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第五章 運命
83文月 ヒート②
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「開けて、美月。お願いだから」
神無月は、何度も何度も根気よく紫苑に話しかけた。それでも中から聞こえる喘ぎ声以外に、一切の返答はなかった。
丸一日、中からは淫靡な音と悲鳴が聞こえ、神無月を想い自慰行為に耽る、紫苑の甘い匂いだけが増幅していった。
「美月」
ンンンンン。
「美月。愛している。お前しか抱きたくない。お願いだ……」
少しだけ喘ぎ声が途切れた。
「聞こえるか。美月。お前以外、もう誰も抱きたくないんだ。俺がお前を助けるんじゃない……。お前が、俺を、助けてくれ」
――ゴン。扉に背中を預けるような重い音がした。
「美月?開けて欲しい。俺を助けて。お前が欲しいんだ」
「……柊」
ンンンンン、ン、ンハァ。
肩で上がる息を整えながら、精一杯腕を伸ばす音がした。
神無月は真剣な目でドアノブを見つめ、扉に耳を近づけた。
ガチャリ
小さな音がしたのを感じ、神無月の手は勢いよくノブをひねった。外向きに開く扉に寄り掛かるように、全裸の紫苑が神無月の腕に倒れ込んだ。
「美月?大丈夫か」
うつろな目は神無月を捉え、狂ったように唇を貪った。
全裸で尻の穴からは透明な汁が、ドクドクと流れ出し、床一面にべとべとした粘液が溢れていた。
「ベッドに行くよ」
「いや、ここでする――」
自分のペニスを無意識に弄りながら、いやらしい匂いをまき散らして、いやいやと首を振る可愛い紫苑を、無理矢理抱きかかえポスンとベッドに落とした。
「いやらしい顔をしている。ほら、お口、あーんって出来るかい」
無理矢理口を開かせ、口腔に指を突っ込み、上顎の裏を指の腹で、触るか触らないかくらいの微妙な加減で幾度となく擦り上げる。
「ン、それ駄目、気持ちいい」
「ここも性感帯だ、美月はお口が敏感だから」
「お口が敏感?」
目に涙をためた紫苑は神無月の肩にしがみついた。
「そうだよ。味覚が鋭い人は口の中が人より敏感なんだ。もっとしてあげる」
「ほえ、はへ……ひほひ良過ぎて、変になっちゃう――」
まともに話せない紫苑の口の端からは、涎が滴り落ち、恥ずかしいのか神無月の指から逃げるように、顔を動かす紫苑の顎を、神無月は左手で押さえ、幾度となく歯列の裏や上顎の裏を擦った。
「ほーら、おちんちんが勃ってきた。いやらしい子だ」
左手を紫苑のペニスに持っていき、尿道口に爪を立てた。
「ン、出ちゃう、そこ、弄らないで」
「出さなきゃいつまでもそのままでしょう。それとも後ろだけで逝きたいのかな」
「違うっ」
無視するように口腔の指を動かしながら、尿道口をひっかいた。
「そうか、気が付かなくてごめんね。じゃぁここは紐で結んであげるね」
サイドチェストから白い紐を引っ張り出し、紫苑のペニスの根元をきつく結び、恐怖と興奮で大きく開かれた目にキスをした。
「美月、お前がオメガで嬉しいって思うまで、何回でも何十回でも逝かせてあげる」
紫苑の腰が歓喜に小刻みに震えた。
神無月は、何度も何度も根気よく紫苑に話しかけた。それでも中から聞こえる喘ぎ声以外に、一切の返答はなかった。
丸一日、中からは淫靡な音と悲鳴が聞こえ、神無月を想い自慰行為に耽る、紫苑の甘い匂いだけが増幅していった。
「美月」
ンンンンン。
「美月。愛している。お前しか抱きたくない。お願いだ……」
少しだけ喘ぎ声が途切れた。
「聞こえるか。美月。お前以外、もう誰も抱きたくないんだ。俺がお前を助けるんじゃない……。お前が、俺を、助けてくれ」
――ゴン。扉に背中を預けるような重い音がした。
「美月?開けて欲しい。俺を助けて。お前が欲しいんだ」
「……柊」
ンンンンン、ン、ンハァ。
肩で上がる息を整えながら、精一杯腕を伸ばす音がした。
神無月は真剣な目でドアノブを見つめ、扉に耳を近づけた。
ガチャリ
小さな音がしたのを感じ、神無月の手は勢いよくノブをひねった。外向きに開く扉に寄り掛かるように、全裸の紫苑が神無月の腕に倒れ込んだ。
「美月?大丈夫か」
うつろな目は神無月を捉え、狂ったように唇を貪った。
全裸で尻の穴からは透明な汁が、ドクドクと流れ出し、床一面にべとべとした粘液が溢れていた。
「ベッドに行くよ」
「いや、ここでする――」
自分のペニスを無意識に弄りながら、いやらしい匂いをまき散らして、いやいやと首を振る可愛い紫苑を、無理矢理抱きかかえポスンとベッドに落とした。
「いやらしい顔をしている。ほら、お口、あーんって出来るかい」
無理矢理口を開かせ、口腔に指を突っ込み、上顎の裏を指の腹で、触るか触らないかくらいの微妙な加減で幾度となく擦り上げる。
「ン、それ駄目、気持ちいい」
「ここも性感帯だ、美月はお口が敏感だから」
「お口が敏感?」
目に涙をためた紫苑は神無月の肩にしがみついた。
「そうだよ。味覚が鋭い人は口の中が人より敏感なんだ。もっとしてあげる」
「ほえ、はへ……ひほひ良過ぎて、変になっちゃう――」
まともに話せない紫苑の口の端からは、涎が滴り落ち、恥ずかしいのか神無月の指から逃げるように、顔を動かす紫苑の顎を、神無月は左手で押さえ、幾度となく歯列の裏や上顎の裏を擦った。
「ほーら、おちんちんが勃ってきた。いやらしい子だ」
左手を紫苑のペニスに持っていき、尿道口に爪を立てた。
「ン、出ちゃう、そこ、弄らないで」
「出さなきゃいつまでもそのままでしょう。それとも後ろだけで逝きたいのかな」
「違うっ」
無視するように口腔の指を動かしながら、尿道口をひっかいた。
「そうか、気が付かなくてごめんね。じゃぁここは紐で結んであげるね」
サイドチェストから白い紐を引っ張り出し、紫苑のペニスの根元をきつく結び、恐怖と興奮で大きく開かれた目にキスをした。
「美月、お前がオメガで嬉しいって思うまで、何回でも何十回でも逝かせてあげる」
紫苑の腰が歓喜に小刻みに震えた。
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