君の心に、夏を降らそう。
「恨むぞ、雨くん」
僕が降らせた雨で水浸しになったつばさ先輩はそう言って笑った。それまで泣いていたとは思えないほど、自然に。
「綺麗だね、雨」
「そうですか?」
「うん、とても」
一緒に過ごすようになった夏休み、先輩が浴衣を着た花火大会。
「降らせて。ここに」
これは、雨を乞い待つだけしかできない僕と自由に羽ばたけるつばさを持った先輩の、過ぎゆく夏の物語。
※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載させていただいています。
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