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番外編
3(視点切替)
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何度も触れては離れて、軽やかなリップ音が空気を震わせる。
晃が白い頬を赤く染め、ふらりと視線を彷徨わせた。
照れてるのか。自分でやったくせに。
可笑しくて、愛らしくて、思わず笑い声が出そうになる。
「っぁ、ん……ッ」
だがそれも、腰を撫で上げられたことで甘ったるい声に変わった。
おれの声は、性質として周囲の隷属性を引き出す力を帯びている。
雌を想起させる高音とは似ても似つかないはずだが、晃はいつもおれが声を上擦らせる度に目をぎらつかせた。
「っ、ぁ、き……ぃ……っ」
欲情に燃える眼差しに貫かれて、腰に震えが走る。
晃がおれを抱きたがる気持ちは、正直未だに理解できない。
だが理解できようとできまいと、晃に欲しがられると体が自分の制御下を外れていく。
バカみたいだ――とは思わない。
苦労して世界から奪い取った唯一に欲されて、何も感じない方が可笑しいだろう。
ただ、不便だと感じる瞬間は数多い。
「ッン、んァあッ……!」
また口を塞がれただけで、どろりと下肢が濡れたのを感じた。
晃に触れるのも、触れられるのも、同じだけの快感を得られる。そのはずだった。
だが体に限っては、最早同等とは呼べない。
生まれ持ったものではない力と体を押し付けられた晃は、魔王の力や体質について殆ど把握していなかった。
今ではおれや臣どもの尽力で、大分知識も制御力も手に入れたようだが。
おれが召喚された時には、まだ無知といって良いレベルだった。
真っ白であるが故の無邪気さで、旭陽はおれの全身を魔王の牙で散々に貫いてくれた。
噛まれていない場所はないと言えるほどに。
牙の媚毒と中毒性は、魔王自身の力の強さによって左右される。
どんな人間でも――魔族であっても、おれから力を継いだ晃の牙に貫かれれば一発で廃人だ。
まあそれ以前に、エグいデカさの性器って問題もあるが。
おれだから辛うじて頭も体も壊れはしなかった。
仮にも自分の力だってのもあるし、そんな柔い精神は持っちゃいねえからな。
それでも、散々に牙を突き立てながら穿たれて、体は完全に覚え込んじまった。
「ん゛ぅあっふ、ふぅ……ッ!」
ずるりと舌腹を擦られて、勝手に背筋が仰け反った。
ぐちゃぐちゃに乱され失神してもなお快感を叩き付けられ、限界を超えるまで犯され続ける。
本来一度で壊れて然るべき牙を執拗に突き立てられ、当然として刷り込まれ続けて、晃の体温を感じただけで腰が砕けそうになるほど完全に体は躾られてしまった。
触れられただけで肌が粟立ち、押し退ける力すら失っちまう。
幾ら晃相手でも、ここまで作り変えられてしまえば流石に屈辱も感じた。
それも、晃の心底嬉しいって目を見ちまえば持続はしねえけど。
愛おしくて堪らないって声を出されると、まあいいかと大抵の不満や屈辱が解けていく。
お前だけだぜ、許してやるの。分かってんのかよ、晃。
「っあさひ……」
「ッゃ、んアッ、っぁ゛ああ! ヤッ、ぁきっ、んぅ゛うー…っ!」
興奮を隠さない、上擦った声で名前を呼ばれた。
両足の間に晃の膝が割り込んできて、ズボン越しに股間部を押し上げられる。
っだから、そういう雑な刺激の仕方をすんじゃねえよ……!
咎めたくても、硬い膝でペニスを押し潰される度に体が跳ねてそれどころじゃない。
下着が吸いきれなくなってきた精液が両足に伝い落ちてくる、たったそれだけの感触にも軽くイく。
何をどうされても弾けちまうから、いつもすぐに舌が回らなくなってくる。
また口を塞がれて、乱暴に口の中を掻き回された。
あ、あ、それ、きもちい……っ。
「っつアふ、ゥッ、ンぁっ……ッぁ、ア゛ーっ!」
じゅううっと音を立てて根元から吸い上げられ、がくんがくんと腰が揺れた。
舐め回されるのも悦い。
でも、舌が痺れるくらいに吸い付かれるのが一番気持ち良い。
欲しがられてるって感じがする。
吸い上げながら体を傾け、そっと床に押し倒された。
「っぁ、ァき、っ……ッ」
じんじんと快感の名残りを強く残した舌を動かし、名前を呼ぶ。
腰を抱えてきたから、服を脱がされるのかと思った。
なのに、そのまま仰向けのおれに覆い被さってくる。服を乱しすらしない。
何だ……? 挿れるんじゃ、ねえのか?
「あっ……、ら……?」
「……もっと可愛い顔、見せて」
もっとキスしていたい。でも正直、後ろが疼いてきちまってる。
どっちも欲しい。
なのに晃はその素振りを見せない。ガチガチに硬くしてるくせに。
何してんだと問おうとすれば、額にキスを落としてきた。
……嫌な予感がする。
なのに、晃が蕩けたような笑顔を向けてくるから。
おれも視界がぼやけている目が細まって、笑みが浮かんでしまう。
晃こそとろとろの顔してんじゃねえか。幸せで堪らないって目ぇしやがって。
覆い被さる体が、ぐっと腰を押し付けてきた。
両足が押し広げられて、股間部が強く触れ合わせられる。
……いや、待て。これ……
「ッ、あき、っ!」
咄嗟に止めようとしたが、それよりも口を塞がれるほうが早かった。
「ン゛んっ!」
一気に喉口まで舌腹で擦られて、快感で腰が跳ねる。
晃が白い頬を赤く染め、ふらりと視線を彷徨わせた。
照れてるのか。自分でやったくせに。
可笑しくて、愛らしくて、思わず笑い声が出そうになる。
「っぁ、ん……ッ」
だがそれも、腰を撫で上げられたことで甘ったるい声に変わった。
おれの声は、性質として周囲の隷属性を引き出す力を帯びている。
雌を想起させる高音とは似ても似つかないはずだが、晃はいつもおれが声を上擦らせる度に目をぎらつかせた。
「っ、ぁ、き……ぃ……っ」
欲情に燃える眼差しに貫かれて、腰に震えが走る。
晃がおれを抱きたがる気持ちは、正直未だに理解できない。
だが理解できようとできまいと、晃に欲しがられると体が自分の制御下を外れていく。
バカみたいだ――とは思わない。
苦労して世界から奪い取った唯一に欲されて、何も感じない方が可笑しいだろう。
ただ、不便だと感じる瞬間は数多い。
「ッン、んァあッ……!」
また口を塞がれただけで、どろりと下肢が濡れたのを感じた。
晃に触れるのも、触れられるのも、同じだけの快感を得られる。そのはずだった。
だが体に限っては、最早同等とは呼べない。
生まれ持ったものではない力と体を押し付けられた晃は、魔王の力や体質について殆ど把握していなかった。
今ではおれや臣どもの尽力で、大分知識も制御力も手に入れたようだが。
おれが召喚された時には、まだ無知といって良いレベルだった。
真っ白であるが故の無邪気さで、旭陽はおれの全身を魔王の牙で散々に貫いてくれた。
噛まれていない場所はないと言えるほどに。
牙の媚毒と中毒性は、魔王自身の力の強さによって左右される。
どんな人間でも――魔族であっても、おれから力を継いだ晃の牙に貫かれれば一発で廃人だ。
まあそれ以前に、エグいデカさの性器って問題もあるが。
おれだから辛うじて頭も体も壊れはしなかった。
仮にも自分の力だってのもあるし、そんな柔い精神は持っちゃいねえからな。
それでも、散々に牙を突き立てながら穿たれて、体は完全に覚え込んじまった。
「ん゛ぅあっふ、ふぅ……ッ!」
ずるりと舌腹を擦られて、勝手に背筋が仰け反った。
ぐちゃぐちゃに乱され失神してもなお快感を叩き付けられ、限界を超えるまで犯され続ける。
本来一度で壊れて然るべき牙を執拗に突き立てられ、当然として刷り込まれ続けて、晃の体温を感じただけで腰が砕けそうになるほど完全に体は躾られてしまった。
触れられただけで肌が粟立ち、押し退ける力すら失っちまう。
幾ら晃相手でも、ここまで作り変えられてしまえば流石に屈辱も感じた。
それも、晃の心底嬉しいって目を見ちまえば持続はしねえけど。
愛おしくて堪らないって声を出されると、まあいいかと大抵の不満や屈辱が解けていく。
お前だけだぜ、許してやるの。分かってんのかよ、晃。
「っあさひ……」
「ッゃ、んアッ、っぁ゛ああ! ヤッ、ぁきっ、んぅ゛うー…っ!」
興奮を隠さない、上擦った声で名前を呼ばれた。
両足の間に晃の膝が割り込んできて、ズボン越しに股間部を押し上げられる。
っだから、そういう雑な刺激の仕方をすんじゃねえよ……!
咎めたくても、硬い膝でペニスを押し潰される度に体が跳ねてそれどころじゃない。
下着が吸いきれなくなってきた精液が両足に伝い落ちてくる、たったそれだけの感触にも軽くイく。
何をどうされても弾けちまうから、いつもすぐに舌が回らなくなってくる。
また口を塞がれて、乱暴に口の中を掻き回された。
あ、あ、それ、きもちい……っ。
「っつアふ、ゥッ、ンぁっ……ッぁ、ア゛ーっ!」
じゅううっと音を立てて根元から吸い上げられ、がくんがくんと腰が揺れた。
舐め回されるのも悦い。
でも、舌が痺れるくらいに吸い付かれるのが一番気持ち良い。
欲しがられてるって感じがする。
吸い上げながら体を傾け、そっと床に押し倒された。
「っぁ、ァき、っ……ッ」
じんじんと快感の名残りを強く残した舌を動かし、名前を呼ぶ。
腰を抱えてきたから、服を脱がされるのかと思った。
なのに、そのまま仰向けのおれに覆い被さってくる。服を乱しすらしない。
何だ……? 挿れるんじゃ、ねえのか?
「あっ……、ら……?」
「……もっと可愛い顔、見せて」
もっとキスしていたい。でも正直、後ろが疼いてきちまってる。
どっちも欲しい。
なのに晃はその素振りを見せない。ガチガチに硬くしてるくせに。
何してんだと問おうとすれば、額にキスを落としてきた。
……嫌な予感がする。
なのに、晃が蕩けたような笑顔を向けてくるから。
おれも視界がぼやけている目が細まって、笑みが浮かんでしまう。
晃こそとろとろの顔してんじゃねえか。幸せで堪らないって目ぇしやがって。
覆い被さる体が、ぐっと腰を押し付けてきた。
両足が押し広げられて、股間部が強く触れ合わせられる。
……いや、待て。これ……
「ッ、あき、っ!」
咄嗟に止めようとしたが、それよりも口を塞がれるほうが早かった。
「ン゛んっ!」
一気に喉口まで舌腹で擦られて、快感で腰が跳ねる。
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