『ハビタブル・メイカー:凍てつく世界の生存境界線』 ― あなたが許した温度だけが、生きられる

『ハビタブル・メイカー:凍てつく世界の生存境界線』

― あなたが許した温度だけが、生きられる

宇宙は冷たい
ただそれだけの理由で
多くのものが死んでいく

光は届くのに
生きられない場所がある
空気があっても
息が続かない場所がある

境界は見えない
けれど確かにそこにある

わたしは線を引く
触れた場所がわずかに暖まる
奇跡じゃない
許しただけ

「ここは大丈夫」

その一言を
一度でいいから
本当にしたかった

誰もが言う
広げろ
救え
役に立て

そのたびに
わたしは冷えていく

指先から
感覚が薄くなる

それでもいいと
思っていた

誰かが生きるなら

それでいいと

けれど気づく
ここには
誰でも入れるわけじゃない

暖かさは優しさじゃない
選ぶことだ
拒むことだ

「入らないで」

その言葉を置いたとき
世界は静かになる

わたしの中に
空気が戻る

温度は外じゃない
内側にある

だからもう
全部はいらない

わたしが許した人だけでいい

それで足りる

宇宙は変わらない
冷たいまま

それでも

わたしの周りだけが
生きられる

境界は
わたしのものになる

その内側でだけ
呼吸ができる

外側では何も起きない

ただ
凍てついたまま
続いている

あなたが許した温度だけが
生きられる

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