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にじゅうさん

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 何故がドラーゴ様は村の猫ちゃんたちを避難させた。ユバの家族は、ユバとお父様を残して避難していった。

 村の中にはエマ様、ユバとお父様、ラトナとドラーゴ様だけになる。

(どうしたの? ユバも真剣な顔しちゃってるけど……この宝の剣のせい?)

 ドラーゴ様はみんなを守るように前に出きた。

「サローナ、あんたの持ってるその剣は代々勇者が待つ光の剣よ!」

 と、私が手に持つ、装飾の綺麗な剣を指さした。

 はぁ⁉︎

「勇者が持つ光の剣? えっ、これって宝の剣じゃないの? 私の見つけた古い宝の地図に宝箱のマークがついていたわ!」

 アイテムポックスを出して、古い地図を広げた。
 それを見て、みんなはまた息を呑む。

「……あなた、それをどこで見つけたの?」

「え、王城の書庫ですけど……本棚の上に埃が被ったまま置かれていたから。あっ、でも、見つけた時には埃だらけの古びた真っ白な紙だったけど、手に触れた途端に地図が浮かんだの……見つけた人にだけ見える、宝の地図じゃないの?」

「宝の地図ってあんた、それ伝説の勇者装備が眠る所を記す地図よ。その地図も勇者の末裔しか見えないはずなんだけど……やっぱり、勇者なの?」

 私が勇者?
 ユバのお母様が元勇者パーティだといっていたから、勇者はいるのだろうけど。

 勇者装備とか、なに、その、ファンタジー的な展開は……

 あとその洞窟で色々やらかしちゃったけど、証拠も無さそうだし大丈夫よね。

(自分が見つけた秘密基地だと思っていたから、魔法で秘密の部屋を作ったり、プール……ポーションを作るために調合室なんかも作ったわ)

 某海賊服のユバのお父様は、もふもふで短な手を組み。
 
「ドラ、おかしくないか? 洞窟に入ったのなら連絡が来るはずだ」

「そうよね、私も5年前にそんな連絡なかったわ。サローナ、その洞窟でモンスターいた? 戦った?」

 モンスターと戦った?

「いいえ、モンスターも誰もいない普通の洞窟でした」

「普通の洞窟って……もう、訳がわからない」

 みんながこの剣を見て混乱しているわ。
 勝手に持ってきてはダメな代物だったの?

 い、一回だけだけど……うどんが食べたくなって。
 試しに作り、ネタを切る時に包丁として使用したわ。使ったあとは綺麗に掃除したわ、って! 嘘よ……鞘についてる、カピカピの小麦の塊が残ってる⁉︎

 と、取れるかしら? うっ、硬い、ガッチリついてる!
 
「ふー仕方ないわね」

 エマ様に気付かれた⁉︎ と焦ったけど、彼女は城の方角を向いた。

「洞窟の中には監視役に観察虫を放っているの。城で5年前の観察虫の映像を見ましょう」

 5年前の映像⁉︎ が、残ってる。
 それは非常にまずいのですがぁー!
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