェイは「悪いことはしていない。本当にキリヤを愛しているんだ」と両親に張り合っていて、驚いてしまった。
そのあと、両親から「キリヤ、よく考えたの? 良かったの?」と何度か聞かれたが、「別にいいよ」と答えた。兄弟だしね。そこからは、また変わらない毎日。いや、フェイが過保護になったのは変わった事だった。
十七歳。このころには、フェイは毎日キスをしたがった。軽いキスなら良いよ、と言ってから毎日。時々舌を入れようとするけれど、それはちょっと嫌だ。笑ってごまかして離れると悲しい顔のフェイ。毎日の好きだよ、愛しているよ、の言葉がだんだん心に重くのしかかる。前ほど笑顔で好きと言わないフェイ。思い詰めているような顔。なんで上手くいかないのだろう。ずっと一緒なら、ずっとこのまま楽しいと思ったのに。
そして、あの日を迎えた。幼いころからベッドは別々に寝ていたフェイが、今日は一緒に寝ようと言ってきた。いいよ、と答えるとお風呂も一緒に入ろう、と言われた。小さいころみたいだね、と笑って一緒に入った。もしかしたらギクシャクしていた日々が改善するかも、と嬉しくなった。湯船につかって小さいころの思い出を話して、フェイも頬を染めて笑っていて、また元通りになると心が躍った。ちょっとのぼせて支えてもらいながら歩いて部屋に行き、冷たい桃の果実水を飲んで、フェイに寄りかかって笑った。フェイの見下ろしてくる笑顔にホカホカした。良かった。これでいつもの毎日になる。そう思っていたのに。
一緒にベッドに潜り込んだ。身体の大きなフェイ。腕の中におさまってみる。ふふ、と笑うと、急にキスされた。ベッドに縫い留められて、逃げられない。上から怖い顔で見ているフェイ。何となく感じる寒気のような恐怖に全身が震えた。身体は押さえつけられて動かない。
「ねぇ、やめて」
声が震えてしまう。
「キリヤ。俺は待った。兄弟じゃない。伴侶なんだ。どうして分からないんだ!」
どこから出したのか、紐で手首を縛られる。自由がなくなり恐怖が増す。足でフェイを押し返そうとするが、少しもびくともしない。
「フェイ、怖い。怖い!」
泣きながら、訴えた。フェイは無言で俺を見る。
何が起きているのか、理解できない。頭が追い付かない。フェイを見たくない。逃げたい。身体を貫かれる感覚に膝がガクガク笑う。全身を切り裂く痛みに喉で悲鳴が上がる。苦しさに意識が保てない。そのまま、闇におちた。
朝、フェイの腕の中で目覚めた。穏やかな笑みで「おはよう」と声をかけられる。顔はフェイなのに、俺の知っているフェイじゃないと思ってしまう。嫌悪感が走る。
「俺たちは、本当に伴侶になったんだよ」
俺の髪を触りながら語るフェイを見上げた。俺、すごく苦しかったけど、気持ち悪くて嫌だったけど、なんでフェイは満足顔なの? 聞きたいのに、聞くことができない。
「ねぇ、キリヤ。これから、毎日でもいい。たくさん愛し合おう。身体を繋げて分かりあうこともある。沢山すれば、すごく気持ちよくなるよ。俺たちは、血の絆で結ばれているから」
幸せそうに語るフェイ。毎日? あれを毎日するの? あんなの、二度とごめんだ。身体が、震える。心が冷える。
「ゥうっ……ぅ……」
涙がこぼれる。こんなの嫌だ。俺、また兄弟で笑い合えれば良いって思ったんだ。フェイの太陽みたいな笑顔があれば良かったのに。あんな怖い顔はいらない。言葉に出来なくて嗚咽しか出てこない。
「風呂に行こう」
起き上がって服を探すフェイ。
机の上からペーパーナイフを手に取った。後ろからフェイを刺そうとした。その時にできる精一杯の俺の抵抗だった。でも足腰がふらつく。すぐに気づいたフェイがよけて二人で転がった。
その時、グサリと確かにナイフが刺さった。
「ぐうっ」
呻き声。
フェイ、確かに俺はフェイが大切だったんだ。なのに、どうしてこうなった? 強烈な血の匂いに気が遠くなる。フェイが重い。どいてくれない。苦しい、そう思いながら意識を手放した。
フラフラと丘の上の桜の木に歩み寄る。昔、兄さんと桜の花びらを、地面に落ちる前にどれだけとれるか勝負した。懐かしい。小さい頃から一緒だった。双子の兄。なんで忘れていたのか。
俺と、血の絆を結んでいたのに。
俺が殺してしまった、兄さん。
兄さん、ごめんなさい。
俺だけ生きていて、ごめんなさい。
「キリヤ、俺がいつも守るから。俺たちはいつも一緒だよ。約束だよ」
太陽のように明るく笑うフェイ。身体が大きく逞しいフェイ。「俺が大きいのは、キリヤを守るためだ」と毎日言っていた。
小さいころから、血の絆を結ぼうと約束していた。
スキンシップが好きなフェイ。後ろから抱きしめて、耳もとで「大好き、愛している。可愛いキリヤ」とささやく。くすぐったくていつも笑ってしまっていた。両親も、二人がいいなら伴侶になりなさい、と許可していた。
フェイは女の子に人気だったのに、俺でいいのか疑問だった。俺はフェイが嫌いじゃないし、これまで一緒に楽しく過ごしていたから、この先ずっと一緒でも別にいいか、と思っていた。
十三歳のころには寄りかかると俺の頭がフェイの顎でがっちりホールドされてしまう体格差だった。なんだか、しっくりして安心もする。そして、いつも幸せそうに笑顔になるフェイを見たら、それで満足だった。
竜体で飛行するのは楽しかった。俺の二倍サイズのオレンジの目立つフェイとじゃれ合いながら飛ぶ。オレンジの巨大な竜と黒い竜。目立つ二人だと笑われた。フェイは優雅に飛ぶ。まっすぐに堂々と。俺は、そんなフェイをからかいたくて、周囲をちょこまか飛ぶ。急に腹部に接近したり、周囲をぐるっと回ってみたり。驚かせても、絶対にぐらつかないフェイの上手な飛行。前を見ながら、目線だけこちらを見ている。力の差が明白で、俺が幼いことをしていて、ちょっぴり恥ずかしかった。晴れた空が気持ちよかった。
こんな毎日が続くなら、これも幸せだと思っていた。
十六歳の誕生日。フェイが指を少し切って、俺に差し出してきた。じっと俺を見るフェイ。「愛している。誰かにキリヤをとられたくない」
「成人まで待てって言われてたじゃん。いいのかなぁ」
「キリヤは俺が嫌か?」
「嫌いなわけないよ。双子の兄弟だよ?」
ふふふ、と笑う。フェイは黙って血の滴る指を俺に向ける。仕方ないか。指をぱくりとくわえる。途端に全身をゾクリと震えが駆け抜ける。
「……ナニ、これ?」
全身の毛穴が開いたままだ。ブルリと身震いする。
「痛いっ」
フェイが俺の指を少しナイフで切る。びっくりしている間に、フェイが俺の指を舐める。
「これで血の絆ができた。もうキリヤは俺のだよ。伴侶なんだ。本当に一生一緒なんだ」
顔を赤らめて俺を抱きしめながらフェイが言う。泣いている。
「うん。分かったよ、フェイ。痛いよ~~」
ギュウギュウ抱きしめるから、ちょっと苦しい。笑っていると、すっと力が弱まる。解放された。フェイを見上げると、頬をなでられ、そのままキスされた。びっくりして、フェイの胸を押し返す。すぐに唇を離す。
「なに?」
「伴侶なんだ。毎日だってキスしていいんだ」
「え? キスをするの? そんなの変だよ。兄弟だよ? いつもと同じでいいじゃん」
笑って答えると、微妙な顔のフェイ。
「もう寝ようよ」
血の絆、こんな簡単なのだと思った。
次の日に両親にフェイが報告した。二人して勝手をして、とたっぷり怒られた。俺はイタズラがばれた時のように、「ごめんなさい」と謝っておいた。フェイは「悪いことはしていない。本当にキリヤを愛しているんだ」と両親に張り合っていて、驚いてしまった。
そのあと、両親から「キリヤ、よく考えたの? 良かったの?」と何度か聞かれたが、「別にいいよ」と答えた。兄弟だしね。そこからは、また変わらない毎日。いや、フェイが過保護になったのは変わった事だった。
十七歳。このころには、フェイは毎日キスをしたがった。軽いキスなら良いよ、と言ってから毎日。時々舌を入れようとするけれど、それはちょっと嫌だ。笑ってごまかして離れると悲しい顔のフェイ。毎日の好きだよ、愛しているよ、の言葉がだんだん心に重くのしかかる。前ほど笑顔で好きと言わないフェイ。思い詰めているような顔。なんで上手くいかないのだろう。ずっと一緒なら、ずっとこのまま楽しいと思ったのに。
そして、あの日を迎えた。幼いころからベッドは別々に寝ていたフェイが、今日は一緒に寝ようと言ってきた。いいよ、と答えるとお風呂も一緒に入ろう、と言われた。小さいころみたいだね、と笑って一緒に入った。もしかしたらギクシャクしていた日々が改善するかも、と嬉しくなった。湯船につかって小さいころの思い出を話して、フェイも頬を染めて笑っていて、また元通りになると心が躍った。ちょっとのぼせて支えてもらいながら歩いて部屋に行き、冷たい桃の果実水を飲んで、フェイに寄りかかって笑った。フェイの見下ろしてくる笑顔にホカホカした。良かった。これでいつもの毎日になる。そう思っていたのに。
一緒にベッドに潜り込んだ。身体の大きなフェイ。腕の中におさまってみる。ふふ、と笑うと、急にキスされた。ベッドに縫い留められて、逃げられない。上から怖い顔で見ているフェイ。何となく感じる寒気のような恐怖に全身が震えた。身体は押さえつけられて動かない。
「ねぇ、やめて」
声が震えてしまう。
「キリヤ。俺は待った。兄弟じゃない。伴侶なんだ。どうして分からないんだ!」
どこから出したのか、紐で手首を縛られる。自由がなくなり恐怖が増す。足でフェイを押し返そうとするが、少しもびくともしない。
「フェイ、怖い。怖い!」
泣きながら、訴えた。フェイは無言で俺を見る。
何が起きているのか、理解できない。頭が追い付かない。フェイを見たくない。逃げたい。身体を貫かれる感覚に膝がガクガク笑う。全身を切り裂く痛みに喉で悲鳴が上がる。苦しさに意識が保てない。そのまま、闇におちた。
朝、フェイの腕の中で目覚めた。穏やかな笑みで「おはよう」と声をかけられる。顔はフェイなのに、俺の知っているフェイじゃないと思ってしまう。嫌悪感が走る。
「俺たちは、本当に伴侶になったんだよ」
俺の髪を触りながら語るフェイを見上げた。俺、すごく苦しかったけど、気持ち悪くて嫌だったけど、なんでフェイは満足顔なの? 聞きたいのに、聞くことができない。
「ねぇ、キリヤ。これから、毎日でもいい。たくさん愛し合おう。身体を繋げて分かりあうこともある。沢山すれば、すごく気持ちよくなるよ。俺たちは、血の絆で結ばれているから」
幸せそうに語るフェイ。毎日? あれを毎日するの? あんなの、二度とごめんだ。身体が、震える。心が冷える。
「ゥうっ……ぅ……」
涙がこぼれる。こんなの嫌だ。俺、また兄弟で笑い合えれば良いって思ったんだ。フェイの太陽みたいな笑顔があれば良かったのに。あんな怖い顔はいらない。言葉に出来なくて嗚咽しか出てこない。
「風呂に行こう」
起き上がって服を探すフェイ。
机の上からペーパーナイフを手に取った。後ろからフェイを刺そうとした。その時にできる精一杯の俺の抵抗だった。でも足腰がふらつく。すぐに気づいたフェイがよけて二人で転がった。
その時、グサリと確かにナイフが刺さった。
「ぐうっ」
呻き声。
フェイ、確かに俺はフェイが大切だったんだ。なのに、どうしてこうなった? 強烈な血の匂いに気が遠くなる。フェイが重い。どいてくれない。苦しい、そう思いながら意識を手放した。
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いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
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本当にありがたく思います。
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