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再びの異世界、シャーシード国
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しおりを挟む今日も無事に仕事を終えた。
側近たちが退勤した執務室内で、こっそりとお一人様プレイをするのが、最近の日課だ。
お披露目会の頃には、まだトイレでシていたのだけれど、いつだが私に用事のあった者が、私を探して捜索隊を結成してしまったため、執務室から居住区までの間に寄り道ができなくなった。
まぁ、この国の人間ならば、わずかにでも流れる魔力で気配を察知することができるから、残業を装うことは簡単だった。
その日は、最近エッチの『エ』くらいまでしか許してくれなくなったシノダに口淫されている妄想をしていた。
『あっ……そんなに激しくしゃぶらないで……私がシたいのに……あんっ』
執務机の下では、前を寛げ尖りを出した状態で、少しキツめに扱く私の右手により、激しいほどに蹂躪されていた。
『ぁああっ…出る!出すぞ!飲み込め!!
んんん、ああああーーーー!』
興奮しすぎて、ついいつもより大きな声で叫んでしまったけれど、そこも含めて気持ち良かった。
私は浄化の魔法をかけると、居住区へ帰宅した。
出迎えたシノダは少し顔色が悪く、出迎えのハグと私からのキスもないまま、就寝してしまった。
育児疲れじゃないだろうか。
翌朝は、シノダが心配なので朝は起こさずに出勤した。
たまに侍従に様子を見に行って貰いながら、
「先程、お子様方と庭園を散歩されました。」
「王子様方はお代わりをせがむほどモリモリと粥を3杯召し上がり、王女様もマイペースで召し上がられていらっしゃいました。」
「王太子妃殿下がお話を読まれるうちに眠くなられたようで……」
報告にはシノダの体調についてのものはないので、大丈夫そうだとホッとしていた。
昼食後、昼休みの終わりかけの時間のこと。
前国王の時代の最後の最後にこちらへ寝返った元大臣がやってきた。
現国王と王妃である私の両親には付け入る隙きがないので、たまに私のところにやって来ては嫌味や両親の愚痴を、当たり散らしにやって来るのだ。
日本で過ごした時代の校長に少し雰囲気が似ているので、私はいつも話半分ならぬ四分一にして、ふんふんと相槌を打ってやれば、満足したのか帰って行く。そんな流れだ。
だが、今日の要件は私自身にあった。
この国に暫く生まれなかった女児だが、この度、シノダの胎内で育ったのは、紛れもなく王女だった。
『いいですか、王太子殿下! これまで女はこの国には存在しなかった。生まれもしなかったんだ。
ですから即刻、この国から排除すべきだ。たとえ貴方のお子でもね!!
どうかご決断なされよ。異世界からとか言う訳のわからないメスごと離縁し、ワシのところの3男を後継としては………………』
普段は四分一でも、今日のコイツの話だけはどうしても聞き流すことができなかった。
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