冤罪をかけて申し訳ないって……謝罪で済む問題だと思ってます?

それは何の変哲もない日だった。
学園に登校した私は、朝一番、教室で待ち構えていた婚約者であるデイビット・ハミルトン王子に開口一番罵声を浴びせられた。

「シエスタ・フォード! この性悪女め! よくもノコノコと登校してきたな!」
「え……?」

いきなり罵声を浴びせられたシエスタは困惑する。

「な、何をおっしゃっているのですか……? 私が何かしましたか?」

 尋常ではない様子のデイビットにシエスタは恐る恐る質問するが、それが逆にデイビットの逆鱗に触れたようで、罵声はより苛烈になった。

「とぼけるなこの犯罪者! お前はイザベルを虐めていただろう!」

デイビットは身に覚えのない冤罪をシエスタへとかける。


「虐め……!? 私はそんなことしていません!」
「ではイザベルを見てもそんなことが言えるか!」

おずおずと前に出てきたイザベルの様子を見て、シエスタはギョッとした。

イザベルには顔に大きなあざがあったからだ。
誰かに殴られたかのような大きな青いあざが目にある。
イザベルはデイビットの側に小走りで駆け寄り、イザベルを指差した。

「この人です! 昨日私を殴ってきたのはこの人です!」

冤罪だった。
しかしシエスタの訴えは聞き届けてもらえない。

シエスタは理解した。
イザベルに冤罪を着せられたのだと……。
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