ヤリチンが一途なワケないですが、その執愛は思った以上にガッツリ系でした。

おまけ。

【余談】ある日の夫婦④※

「水止めるから、声抑えろよ美都真」
　出しっぱなしになっていた水が止められると、ズボンとボクサーパンツを脱ぎ捨てた翔璃が、勃ち上がった屹立を片手で更に扱きながら私のうなじに噛み付いてくる。
「いっ」
「美都真ちゃん、もうここどろどろだねぇ」
　翔璃の親指がズブッと蜜口に挿し込まれると、浅瀬を掻き回されて堪らず喘ぎ声が出る。
「ご近所さんに聞こえちゃうよ？」
「翔璃ぃ」
「なあに」
「指じゃなくて、それちょうだい」
「これがそんなに欲しいの？」
　剥き出しにされた臀部をペチペチと叩くように、反り返った屹立で軽く叩かれて、揺れる鈴口から漏れた先走りが屹立を伝って臀部を濡らす。
「翔璃が、欲しいの」
「はあ……美都真、お前ホントになんでそんな可愛いの」
　翔璃はそう呟くと指を引き抜いて、ドロドロに蕩けた蜜壺に後ろから一気に楔を穿つ。
「はあぁん、んん、あぁあ」
　ばちゅんと音を立てて激しく抽送されると、堪らず声が出るのを、手を噛んで声を殺して腰を更に突き出す。
「後ろから突かれるの、そんなに気持ちいいの？」
「んっ、気持ちいい」
「じゃあ、奥の方ゴリゴリしてあげるよ。美都真好きでしょ」
　そう言って翔璃が思いっきり突き上げるように腰を突き出して、今までに届いたこともない部分を突き破るように楔が穿たれる。
「やっ、待って、ダメ、奥、奥ぅ」
「めちゃくちゃ締めるじゃん。そんなに気持ちいい？美都真」
　奥を穿ったまま、子宮をこじ開けるように鈴口を擦り付けられて、奥で生まれる摩擦につま先からゾワゾワと得体の知れない震えが身体中を走り抜ける。
「や、これ、やだ。なんか変」
「美都真、中イキしそうなじゃない？　クリ可愛がってないのに奥がビクビクしてる」
　最奥を責め立てるように翔璃が腰を突き上げると、足の力が抜けてきて、更に突き上げられる感覚が強くなる。
「やっ、本当にダメ、おかしくなっちゃう」
「なれよ。俺でおかしくなってよ美都真」
　腰を押さえ付けられて細かくて速い律動が刻まれると、押し殺す声が徐々に大きくなって、周りのことなんて考えていられなくなる。
「んっ、だめぇ。イクッ、イッちゃう」
「我慢すんなよ。中だけでイケよ美都真」
「ああっ、あっ、あぁあああああ！」
　軽く意識が飛ぶような感覚に腰が跳ねると、イッてるからやめて欲しいと懇願しても、満足げに笑う翔璃が抽送を速くして、いよいよ意識が飛びそうになる。
「やっ、壊れちゃうっ、翔璃、翔璃っ」
「美都真、愛してるよ。んんっ」
　大きく引き抜かれた屹立が再び最奥を穿つと、私のナカで膨張したそれが、一気に弾けてお腹の中に翔璃の熱が吐き出された。
　吐精でビクビクと脈打つ刺激すら快感の余波に変わり、発情期の動物みたいに嬌声を堪えることが出来なくて啼かされる。
「美都真ちゃん、アナタ可愛すぎでしょ」
「はぁ、はぁ、はぁ、あんっ」
　ゆっくりと引き抜かれた楔が栓をしていたからか、どろりとした愛液が内腿を伝って漏れ落ちていくのが分かる。
「こんなんじゃ治んないからね」
「ちょっと待って翔璃、クラクラする」
「じゃあ抱っこしていくね」
「きゃっ」
　蜜口からポタポタと愛液が溢れるのも構わずに、翔璃は私を横抱きにすると、そのままバスルームに移動して、続け様に責め立てられて夜が更けていった。

◆

「美都真ちゃん」
「や、もう本当に無理だから」
　一体何度絶頂に追いやられたか分からないほど抱き潰されて、背後から抱き締められてベッドの上でまた胸を揉まれ、しれっと脚の狭間に伸ばされた手をペシッと叩く。
「なんで。まだ抱き足りない」
「私を仕留める気なのかな！？」
　乳房を弄ぶ翔璃の手を叩くと、なんとか寝返りを打って振り返り、これ以上やるなら二度としないと宣言する。
「ホントにこれ以上はダメ」
「美都真が足りないよ。おっぱい吸わせて」
「バカ！」
「痛っ」
「それより、京都に連れてってくれないの」
　強引に話を逸らして髪を撫でると、ようやく翔璃が大人しくなる。
「着物脱がせたい」
「浴衣で我慢して」
「乗った！」
　明け方近くであくびを噛み殺しながら、あくまで観光しに行くんだからと釘を刺すけれど、翔璃はもうエッチなことしか口に出さない。
　それでも、私が本当に限界なのを感じ取ると、さりげなく腕枕して抱き寄せてキスしてくれる。
　どうしたって、私はこの腕の中が好きで翔璃が愛しくて仕方なかったりする。
　そして旅行の予定が狂うのは、この時に授かった命がやって来たのが理由になるんだけれど、それはまた別の話。