痛がり

白い靴下の猫

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72.どうやってでも

さとるがジャミングルームから帰ったメイは同じ場所に座っていた。
スムージーが減っている。
「落ち着いたなら固形物喰うか?」
「いえ、充分頂きました」
そういって、じーっとこっちを見る。
「ん?口を割る気になった?」
そうきくと、こくんとうなずいて、言った。
「私が生きていることが村にバレました。今日解体した爆弾は、義理の弟がもってきました。気を使って私が指定した時間にもってきてくれる位には協力的なので、見逃してもらえないでしょうか」
「・・・また来るぞ」
「私が責任をもってやめさせます」
「どうやって?」
「どうやってでも」

やれやれ。どうせその方法が、アウトなんだろう。
多分今度もまた、自分を犠牲にするやつだ。
何度も何度も。
目的が変わっても、呪いのように繰り返す。
メイが困難な状況を打破する過程で、いつも真っ先に手段とされるのは自分の損壊。まるで使い捨ての燃料パックのように。

「さっき見たものだけ忘れる。対価は、今日は1日中メイとくっついている、がいい」
「よろこんで。ありがとうございます」

頭を下げたメイの顔つきは、ひどく硬い。
自分がどんな顔をしているのか、本人気づいてるのかな。



「は、ああっ、きいいいい」
メイはあまりのつらさに仰け反って体を震わせた。

どこで、ここまで怒らせてしまったのだろう。

会話の断片が浮いている。
『そんなに元気になったなら、俺とのケンカも解禁な』
『ケンカ?』
『メイが、俺に売ったやつだよ』

はじめは、ものすごく優しく抱いてくれていた。
名前を呼んで、なでで、何度もキスをして。
きつすぎない気持ちいいを、ゆっくり、たくさん。
でも、あのやさしい彼の目を、今日は見ていない気がする。
だからといって、怒ったり、いらだったりした目だったかどうかも、思い出せない。

「ほら、メイ。まだ大丈夫だろ?足を広げな」

さとるさんの声が聞こえる。
もう無理だという意思表示すらできずに、震える脚を広げていく。
ただ、声に従わなくてはと。
普段閉じている場所に、風が当たる位にまで広く、自分で足を開かされる。

そして、さとるさんの、顔がおりてくる。
やさしくて、あたたかくて、都合よくかたさのかわる舌が。
やわらかくて、しめっていて、吸い付くようになんでもはさんでしまう唇が。

甚振られてぴりぴりするクリを、わざとらしい優しさでなぐさめるのだ。
ゆっくり、やさしく、舐められる。
舌の広い所も、細い所も、少しざらっとしたとこも、すべすべのところも。
全部使って、クリをよしよしする。
もう立ち上がってこなくてもいいよとでも言うように優しく、なだめるように。

それでも何度も行く寸前まで舌でこすられ、ころがされ、吸われ、時には舌と上の歯の間でつぶされたクリは、すぐにパンパンに膨れて、解放をねだる。
「ううっ、ううっ、うううう」

「こんなにすぐ立ち上がるなんて、そんなに甚振られたいの?すこし、休んでからにしたほうが良くない?」
さとるさんの、からかうような声が悲しい。
もうとっくに涙がいっぱいながれているのに、いつもすぐにぬぐいに来てくれる手は、今日はいくら待っても近づいて来てくれることはない。

さとるさんは、可哀想だから少しおさまるまで待ってあげると言って、昨日遊んでいたスパゲッティで風切り音を出す。
現実逃避をするように、いまではない時のさとるさんが重なる。
そうだ、昨日の夜はとてもやさしかったのだ。
さとるさんが、スパゲティは半分に割れない、って話を聞いたけどほんとうかな、と言い出して、夜中まで2人でパキパキやって遊んでいた。
とろけるような優しさを、肺がいっぱいになるまで吸い込んで。

それでも現実では。
クリの震えがおさまるまで待って、また舌と唇で攻撃が始まる。
お尻にぎゅうっと力が入り、腿の筋肉が浮き出て、広げたままの脚ががくがくと震え、何も考えられずに腰を突きあげてしまう。
でも、限界までクリがパンパンになると舌は離れていくのだ。

そして。風切り音と衝撃。

ヒュウ
ピッ
「ああああああああっ」

ピュウ
ピシ
「くうううううっ」
べつに鞭で打たれているわけではない、さとるさんは私の体を破壊したりしない、と頭ではいくら理解していても、打たれるたびにクリが砕けたかと思う。

ピウ
ピシッ
パラパラパラ
「ひぐううううっ!ああううう」

さとるさんは、スパゲッティで叩いているだけだ。
だから、風切り音はしても、ひどく叩き過ぎると、すぐにパラパラと砕けてしまうし、ひどい傷がつくわけもない。
でも、その分、さとるさん自身のいら立ちを抑える必要もない。
思い切り叩いても、ばらばらと砕けて私に傷がつかないから、さとるさんはこんなにも、私を憎々し気に打つのだろうか。
いっそ、思い切り打ったら私が死んでしまうような鞭だったなら、手加減して打ってくれていると感じられただろうか。

「メイ。足が閉じてる。また舐めて慰めるところからはじめてほしいってこと?そうならほら、さっさと開く」
「ひうっ、ひいっく、ふぇぇううう、ひっく」
泣き声しか、出ない。
「嫌ならそう言えばいい。まぁ、こんなに気持ちよがってちゃ、それはないか」
そこがどんなにドロドロか思い知らせるように、さとるさんがクリにぬるぬるをなすりつける。

ああ、声がするから、足を開かないと。罰を、受けないと。
足さきでじりじりとにじるように、脚をひろげていく。

やがて、あの優しくて柔らかい刺激がイクぎりぎりまでクリをこねる。イきたくて、でも、イケなくて、泣き叫ぶ。
足の指先が信じられないほど開いては、足の人差し指を親指が抑え込むような、ぐーぱーを何度もして、喉の奥から悲鳴を絞り出して。
それでもイカせてもらえずに悶え苦しんで。もうこれ以上苦しめないと意識がかすんできたのを見計らったように、あの残酷な打ち方がはじまる。

ピウ
ピシ
パラパラパラ
「ひぐうっ、うううーッ!」

ヒュウ
ビッ
「いああああああっ」

ピュウ
ピキッ
「くひううううっ」

「メイ、気持ちいいの?ぐちゃぐちゃだよ。そんなにココ叩かれるの好き?」
メイは必死に首でイヤイヤをする。
恥ずかしい。好きじゃないのに、ぱんぱんのクリを叩かれるなんて、痛くて、つらくて、壊れそうなのに。気持ちいいしるしが止まらないなんて。

「どうしてほしい?もっともっとつらい寸止めにして、何周も虐められたい?」
そんなことされたら本当に死んじゃう。今だって、こんなに苦しいのに。イキたい、イキたい。ひどくしないで。優しくして。

頭の中ではちゃんと答えられるのに、なぜか首を振ることしかできない。
もうだめ、つらいです、許してください。
普通ならとっくに言っているはずのことが、今日は何故か口に出せない。おねだりも、ごめんなさいも言えないし、さとるさんの名前も呼べない。

まるで自分の声が、乗っ取られてしまったみたいだ。
そう思った瞬間、自分が言ったとは思えないようなおねだりが口をついて出ていた。

「めちゃくちゃに、虐められたいです。い、イケなくてもいいから、クリ痛くして、さとるさんに罰をされたい」
「・・・そっかぁ、今日は罰をされたいからそんななんだね」
さとるさんの声が、本物からは聞いたことがないほど、冷たく聞こえた。

怒って痛くしていいから、私を嫌いにならないで。
いっぱい罰を受けるから、おねがい見捨てないで。
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