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しますよぉ☆ その言葉に私は大きく溜め息をつくと首を横に振りながら言った。
嫌です。
即答した私だったが、そんなことはお構いなしとばかりに腕を引っ張ると強引に連れて行こうとする彼女に抵抗しながら抗議の声を上げることにした。
離してください。
お断りしま~すぅ☆ そう言いながらますます強く引っ張ってくる彼女の力に負けそうになった私は必死になって踏ん張りながら叫んだ。
離してください! 絶対に嫌だもん! 意地でも離さないと言わんばかりにしがみついて離れないリリィールに対し、このままでは埒が明かないと判断した私は仕方なく従うことにすると渋々ながらもついていくことにした。
そうして到着した場所にあったものを見た瞬間、私は愕然としてしまった。何故ならそこにあったものは鍬ではなく鎌だったからだ。
まさかこんなものを使うつもりなのかと問いかけると満面の笑みと共に頷かれたのを見て目眩を起こしかけた私はその場に倒れ込みそうになるのを必死に堪えつつ反論することに決めた。
いくらなんでも酷すぎますわ! こんなのでは作業できませんわよ!? すると、リリィールはキョトンとした顔で首を傾げていたがすぐに笑顔に戻るとこう言ってきた。
大丈夫ですよぉ、ちゃんと代わりを用意してありますから安心してくださぁい☆ そう言って指差した先にあったのは、巨大なカマキリのような生物の姿であった。それを見た私は思わず悲鳴を上げてしまったのだが、リリィールは気にする様子もなく近付いていくとそのまま抱きつき頬擦りし始めたではないか。あまりの光景に目を疑ってしまったものの現実は変わらないままだったので諦めて見守ることにしたのである。それからしばらくして満足した様子のリリィールが離れるのを待っている間にふと疑問を覚えたことがあったので問いかけてみることにした。あのぉ……あれは何なのでしょうか? そう尋ねると待ってましたと言わんばかりの表情で説明してくれた。
あれですか?あれはですね、キラーマンティスっていう魔物なんですよ。ちなみに雌なので卵を産みますよ? それを聞いた瞬間、全身に鳥肌が立ち冷や汗が流れ落ちる感覚に襲われた私は吐き気すら催してしまっていた。
そんな私を他所に嬉々として語り続けるリリィールだったが聞いている余裕などあるはずもなかった。早くこの場から離れたくて仕方がなかったのだ。しかし、時すでに遅く手遅れとなっていたようで気が付いた時には遅かったようである。いつの間にか背後に回り込まれていたらしく羽交締めされてしまったことで身動きが取れなくなってしまったことで焦りまくっていると耳元で囁かれた言葉に背筋が凍り付くような感覚に襲われてしまったことで恐怖のあまり硬直してしまったことで何も出来なくなっていた。そして次の瞬間には首筋に噛み付かれてしまったことで意識を失ってしまったことで完全に抵抗する気力を失った状態でされるがままの状態になってしまったのである。
意識が戻った頃には既に日が高く昇っておりお昼頃になっているようだったが不思議と空腹感はなくむしろ満腹感が感じられるほどだった。不思議に思って自分の体を確認してみるとあちこちに歯形が付いており血が滲んでいる箇所も見受けられたので痛みも感じており不快感を覚えずにはいられなかったがそれ以上に心地良さの方が勝っていたこともあり気にならなくなってしまっていたようだ。
というのも、どうやら私はリリィールの膝の上に乗せられている状態のようで後ろから抱きしめられるような体勢のまま頭を撫でられているという状況だったのだから当然といえば当
嫌です。
即答した私だったが、そんなことはお構いなしとばかりに腕を引っ張ると強引に連れて行こうとする彼女に抵抗しながら抗議の声を上げることにした。
離してください。
お断りしま~すぅ☆ そう言いながらますます強く引っ張ってくる彼女の力に負けそうになった私は必死になって踏ん張りながら叫んだ。
離してください! 絶対に嫌だもん! 意地でも離さないと言わんばかりにしがみついて離れないリリィールに対し、このままでは埒が明かないと判断した私は仕方なく従うことにすると渋々ながらもついていくことにした。
そうして到着した場所にあったものを見た瞬間、私は愕然としてしまった。何故ならそこにあったものは鍬ではなく鎌だったからだ。
まさかこんなものを使うつもりなのかと問いかけると満面の笑みと共に頷かれたのを見て目眩を起こしかけた私はその場に倒れ込みそうになるのを必死に堪えつつ反論することに決めた。
いくらなんでも酷すぎますわ! こんなのでは作業できませんわよ!? すると、リリィールはキョトンとした顔で首を傾げていたがすぐに笑顔に戻るとこう言ってきた。
大丈夫ですよぉ、ちゃんと代わりを用意してありますから安心してくださぁい☆ そう言って指差した先にあったのは、巨大なカマキリのような生物の姿であった。それを見た私は思わず悲鳴を上げてしまったのだが、リリィールは気にする様子もなく近付いていくとそのまま抱きつき頬擦りし始めたではないか。あまりの光景に目を疑ってしまったものの現実は変わらないままだったので諦めて見守ることにしたのである。それからしばらくして満足した様子のリリィールが離れるのを待っている間にふと疑問を覚えたことがあったので問いかけてみることにした。あのぉ……あれは何なのでしょうか? そう尋ねると待ってましたと言わんばかりの表情で説明してくれた。
あれですか?あれはですね、キラーマンティスっていう魔物なんですよ。ちなみに雌なので卵を産みますよ? それを聞いた瞬間、全身に鳥肌が立ち冷や汗が流れ落ちる感覚に襲われた私は吐き気すら催してしまっていた。
そんな私を他所に嬉々として語り続けるリリィールだったが聞いている余裕などあるはずもなかった。早くこの場から離れたくて仕方がなかったのだ。しかし、時すでに遅く手遅れとなっていたようで気が付いた時には遅かったようである。いつの間にか背後に回り込まれていたらしく羽交締めされてしまったことで身動きが取れなくなってしまったことで焦りまくっていると耳元で囁かれた言葉に背筋が凍り付くような感覚に襲われてしまったことで恐怖のあまり硬直してしまったことで何も出来なくなっていた。そして次の瞬間には首筋に噛み付かれてしまったことで意識を失ってしまったことで完全に抵抗する気力を失った状態でされるがままの状態になってしまったのである。
意識が戻った頃には既に日が高く昇っておりお昼頃になっているようだったが不思議と空腹感はなくむしろ満腹感が感じられるほどだった。不思議に思って自分の体を確認してみるとあちこちに歯形が付いており血が滲んでいる箇所も見受けられたので痛みも感じており不快感を覚えずにはいられなかったがそれ以上に心地良さの方が勝っていたこともあり気にならなくなってしまっていたようだ。
というのも、どうやら私はリリィールの膝の上に乗せられている状態のようで後ろから抱きしめられるような体勢のまま頭を撫でられているという状況だったのだから当然といえば当
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