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進展しているようです!

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--翌日--


私は今、木陰に隠れている。
何故そんな事をしているのか、理由は簡単だ。
目の前で面白い事が起きていたからだ。
勿論エフェンも隣にいた。
変身魔法で女性となっているが。


「前に、彼女はサールズが気になっていると言っていたのよ。勿論、恋という意味でね。」

「それは面白いな。だが、攻略対象のサールズはヒロインと結ばれるか、誰とも結ばれないかの2択しかなかったはずだよな?」

「この世界で、前世の乙女ゲー知識は通用しないと考えた方がいいよ。」

「それもそうだな。とりあえず、今はこの結末を見守ろうじゃないか。」

「ええ。」


私達は顔をにやけさせながら見守る。
というのは、ミエラの事だ。
人気の無い場所で、何やら良い雰囲気になっているのだ。
これを見逃すほど、私達は優しくない。


「ミエラさん、話とは。」

「そ、そそそ…その……。」

「ん?」


(ミエラ、ファイト!きっと大丈夫!)


心の中で応援をする。
エフェンも同じ気持ちのようだ。


「い、以前から、サールズ様の事をお慕いしておりまして、その……私を…。」

「……。」

「婚約者にしていただけませんか!?」


目を瞑って一気に言い切ったミエラ。
私達は固唾を飲んで、サールズの返答を待つ。


「……勿論、構いませんよ。」

「ほ、本当ですかっ!」

「ええ。」


そう言うと、サールズはミエラを抱きしめる。


「ミエラさん。私の婚約者になって下さい。」

「…っ。はい、喜んで。」


私とエフェンは拍手しそうになるが、今は隠れているので止める。


「それぞれの報告は、後でするんだろうな。」

「この世界は貴族社会だからね。当然、当主へ報告しないといけない。」

「そう言えば、ヴァリフィアは何故ディルジアと婚約したんだ?君なら、王族だとしても確実に断っていただろう。」

「それがね……国王陛下から直々に話をされて、断れると思う?それも、お父様もいる状況で。」

「ははは……絶対に無理だな。」

「そういう事。」


こうして、真面目なサールズと私の親友ミエラは婚約者どうしになった。
まだ正式に、では無いが。


「ヒロインのメイナはどうなっているんだろうな。」

「攻略対象の誰も、彼女に惹かれていないみたい。その他のクラスメイト数人は、狙っているようだよ?」

「それは驚きだな。」

「ええ、これからが見物かもね。」


他の攻略対象達が誰と結ばれるのか、或いは誰とも結ばれないのか。
面白くなりそうだと思う、ヴァリフィアとエフェンなのだった。
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