異世界転生録~死と隣り合わせのこの世界で死なないため、力を付けます!!~

島津穂高

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第37話 企業開始

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風呂を上がると、もう昼過ぎになっていた。



『やべ!!みんなの昼食作らないと!!…いや、もう遅いし外で買ってくるか。』



そんなことを思っていると、ソフィアがやってきた。



「ダグラス様がお休みになられていましたので私たちで昼食を作らせていただきました。」



「ありがとう!!助かったよ!」



居住者が莫大に増えたので、パーティ会場であるホールが食事室になった。

昼食を終え、ひと段落がついた。



「今後の方針について話す。まず…」



まとめると、



1.2人1部屋男女別で住むこと

2.サラ、クレア、ソフィア、サーニャ、ダリアの5人1パーティーで冒険者活動をし、ソフィアがリーダーを務めること

3. マーク、ラッセル、デレク、ユエは以前と変わらず同じパーティーのリーダーを務め、冒険者活動をすること

4.Cランク以上は冒険者活動をして得たお金の4割を納めること

5.メイド5人はセバスをメイド長として家事、料理をすること

6.セバスは俺の専属執事として、シャロとキャロは専属の会計として活動すること

7.メイド5人とキャロ、シャロの給料は1人当たり月金貨5枚

8.必要経費はすべて購入前に申請し、購入後に報告すること

9.質問、要望等があったら気兼ねせず俺に言うこと

10.もしルールを破ったり犯罪を犯した場合は法に基づき裁くこと

11.必要最低限の生活は保障すること



といった感じだ。



「ダグラス様、質問よろしいでしょうか?」



「どうしたセバス?」



「本当にこのような条件でいいんでしょうか?」



「それはどういう意味だ?」



「私たちは奴隷です。このような好待遇に理解ができず…」



「俺は奴隷を蔑視しない。」



「ありがとうございます…」



皆涙を流し、喜んだ。



俺は早速キャロとシャロを連れ自室に帰り、会議していた。

それは、お金の問題だ。



「2人とも、俺は黒字になっているか?ちなみにソフィアたちはD、マークたちはB、他3つはCランクパーティーだ。」



「にゃ…Dランクパーティーの平均月収は金貨10枚、Cランクパーティーの平均月収は金貨25枚、Bランクパーティーの平均月収は金貨70枚。ダグラスの月収を金貨50枚とするとダグラスの月収は金貨112枚くらいにゃ。」



「でも月当たり給料で金貨35枚、生活費で金貨100枚は必要にゃ。だから月金貨23枚赤字にゃ!」



「そうだよな…」



「ダグラスのランクは何にゃ?」



「俺はDだ。」



「にゃ…!?もっと上かと思ってたにゃ!」



「私もにゃ!」



「ランク上げるの断ってたんだ。仕方ないから今からでも上げようかな…」



「ダグラス、商売をするのはどうにゃ?」



「…そうか!その手があったか!!ありがとう!もう戻っていいぞ。」



俺はすぐに商品開発を始めたかったが、皆のベッドがないことに気が付いた。

急いで商会に行って材料を購入(金貨-50枚)し、”鍛冶”スキルでBランクのベッドを人数分作り配置した。



その後、もう一度商会に行って材料を購入(金貨-50枚)し、”鍛冶スキルでBランクの武器と防具を少し全員装備しても少し余るくらい作った。

また、”空間魔法”を応用して”アイテムボックス”と同じ機能を持つ魔法袋を人数分用意した。



気が付けば夜になっており、400枚以上あった報酬が100枚くらいに減っていた。



『明日からまた稼がなきゃな…』



翌日、朝食を取った後4パーティーは昨日作った装備をし魔法袋をもってクエストに行った。

当分の間はダンジョンではなくフィールドで活動し、相手の装備も回収するように伝えた。



俺は自室で商品開発に励んでいた。



この世界は娯楽が少なく、酒場か娼館しかない。

俺は前世ゲームヲタクだったので、その記憶を頼りに平民用と貴族用を分けてリバーシを作った。



そして、俺は商会に向かった。



「いらっしゃいませダグラス様。本日はどのようなご用件で?」



「商談をしに来た。」



「分かりました。少々お待ちください。」



数分後



「こちらへどうぞ。」



ついていくと、そこは豪華な部屋だった。



「私は商会長のエリオットです。以後お見知りおきを。」



「俺はダグラスです。よろしくお願いします。」



少し世間話をした後リバーシの説明をした。



「なんと…素晴らしい発明です!ルールは誰でもできるほど簡単で、かつ製造費もあまりかからない…」



「気に入ってくれてよかったです。製造、販売は商会にお任せします。」



「ではアイデア料で金貨300枚、月ごとに収入の3割でどうでしょうか?」



「足りない。金貨1000枚、月ごとに収入の8割だ。」



「それは無理です!!」



「…あなたはこの商品のすごさを理解していない。

久方振りの娯楽商品の誕生だぞ?しかもこの商品に感銘を受けて続々と新しい娯楽品が生まれるであろう。」



「…っ!!では金貨500枚、収入の5割でどうでしょう?」



「金貨900枚、収入の7割だ。それが無理なら他の街の商会に売りに行く。」



「…金貨700枚、収入の6割、これが限界です。」



「分かった。それで商談成立だ。」



エリオットさんは顔が少し青ざめていた。

俺は金貨700枚を得て自宅に帰った。



その後、俺は様々な娯楽商品の設計図を作った。

これらは製造やルールを覚えるのが大変なので、リバーシが流行して娯楽に対する人々の興味が絶頂に達したところで商談に行こうと思う。



「これでしばらくはお金に困らず生活できるな…」
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