銀の王子は金の王子の隣で輝く

明樹

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 僕は足先を震わせて声にならない声を出した。
 シーツを掴んで震える僕に、リアムが覆いかぶさってくる。

「あ…あ…」
「フィー、愛してるよ」

 耳元で低く囁く声に、腰の奥がさらに震える。
 リアムはよく「愛してる」と口にする。イヴァルにいた頃は、そんな言葉を言われたことがなかった。だからとても嬉しくて、照れてしまうけど嬉しくて、もっと言ってとねだりたくなる。でも僕がねだらなくても、リアムはほしい時にその言葉をくれる。僕の考えてることがわかってるかのように、望みを叶えてくれる。
 今もほしい言葉をくれて、僕も返したいと声に出すけど、喉奥までもが震えてうまく言えない。

「ぼ…くも…」 
「ん、動くぞ」
「んっ」

 ちゃんと言えなくても、リアムはわかってくれた。笑って僕の鼻にキスをして、軽く腰を揺する。そしてゆっくりと律動を始め、だんだんと早めていく。
 僕はリアムの首にしがみつき口を開けた。すぐに唇が塞がれ口内に熱い舌が伸びてくる。夢中で舌に吸いついていると、胸に刺激を感じて顎を仰け反らせた。

「あっ…!痛い…」
「痛かった?悪い」

 くくっと笑ってリアムが悪い顔をする。
 リアムが僕の乳首を強く引っ張ったのだ。
 僕はぼやける視界で、紫の瞳を見つめた。

「もう…そこ…好きなの?いつもしつこい」
「好きだ。だって赤く膨らんでかわいいだろ」

 それはリアムが頻繁に触るからそうなってるんじゃないと口を尖らせるけど、言葉にはしない。だって本心では、触ってほしいから。男なのに膨らんで変じゃないかなと思うけど、リアムがかわいいと言ってくれるならいいか。
 リアムの頭が下がり、赤い突起を舐めた。舌先で何度も転がし、反対側も同じようにする。
 僕は金色の頭を抱きしめて恥ずかしい声をあげ続ける。

「あっ、あっ…」
「気持ちいい?いい声」
「や…っ」

 リアムはほしい言葉をくれるけど、僕が恥ずかしく思うことも平気で口にする。たぶん隠しごとができない、素直な性格なんだろう。
 口に出すことをためらって、胸の中にため込んでしまう僕とは正反対だ。でもこれからは、僕も思ったことは我慢しないで口に出していきたい。

「きもちいっ…、もっと動いてっ」
「ん、わかった」

 リアムは身体を起こすと、僕の腰を掴み激しく腰を動かし始めた。これ以上は入らないんじゃないかと思うくらい奥を突かれて、僕の思考がままならなくなる。

「ああっ、んぅ!」

 肉がぶつかる音と、濡れたものがこすれる水の音と。もう恥ずかしいと思う余裕もない。
 リアムが僕のモノを握って動かし、腰を強く押しつけた。
 腹の中にリアムの欲がはき出される。
 僕はリアムの腰に足をまきつけて、全てを搾り取るように腰を揺らした。

 

 
 
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