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第一部 第一章

43話

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 昼食を終えて城の外に出て来たエルク達は、パネルの前に全員集まっていた。

「よし、お腹も膨れたし、早速、作業を始めるか。先ずは、この城を中心に半径百メートルの位置に城を囲う様に城壁を作ろう。そうだ。ついでだし、城壁の東西南北にそれぞれ巨大な門を作ってその一つをゲートの入り口にしよう。皆、ゲートの入り口はどの門にしようか」

 エルクが皆に聞くと代表してトイニーが答えた。

「そうですね。この後作る畑や水田、牧場何かの位置を決めてからでも良いのではないですか。いえ、寧その方が良いかと存じます」

「ふむ、確かにそうだな。うん。そうしよう。それじゃあ、牧場や畑などをどこに設置するか皆で話し合いながら決めて行こうか」

 その後、皆で話し合って決めた結果、城の東側を全域を全て牧場にし、角を丸くした木材で作った柵で囲み城の東門の近くに牧場でこれから飼育していく動物の乳等を加工するための大き目の加工工房を全て合わせて五万二千ポイント使って生み出した。

 そして、城の西側には数種類の野菜を育てる広大な畑と少し話した所に水田を用意し、稲穂を育てることにした。

 ブロンが言うには稲穂から作られるお米と言うものがとても美味しいので是非、主殿にも食べていただきたいとのことだった。

 次に南側だがそこは今のところ未定である。今後、仲間がまた増えた時に何かやりたい事があった場合の施設の設置場所として残しておくことにしたのだ。

 そして、北川だが、ここは既に川が流れていたので余りいじらずに川の近くの地面をエルク自身のおへそより少し上辺りまで掘り下げてフェリスの土魔法で底と側面をコウティングしてもらい、全ての角を丸くして怪我をしない様にして、川から水を引いて簡易的なプールモドキを作った。

 尚、プールモドキからさほど遠くプールモドキをちゃんと目視できる場所に釣り堀を作った。

「なあ、ルリ、俺の予想だけど、プールモドキは子供たちの遊び場にそして、釣り堀は大人達の休憩スポットになりそうじゃないか」

「そうね。私もこの釣り堀に来て暇つぶしでもしましょうかしら」

「何を言っているんだよ。ルリ、お前もちゃんと仕事をするんだぞ。ちゃんとお前にも出来る仕事を用意してあるからな」

「あら、そうなの。それじゃあ、私も暇つぶしじゃなくて休憩をしにここに立ち寄ることになりそうね。ふふふ」

「何だよ。何か何時もより楽しそうだな」

「あら、そうかしら。まあ、確かに段々この箱庭にいる人数も増えて来て賑やかで、最近楽しいかなって思うことはあるわね」

「そうか。それは俺としても良かったよ」

 エルクとルリはそこで話を終わらせると、牧場の方に集まってどんな動物を揃えるかを議論している皆の元へ向かった。




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