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第一部 第一章
35話
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エルクが放った龍槍炎弾の爆発による爆風によってドンナが置いていったレーザー砲は吹き飛び動作を停止し、レーザ砲が止んだ。
レーザー砲が停止したのを確認したエルクとルリは万里の城壁の後ろから出て、ドンナが置いていったレーザー砲を無限収納に回収すると、入り口の近くで倒れているエンプレスキラーアントへと近づいて行った。
「おい、まだ生きているか。生きていたら返事をしてくれ。返事が無理なのなら体のどこか動かせるところを動かしてくれ」
エルクがエンプレスキラーアントにそう言うと、少ししてエンプレスキラーアントが途切れ途切れに話しかけて来た。
『うっ、まだ、辛うじて、生きて、いますが、余り、長く、は、あり、ません。せ、せめて、わ、私の、こ、子ども、だけ、でも、た、助けて、くれませんか』
エンプレスキラーアントはそう言うと顔を無理矢理、自分の後方へと向けた。
すると、エンプレスキラーアントの後ろから小さなキラーアントが体を小刻みに震わせながら自分より少し小さい卵を抱えて現れた。
『こ、この子と、その卵、が、私の、子どもです。どうか、お願いします』
エンプレスキラーアントはそう言うと気を失ってしまった。
エルクは取り敢えず、気を失ってしまったエンプレスキラーアントに向けて仙術をかけることにした。
「ルリ、俺は、このエンプレスキラーアントを助けようと思うんだけど、お前は、どう思う」
「そうね。良いんじゃないかしら。今回の事件は彼女たちは被害者見たいだし。それにこの子たちもとても可愛いしね。私、この子たちとこのエンプレスキラーアントには不思議と嫌悪感を抱かないのよね。何故かしら」
「そうか、それは良かったよ。よし、それじゃあ、そう言う事だから、今から君のお母さんを助けさせてもらうよ」
エルクはエンプレスキラーアントの子どもにそう言うと仙術の準備を始めた。
「よし、仙気の量はこの位で良いだろう。仙術、天の型、聖女の加護、発動」
エルクは死んでいなければ全ての傷、病気を完全に回復させてしまう奇跡の様な仙術を使用して瀕死の状態のエンプレスキラーアントを一瞬で全快にしてしまった。
「君、お母さんは助かったよ。あと少ししたら目を覚ますと思うから、それまで少し待っていようか」
エルクが小さなキラーアントにそう言うと小さなキラーアントは何を思ったのか卵を抱えたままヨチヨチとエルクの傍まで来るとそっと腰を下ろして寛ぎ始めた。
「ふふ、エルク、あなた、この子に懐かれたわね。良かったじゃない」
「そうだな」
そして、エルクは、その小さなキラーアントの背中を撫でながら、エンプレスキラーアントが目を覚ますのを待った。
そして、数分後、エンプレスキラーアントはゆっくりと目を覚ました。
レーザー砲が停止したのを確認したエルクとルリは万里の城壁の後ろから出て、ドンナが置いていったレーザー砲を無限収納に回収すると、入り口の近くで倒れているエンプレスキラーアントへと近づいて行った。
「おい、まだ生きているか。生きていたら返事をしてくれ。返事が無理なのなら体のどこか動かせるところを動かしてくれ」
エルクがエンプレスキラーアントにそう言うと、少ししてエンプレスキラーアントが途切れ途切れに話しかけて来た。
『うっ、まだ、辛うじて、生きて、いますが、余り、長く、は、あり、ません。せ、せめて、わ、私の、こ、子ども、だけ、でも、た、助けて、くれませんか』
エンプレスキラーアントはそう言うと顔を無理矢理、自分の後方へと向けた。
すると、エンプレスキラーアントの後ろから小さなキラーアントが体を小刻みに震わせながら自分より少し小さい卵を抱えて現れた。
『こ、この子と、その卵、が、私の、子どもです。どうか、お願いします』
エンプレスキラーアントはそう言うと気を失ってしまった。
エルクは取り敢えず、気を失ってしまったエンプレスキラーアントに向けて仙術をかけることにした。
「ルリ、俺は、このエンプレスキラーアントを助けようと思うんだけど、お前は、どう思う」
「そうね。良いんじゃないかしら。今回の事件は彼女たちは被害者見たいだし。それにこの子たちもとても可愛いしね。私、この子たちとこのエンプレスキラーアントには不思議と嫌悪感を抱かないのよね。何故かしら」
「そうか、それは良かったよ。よし、それじゃあ、そう言う事だから、今から君のお母さんを助けさせてもらうよ」
エルクはエンプレスキラーアントの子どもにそう言うと仙術の準備を始めた。
「よし、仙気の量はこの位で良いだろう。仙術、天の型、聖女の加護、発動」
エルクは死んでいなければ全ての傷、病気を完全に回復させてしまう奇跡の様な仙術を使用して瀕死の状態のエンプレスキラーアントを一瞬で全快にしてしまった。
「君、お母さんは助かったよ。あと少ししたら目を覚ますと思うから、それまで少し待っていようか」
エルクが小さなキラーアントにそう言うと小さなキラーアントは何を思ったのか卵を抱えたままヨチヨチとエルクの傍まで来るとそっと腰を下ろして寛ぎ始めた。
「ふふ、エルク、あなた、この子に懐かれたわね。良かったじゃない」
「そうだな」
そして、エルクは、その小さなキラーアントの背中を撫でながら、エンプレスキラーアントが目を覚ますのを待った。
そして、数分後、エンプレスキラーアントはゆっくりと目を覚ました。
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