姉弟
いつも毎日投稿ありがとうございます。
姉弟、読んでいて辛くて、三人を抱きしめてあげたい気持ちになりました。
無邪気に笑って過ごせるはずの子供時代が過酷すぎて、その後の人生にずっと影を落とす、、そうやって苦しんでいる人が実際いるのだろうなと悲しくなりました。
昔亡くなった祖母が、時間は一番の薬「ときぐすり」だと私によく言っていたのを思い出しました。
祖母は戦中中国でソ連兵に家を襲われ飢えに苦しみ幼い父と引き上げ船に乗って日本に帰ってきたそうです。
辛い記憶は消えない、でもそれは過去と言えるようになるまで、どれくらいの時間がかかったのでしょう。
まだ若い物語の三人がその心境になれるまで、一体どのくらいの時間を必要とするのでしょう。
もう一つ思い出したのが村上春樹さんの短編小説です。
目の前で波に攫われ亡くなった弟のような少年とその記憶にずっと苦しめられる男性の話です。
その男性も大人になって兄に呼ばれて?故郷の現場の海を訪れたら、故郷の海は美しく穏やかで、辛い記憶で塗り替えられた海と違っていたという描写がありました。
この物語の彼も、少年と一緒にアパートを探し、既にアパートがマンションになっていました。
記憶にしかない過去と現在の明らかな差異、その情景、それを体感している彼の心理描写がいつもながら素晴らしいです。
彼らが誰かをきっかけにして「記憶の場所」に行くというのは、自分の苦しみに向き合おうとする心の治癒行為なのかもしれませんね。
もしそうなら、辛い記憶の場所が「もうない」そして妹はその場所で「もう苦しんではいない」という事実が少しでも彼の心の治癒行為になって、ときぐすりになってくれるといいなあと思いました。
完結してないのに感想を送ってごめんなさい。
明日も楽しみにしています。
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児最悪の婚姻から始まるただ一つの愛
統子邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零