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4.開始
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ゲームの中で何度も見た制服を着て学園へ向かう。寮も存在するが家から通える生徒は家から通う。家の方が生活が楽だからだ。
ミレイも家から通える所に学園があるのだが通う馬車代も無い男爵令嬢。ゲームの中の展開とおなじ寮生活を送ることになった。
寮から通っているという設定だが寮のシーンは1度もなかったしどんな寮なのかをワクワクして入学式に向かう。
入学式はゲームの始まりシーン。この段階でもう誰を攻略するのか決めているシーンなのだがミレイにとって現実であるこの世界に選ぶ画面など存在する訳もなく誰が攻略対象なのかはこの入学式でわかる。
この世界は乙女ゲームの世界。確かにゲームでは主人公は影で描かれる。でもミレイは茶色の髪に茶色の目。髪も長くなければ極々普通の日本人で本当に物語がゲーム通り進んでしまうのかも見極める大切な入学式。
推しとの学園生活!とワクワクしているもののそれ以上に緊張していたミレイ。
攻略対象者によって始まり方は違う。すべて入学式に起こることだが最初の画面から異なるもの。
一番可能性がある攻略対象者はもちろん皇太子ルート。皇太子ルートは誰もが最初にやるであろう一般的なもの。この乙女ゲームの一番の売りは終わり方がたくさんあるということ。結ばれるエンドはもちろんのこと結ばれなかったり周りの反応が違ったりと様々なエンドが存在する。だからこそマリアが幸せになる終わり方を探し皇太子ルートばかりしていた。
その皇太子の始まり方は入学式の会場に向かう途中、主人公が段差に躓きそれを助けてもらう所から始まる。それをきっかけに顔を覚えられ同じクラスになったときに「あの時のっ!」からどんどん距離が縮まる。
皇太子の名前はアスカルド・カラリ・ドラリル。次期国王になるアスカルドをカタツムリみたいだと思っていたのは内緒だが、ビジュはいい。金髪の髪に青い目。紳士だし王子様って感じで第一印象はよかったのに主人公と見せびらかしてイチャイチャしだしたころからは嫌いになっていった。
そんなマリア様を見るために皇太子ルートをしていただけであり実際に推しを追い詰める皇太子ルートは嫌だ!と躓かないように足元を見ながら歩いていると急に足元が暗くなり誰かにぶつかった。
その反動でこけそうになるが誰かが支えてくれる。「ありがとうございます…。」と顔をあげるとそこには皇太子がいた。「あっ、終わったこいつのルートだ」と絶望するもこの国の皇太子。ゲームみたいに物語が進んでいくわけではない。話す言葉は自分で考え無礼の無いように振舞わらないといけない。
制服のスカートを少し上げ挨拶をする。
「アスカルド・カラリ・ドラリル皇太子殿下にご挨拶を申し上げます。先ほどのご無礼をお許しください。」
「立ち止まっていたのは僕の方さ。"同じクラス"になるんだ。そうかしこまらないでくれ。また後で会おう。」
"同じクラス"確かにマリアも含め3人は同じクラスになる。それが当たり前でゲームが進んでいたがこの段階でクラスって知らされていたっけ。まぁ皇太子だし知ってたりするのかとあまり考えなかった。躓いていないのに接点が出来てしまった事や同じクラスと言った違和感などに気づけていたらあんな恐怖は経験しなかったのかもしれない。それは結果論でありこの時のミレイはマリアの事で頭がいっぱいだったから仕方がないのもまた事実。
多少の違いはあったがゲームで断片的に見ていた風景を長時間みるとはゲームしていた頃のミレイは夢にも思わなかった。断片的なシーンを繋げていくように入学式が終わった。
ミレイも家から通える所に学園があるのだが通う馬車代も無い男爵令嬢。ゲームの中の展開とおなじ寮生活を送ることになった。
寮から通っているという設定だが寮のシーンは1度もなかったしどんな寮なのかをワクワクして入学式に向かう。
入学式はゲームの始まりシーン。この段階でもう誰を攻略するのか決めているシーンなのだがミレイにとって現実であるこの世界に選ぶ画面など存在する訳もなく誰が攻略対象なのかはこの入学式でわかる。
この世界は乙女ゲームの世界。確かにゲームでは主人公は影で描かれる。でもミレイは茶色の髪に茶色の目。髪も長くなければ極々普通の日本人で本当に物語がゲーム通り進んでしまうのかも見極める大切な入学式。
推しとの学園生活!とワクワクしているもののそれ以上に緊張していたミレイ。
攻略対象者によって始まり方は違う。すべて入学式に起こることだが最初の画面から異なるもの。
一番可能性がある攻略対象者はもちろん皇太子ルート。皇太子ルートは誰もが最初にやるであろう一般的なもの。この乙女ゲームの一番の売りは終わり方がたくさんあるということ。結ばれるエンドはもちろんのこと結ばれなかったり周りの反応が違ったりと様々なエンドが存在する。だからこそマリアが幸せになる終わり方を探し皇太子ルートばかりしていた。
その皇太子の始まり方は入学式の会場に向かう途中、主人公が段差に躓きそれを助けてもらう所から始まる。それをきっかけに顔を覚えられ同じクラスになったときに「あの時のっ!」からどんどん距離が縮まる。
皇太子の名前はアスカルド・カラリ・ドラリル。次期国王になるアスカルドをカタツムリみたいだと思っていたのは内緒だが、ビジュはいい。金髪の髪に青い目。紳士だし王子様って感じで第一印象はよかったのに主人公と見せびらかしてイチャイチャしだしたころからは嫌いになっていった。
そんなマリア様を見るために皇太子ルートをしていただけであり実際に推しを追い詰める皇太子ルートは嫌だ!と躓かないように足元を見ながら歩いていると急に足元が暗くなり誰かにぶつかった。
その反動でこけそうになるが誰かが支えてくれる。「ありがとうございます…。」と顔をあげるとそこには皇太子がいた。「あっ、終わったこいつのルートだ」と絶望するもこの国の皇太子。ゲームみたいに物語が進んでいくわけではない。話す言葉は自分で考え無礼の無いように振舞わらないといけない。
制服のスカートを少し上げ挨拶をする。
「アスカルド・カラリ・ドラリル皇太子殿下にご挨拶を申し上げます。先ほどのご無礼をお許しください。」
「立ち止まっていたのは僕の方さ。"同じクラス"になるんだ。そうかしこまらないでくれ。また後で会おう。」
"同じクラス"確かにマリアも含め3人は同じクラスになる。それが当たり前でゲームが進んでいたがこの段階でクラスって知らされていたっけ。まぁ皇太子だし知ってたりするのかとあまり考えなかった。躓いていないのに接点が出来てしまった事や同じクラスと言った違和感などに気づけていたらあんな恐怖は経験しなかったのかもしれない。それは結果論でありこの時のミレイはマリアの事で頭がいっぱいだったから仕方がないのもまた事実。
多少の違いはあったがゲームで断片的に見ていた風景を長時間みるとはゲームしていた頃のミレイは夢にも思わなかった。断片的なシーンを繋げていくように入学式が終わった。
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