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番外編

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「ッっ、ァッ!」

 押し付けられていた膨らみに、既に濡れそぶっているペニスが強く触れ合う。
 背筋が床から浮いて、またどろりと精液が溢れた。

 咄嗟にずり上がろうとした腰を、巻き付いている腕が引き戻してくる。
 晃が腰を揺らし始め、すぐに速度を増していく。

「ッア゛ぁぁああッ!? んぅ゛ッ、ぅ、んんンッ! ふっァ、ぁ゛っ、ぁっき、ッぃウんっ!」

 ばち、と視界が瞬いた。

 やめろバカ、イく、あっ、またとまらなくなるだろ……!
 制止の声を上げたいのに、晃がまたじゅうじゅうと舌を吸い上げてくるから何も喋れなくなる。

 腰が強く押し付けられる度に、服が擦れて微かな痛みが走る。
 それも、下衣を濡らす体液の量が増えてすぐに分からなくなった。

 仰向けに倒され、開かされた両足の間で晃が腰を振っている。
 服を着たまま犯されているようで、馬鹿になっている体は段々と勘違いし始めた。

「ぅぐッん゛ンうー……っ! ッア゛、っゃ、ぁ゛めッ、ぇッ! ぁっき、ッだめえ……っ!」

 腰と顎を掴まれて、ぐちゃぐちゃと最中を思わせる水音が上からも下からも耳を犯してくる。
 ぐらぐらと揺れる頭を無理矢理動かして、激しい口付けの狭間にどうにか小さく叫んだ。
 一瞬、晃の動きが弱まる。

「――もっとイってって言った」

 呼吸を乱した男が、甘ったるい瞳で笑いかけてくる。

 ……あー、くそ。だから、そういう目で見られたら許しちまうんだって。
 何も言えなくなって、晃に巻き付けた腕に力を込める。

 嬉しそうに笑って、喉の奥にぐっと舌を伸ばしてきた。
 奥に触れて、ずるずるとそこら中を擦りながら引いていって、また奥に伸びてくる。
 穿たれる時の動きが自然と脳裏に浮かび、頭がますますぼやけてきた。

「ッぁ、ぁっ……ッ、ん……っ!」

 ……欲しい。晃の熱が欲しい。

 ぶる、と腰が大きく震える。
 途端に動かなかった下肢をまた押し付けられ、舌に血が出ないギリギリの力で歯を食い込まされた。

「~~ン゛ンんぅうウ゛――ッ!」

 全身が一気に熱くなり、目の前が真っ白に染まる。
 精液よりもさらさらとした体液が漏れて、がくがくと震える下肢を流れていった。
 痙攣する腰を晃の腕が引き寄せ、ぐっと息を飲んでいる。

「ッ――はっ、はあっ……ッ」

 床から勝手に浮かび上がっていた背筋から力が抜け、一気に体が重くなる。
 辛うじて晃の服を掴み、涙で殆ど見えない視界をどうにか把握しようと目を細めた。

「キスで潮吹けたな、旭陽」

 弾んだ声が笑って、頬にキスしてくる。
 ……そんなとこだろうと思ったぜ。でも途中からのは反則だろ。
 晃の目元を睨み付けると、項に手が触れてきて下から支えられる。

「なあ、もう一回見せて」

 深い絶頂を味わった直後の体に触れられて、甘い衝動が腹の底から湧いてくる。
 早く静めろよ、ばかが。つらいんだよ。
 口だけじゃ、服越しじゃ、全然晃が足りない。

 罵倒してやりたかったのに、強請る声が聞こえればすぐに気分は傾いていく。
 やりたい、って言われたら……やって欲しくなるんだよなァ。
 甘ったるい声と目で喜ぶ晃を見るのが、何よりも楽しいって思っちまうから。

「…………も、っと、つよく、……」

 晃の首に巻き付けた腕に、もう少し力を込める。
 すぐに理解した晃が、俺の背中に両腕を回して強く抱き締めてきた。

 あー……まあ、合格。
 なら、好きにしろよ。
 お前の腕に抱かれてるなら、頭イカレそうなくらい焦らされても耐えられる。

 首筋に顔をすり寄せれば、晃が笑い声を零してまた唇を重ねてきた。
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