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33話 「私と友人になりなさい」
「遅くなったな、イザベラ」
アーノルド王子がその美女に謝った。
(この人がイザベラ様……)
私はイザベラ様の綺麗さに見惚れていた。
艶のある黒髪に、品のる佇まい、そして気の強さを感じさせる鋭い赤色の瞳。
その目つきはどこかカトリーヌやローラに似ていたが、イザベラ様は彼女たちと違って高潔な雰囲気を纏っていた。
「あなたが外に行っている間に政務を一つ終わらせましたわ。今日の勝負は私の勝ちかしら」
ふふん、と勝ち誇った笑みで肩にかかった髪をかき上げた。
「残念だったなイザベラ。俺は朝の時点ですでに二つ終わらせている」
「そうですか、それでしたら私も二つ終わらせましたわ。これで合計三つの仕事を終わらせた私の勝ちですわね」
「誰が昼に政務をしていないと言った? 俺は昼にも二つ終わらせている。これで合計四つ、俺の勝ちだな」
「私は昼に二つ終わらせましたわ。合計五つ」
「俺はこれから夜に政務をできるだけ終わらせるつもりだ」
「そうですか。では私も王子と同じスピードで政務をすることにしましょう。ああ、楽しいでしょうね。追いつくことはないと分かっていながら必死に政務をこなす王子の顔は」
「……」
「……」
アーノルド王子は何の躊躇いもなくイザベラ様にガンを垂れ、イザベラ様はそれに対して顎を上げてアーノルド王子を見下ろしながら好戦的な笑みを返している。
二人の間に火花が散っているように見えた。
部屋に入るなり急に始まったアーノルド王子とイザベラ様の舌戦にただ驚くことしかできなかった。
「また始まった……」
ノエル様は呆れたようにその光景を見つめている。
私は恐る恐る小声でノエル様に質問した。
「あの、ノエル様、これは……?」
「ああ、二人はとても競争心が高く、ライバルなのです。そのため政務をどれだけ多く終わらせたか、早く終わらせたかで毎日競い合っているんですよ」
「イザベラ様は政務を?」
「ええ、『いつか夫婦になるのだから、私も政務ができた方が良い』と言って政務を手伝っているんです」
「なるほど……」
私はもう一度睨み合っているアーノルド王子とイザベラ様を見た。
似たもの同士だとは聞いていたが、確かにその通りだ。
今目の前で睨み合っている二人はまさしく似たもの同士だろう。
一見仲が悪そうに見えるが近くで見ると険悪な訳ではなく、むしろこれが二人にとってのコミュニケーションの撮り方なのだろうということが分かる。
とてもお似合いの二人だと思う。
「二人とも、リナリアが困惑しています。そろそろ止めて下さい」
「おっと、そうだった。こちらから招いておきながら放置するという非礼、謝罪する」
ノエル様の言葉でようやく正気に戻ったアーノルド王子が私に謝罪してきた。
「申し訳ありません」
イザベラ様も私に向かって謝罪してきたので、私は少々居た堪れなくなる。
「いえ、私は大丈夫です……」
「その子がノエル様の婚約者ですの?」
イザベラ様の赤色の瞳が見定めるように私を覗き込んでいる。
「ええ、そうです。リナリア」
ノエル様に目で「挨拶を」と言われたので私はイザベラ様に対して挨拶をした。
「お初にお目にかかります。リナリア・マリヤックと申します」
私はスカートを広げて挨拶をしたのだが……。
「角度が浅い。公爵家と王族がいる場ではもっと頭の角度を深くなさい。敬意が足りないと難癖をつけられることになりますわよ」
途端にイザベラ様から鋭い叱責が飛んできて、私は目を丸くした。
イザベラ様はとても鋭い目で私を見ていて、人によっては気圧されそうなオーラが出ていた。
目の端でノエル様とアーノルド王子が「またやった……」と言いたげな表情で天井を仰いでいるのが見えた。
「言われたことはすぐにする。ほら、やり直しなさい」
「は、はい」
私はもう一度挨拶をやり直す。
今度はイザベラ様の言った通りに頭の角度を深くするのを忘れない。
「お初にお目にかかります。リナリア・マリヤックと申します」
「それでいいわ」
今度は合格点をもらえたようで私はほっとして息を吐いた。
「それでいいわ、ではない」
「痛っ」
ペチン、とアーノルド王子がイザベラ様の頭を叩いた。
「イザベラ、初対面の人間に対してそんな風に接したら萎縮してしまうと何度も言ってるだろう」
「う……」
イザベラ様はアーノルド王子にそう言われて頭を押さえながら申し訳なさそうな顔になった。
アーノルド王子が私に謝罪してきた。
「すまないリナリア。イザベラは緊張するといつもこうなんだ」
「……ごめんなさい」
「あ、いえ。私は気にしていませんから。それに、ありがとうございますイザベラ様」
「え?」
私はイザベラ様に頭を下げて感謝した。
顔を上げるとイザベラ様は三人とも驚いた顔をしていたので、私は何かおかしなことを言ってしまったのかと首を傾げる。
「え? だって、イザベラ様は私のことを思って挨拶の仕方を注意してくださったのですよね?」
「そ、そうだけど……あなたは私のことを怖いと思ったりしなかったの?」
「全然思いません」
私は首を振る。
(なんて優しい人なんだろう)
怒られた時、落ち込んだのは落ち込んだがそれと同時に、私はイザベラ様に対してそんな感想を抱いた。
私の挨拶が間違っていたらそれを正してくれたのはきっと私のためだ。
だって、間違った挨拶をしていてもそれを黙っておけばいいのだ。それを指摘してくれたということはこれからパーティーに向かう私のためだろう。
礼儀作法が間違っていれば恥をかくのは私。イザベラ様は私が恥をかく前に正してくれたのだ。
(それにあの人たちとは違って、私を詰るために言っていた訳じゃない)
本当に詰る時は時はたとえ間違っていなかったとしても何回もダメ出しをされてやり直しをさせらるのだ。実家でそう学んだ。その点、やり直した時にすぐに合格を出してくれたので、私に嫌がらせをしたかったわけではないことが分かる。
加えてイザベラ様の叱責はとても真っ当だった。
これらののとかららイザベラ様はきつい印象を与える人間だが、根はとても優しい人なのだろうと私は思った。
「……」
イザベラ様は目を見開いて私を驚いたように見つめていた。
「……驚いたな。イザベラに萎縮しないとは」
「ええ、私も驚きました。リナリアはもっと、こう、怖がりなのかと……案外豪胆なのですね」
アーノルド王子とノエル様も驚いた表情で私を見ていた。
「もう、ノエル様。豪胆なんて言わないでください!」
私はノエル様の肩をぺしんと叩いて抗議する。
乙女に豪胆とはちょっと酷くはないだろうか。
「も、申し訳ありません」
「はは、ノエル。お前は意外と尻に敷かれるタイプだな」
「余計なことは言わないでください」
ノエル様がアーノルド王子を睨む。
「分かった分かった。では仕切り直してちゃんと自己紹介をしよう──」
アーノルド王子がそう言った時。
「リナリアって名前だったわよね?」
「は、はい」
ソファから立ち上がったイザベラ様が私の目の前までやってきて手を取った。
イザベラ様の瞳がバッチリ私の目と合う。
そのまま少しの間私たちは見つめ合った。
先に口を開いたのはイザベラ様だ。
「……ウサギみたい」
「え?」
私と見つめ合っていたイザベラ様が口を開いたと思ったらそんなことを言い出したので、私はついそんな声を上げてしまった。
しかし次の言葉でその困惑は吹き飛んだ。
「決めたわ。リナリア、私の友人になりなさい」
「……え?」
イザベラ様は突然そんなことを言い出した。
アーノルド王子がその美女に謝った。
(この人がイザベラ様……)
私はイザベラ様の綺麗さに見惚れていた。
艶のある黒髪に、品のる佇まい、そして気の強さを感じさせる鋭い赤色の瞳。
その目つきはどこかカトリーヌやローラに似ていたが、イザベラ様は彼女たちと違って高潔な雰囲気を纏っていた。
「あなたが外に行っている間に政務を一つ終わらせましたわ。今日の勝負は私の勝ちかしら」
ふふん、と勝ち誇った笑みで肩にかかった髪をかき上げた。
「残念だったなイザベラ。俺は朝の時点ですでに二つ終わらせている」
「そうですか、それでしたら私も二つ終わらせましたわ。これで合計三つの仕事を終わらせた私の勝ちですわね」
「誰が昼に政務をしていないと言った? 俺は昼にも二つ終わらせている。これで合計四つ、俺の勝ちだな」
「私は昼に二つ終わらせましたわ。合計五つ」
「俺はこれから夜に政務をできるだけ終わらせるつもりだ」
「そうですか。では私も王子と同じスピードで政務をすることにしましょう。ああ、楽しいでしょうね。追いつくことはないと分かっていながら必死に政務をこなす王子の顔は」
「……」
「……」
アーノルド王子は何の躊躇いもなくイザベラ様にガンを垂れ、イザベラ様はそれに対して顎を上げてアーノルド王子を見下ろしながら好戦的な笑みを返している。
二人の間に火花が散っているように見えた。
部屋に入るなり急に始まったアーノルド王子とイザベラ様の舌戦にただ驚くことしかできなかった。
「また始まった……」
ノエル様は呆れたようにその光景を見つめている。
私は恐る恐る小声でノエル様に質問した。
「あの、ノエル様、これは……?」
「ああ、二人はとても競争心が高く、ライバルなのです。そのため政務をどれだけ多く終わらせたか、早く終わらせたかで毎日競い合っているんですよ」
「イザベラ様は政務を?」
「ええ、『いつか夫婦になるのだから、私も政務ができた方が良い』と言って政務を手伝っているんです」
「なるほど……」
私はもう一度睨み合っているアーノルド王子とイザベラ様を見た。
似たもの同士だとは聞いていたが、確かにその通りだ。
今目の前で睨み合っている二人はまさしく似たもの同士だろう。
一見仲が悪そうに見えるが近くで見ると険悪な訳ではなく、むしろこれが二人にとってのコミュニケーションの撮り方なのだろうということが分かる。
とてもお似合いの二人だと思う。
「二人とも、リナリアが困惑しています。そろそろ止めて下さい」
「おっと、そうだった。こちらから招いておきながら放置するという非礼、謝罪する」
ノエル様の言葉でようやく正気に戻ったアーノルド王子が私に謝罪してきた。
「申し訳ありません」
イザベラ様も私に向かって謝罪してきたので、私は少々居た堪れなくなる。
「いえ、私は大丈夫です……」
「その子がノエル様の婚約者ですの?」
イザベラ様の赤色の瞳が見定めるように私を覗き込んでいる。
「ええ、そうです。リナリア」
ノエル様に目で「挨拶を」と言われたので私はイザベラ様に対して挨拶をした。
「お初にお目にかかります。リナリア・マリヤックと申します」
私はスカートを広げて挨拶をしたのだが……。
「角度が浅い。公爵家と王族がいる場ではもっと頭の角度を深くなさい。敬意が足りないと難癖をつけられることになりますわよ」
途端にイザベラ様から鋭い叱責が飛んできて、私は目を丸くした。
イザベラ様はとても鋭い目で私を見ていて、人によっては気圧されそうなオーラが出ていた。
目の端でノエル様とアーノルド王子が「またやった……」と言いたげな表情で天井を仰いでいるのが見えた。
「言われたことはすぐにする。ほら、やり直しなさい」
「は、はい」
私はもう一度挨拶をやり直す。
今度はイザベラ様の言った通りに頭の角度を深くするのを忘れない。
「お初にお目にかかります。リナリア・マリヤックと申します」
「それでいいわ」
今度は合格点をもらえたようで私はほっとして息を吐いた。
「それでいいわ、ではない」
「痛っ」
ペチン、とアーノルド王子がイザベラ様の頭を叩いた。
「イザベラ、初対面の人間に対してそんな風に接したら萎縮してしまうと何度も言ってるだろう」
「う……」
イザベラ様はアーノルド王子にそう言われて頭を押さえながら申し訳なさそうな顔になった。
アーノルド王子が私に謝罪してきた。
「すまないリナリア。イザベラは緊張するといつもこうなんだ」
「……ごめんなさい」
「あ、いえ。私は気にしていませんから。それに、ありがとうございますイザベラ様」
「え?」
私はイザベラ様に頭を下げて感謝した。
顔を上げるとイザベラ様は三人とも驚いた顔をしていたので、私は何かおかしなことを言ってしまったのかと首を傾げる。
「え? だって、イザベラ様は私のことを思って挨拶の仕方を注意してくださったのですよね?」
「そ、そうだけど……あなたは私のことを怖いと思ったりしなかったの?」
「全然思いません」
私は首を振る。
(なんて優しい人なんだろう)
怒られた時、落ち込んだのは落ち込んだがそれと同時に、私はイザベラ様に対してそんな感想を抱いた。
私の挨拶が間違っていたらそれを正してくれたのはきっと私のためだ。
だって、間違った挨拶をしていてもそれを黙っておけばいいのだ。それを指摘してくれたということはこれからパーティーに向かう私のためだろう。
礼儀作法が間違っていれば恥をかくのは私。イザベラ様は私が恥をかく前に正してくれたのだ。
(それにあの人たちとは違って、私を詰るために言っていた訳じゃない)
本当に詰る時は時はたとえ間違っていなかったとしても何回もダメ出しをされてやり直しをさせらるのだ。実家でそう学んだ。その点、やり直した時にすぐに合格を出してくれたので、私に嫌がらせをしたかったわけではないことが分かる。
加えてイザベラ様の叱責はとても真っ当だった。
これらののとかららイザベラ様はきつい印象を与える人間だが、根はとても優しい人なのだろうと私は思った。
「……」
イザベラ様は目を見開いて私を驚いたように見つめていた。
「……驚いたな。イザベラに萎縮しないとは」
「ええ、私も驚きました。リナリアはもっと、こう、怖がりなのかと……案外豪胆なのですね」
アーノルド王子とノエル様も驚いた表情で私を見ていた。
「もう、ノエル様。豪胆なんて言わないでください!」
私はノエル様の肩をぺしんと叩いて抗議する。
乙女に豪胆とはちょっと酷くはないだろうか。
「も、申し訳ありません」
「はは、ノエル。お前は意外と尻に敷かれるタイプだな」
「余計なことは言わないでください」
ノエル様がアーノルド王子を睨む。
「分かった分かった。では仕切り直してちゃんと自己紹介をしよう──」
アーノルド王子がそう言った時。
「リナリアって名前だったわよね?」
「は、はい」
ソファから立ち上がったイザベラ様が私の目の前までやってきて手を取った。
イザベラ様の瞳がバッチリ私の目と合う。
そのまま少しの間私たちは見つめ合った。
先に口を開いたのはイザベラ様だ。
「……ウサギみたい」
「え?」
私と見つめ合っていたイザベラ様が口を開いたと思ったらそんなことを言い出したので、私はついそんな声を上げてしまった。
しかし次の言葉でその困惑は吹き飛んだ。
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「……え?」
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