花が散る時 毒が萌える

 孤独でいる事は、実はとっても心地いい。
 社会人になって3年目の美咲は、職場に溶け込めず、毎日不満が募っていくばかり。
 ある日、外勤の最中に美咲が車を停めて眠っていると、澤山という男性と出会った。
 澤山が美咲の職場へやってきた。本庁からこの町へ、派遣されてやってきたという澤山は、美咲が押し付けられていた仕事を、上司や先輩に返していった。
 美咲は気持ちを代弁してくれる澤山に、心を許す様になると、澤山の家から職場へ通う様になる。
 そんな生活を送っていた1ヵ月。美咲の様子がおかしい事に同期の安達は、気がついた。澤山はすでに亡くなっている職員で、自分達が入社した前の年、職場の書庫で命を絶っていた事を知ると、美咲が澤山の家だと思っていた眠ってた書庫から連れ出し、澤山との関係を切った。
 心が病んでしまった美咲は、職場を休み、安達と元で過ごすようになる。2人で暮らすうちに結婚の話しが出てくるようになると、美咲は安達の気持ちわ受け入れる事ができず、悩み始めた。安達の実母は自ら命を経っており、安達は自分から人が離れていく事がとても怖かった。
 2ヵ月後、職場へ復帰した美咲は、異動してきた橋口の隣りの席になった。澤山と同期だという橋口は、美咲の仕事をフォローし、頼りになる先輩だった。
 橋口と2人きりになった夜、美咲は自分の気持ちを橋口へ伝える。嘘が突き通せなくった美咲は、安達と別れ、自分の育った町へ戻った。 
 新しい就職先の仕事にも馴れた頃、橋口が美咲の前に現れた。


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